2016年10月29日土曜日

明神岳一峰(2,931m)

日時 2016年10月9日〜11日
場所 北アルプス 前穂高岳〜明神岳一峰往復

10月ももう終わり。急に気温が下がって寒くなりました。あれだけ暑かった夏もすでに2ヶ月以上前の話で、今年は暑すぎてこのまま冬が来ないのではないかとありえない心配をしてましたが、今年も冬はちゃんとやってきそうです。よかった、よかった。

さて、10月の連休の話ですが、ファミリー山行でハズと70歳を越えた父ちゃんと3人で北アルプスの岳沢小屋をベースに前穂高岳と明神岳一峰の往復をしてきました。

ハズの休みが世間とずれているためと直前まで天気予報が悪かったのとあっちはどうだ、こっちはどうだと計画段階ですでに北アから後立方面、剱方面を歩き回った感覚に陥り息切れしてしまった。
結局、9月の末くらいに岳沢小屋のブログで紹介されていた前穂高岳〜明神岳一峰の往復ルートを行くことにしました。ただ、このルート、印もなにもありません。印のあるルートを歩く山行しかしたことのない方、地図読み、地形読みができない、三点確保の動作、と聞いて訳が分からない方向きではありませんのでそういう方は前穂高の頂上から眺めるだけにしておいてください。

ファミリー山行なので今回も9月末の白山に引き続き小屋泊まり。楽ちんです。最近、楽な山登りばかりしてるな〜。

1日目は早朝に関西を出て15時過ぎに岳沢に到着する計画。お昼は奮発して上高地ビジターセンターの2階の上高地食堂で頂く予定。いつもは食べないところで食べれられるのが嬉しくて信州名物の「山賊焼」とメンチカツのセットものを食べたらお腹がふくれすぎて歩くのがつらかった。軽めにしておくべきだった。

出発時、河童橋から岳沢方向を見て 雲に覆われて視界悪し でも天気は上り坂↑↑
日曜でそんなに天気は良くないのに観光客の方たくさん!インバウンド景気はまだまだ続いてるのか?でもひとところよりは落ち着いた感じ。

岳沢小屋の支配人さんが名付けた「岳沢トレイル」を歩き始める。整備がされていてとても歩きやすい。私とハズにとっては今年2回目の岳沢。でもこのトレイルを歩くのは3回目。理由は...こちら

この連休の数日前、台風18号が接近、通過していたその爪痕が生々しく残っていた。倒れる木もあれば倒れずなんともなかったように立っている木もある。若い木を倒してしまう風の威力、自然の力に改めて驚く。

しかし、トレイルは整備されていました。岳沢小屋のすばやい対応には脱帽です。感謝です。


 歩を進めるとだんだんと紅葉した木々が多くなってくる。紅葉まっただ中もきれいだけど、こうして緑と黄色のコンビネーションの森も「季節の移り変わりトンネル」を歩いているようで楽しい。

この後、下りる人とすれ違ったりしながら岳沢小屋を目指す。外国の方、結構いるんですね〜。
5月に2度目歩いた時のことを思い出しながら登る。「ここで休憩したなぁ。」とか「空見上げたら星がきれいやったなぁ。」とか言いながら。振り返って上高地の灯りが見えた時はほんとなんというか、意識がもうろうとしていてため息しかでなかった。

このあと40分程歩いたら...


岳沢小屋に到着。数えるとほんとに30歩でした(笑)。
チェックインし部屋に荷物を置き、ダウンジャケットを着込んで(お山はもぉ寒いよ〜)外にある石のテーブルを囲んで3人で飲み会開始。翌日登る重太郎新道や明神岳、上高地の背後にそびえる六百山や霞沢岳を見たりと夕食までゆっくり過ごしました。

この日、小屋は満員でした。でも岳沢小屋は予約必須で、予約され取れれば1人一組の布団があてがわられるので楽ちんですが、いびきをかく人もいたりして100%快適とはいきませんね...。

2日目の行程はこちら
3日目の行程はこちら




2016年10月24日月曜日

白山(2702m)ハイキング

行った日 2016年9月25日〜26日
山 白山(2702メートル) 石川県と岐阜県の県境、どちらかというと石川県のイメージ強し

1ヶ月以上、更新をお休みしておりました。その理由ですが、8月の末に所属山岳会で事故があり2名のメンバーが命を落としてしまいました。そのため、ロープを使う岩登りをメインとした遠出山行は控えようということが山岳会で決定され、岩登りで長野や岐阜など遠方に行く山行は控えておりました。

また、個人的にも今回の事故に関して、色々と考えるところがあり考えが落ち着かないままにブログを書いたところでまとまった文章を書けないだろうということで更新を控えておりました。

事故に関しては新聞などでも報じられましたが、新聞などの記事だけでは本当のことは分からないものだ、と改めてそういった媒体のニュースがいかに限られた情報だけを発信しているか、ということを実感したと同時にネットではその限られた情報を元に色んな人が憶測、推測、意見を述べるのだな、と勝手な情報があふれかえっていることもひしひしと感じました。

事故の原因については色々と考えられやはり当人達に聞けるのだったら「なぜそうしたの?」「なぜこうしなかったの?」と私たち山岳会のメンバーが一番聞きたいところなのですがそれは叶いません。が、だからといってそのままにしておくことはもってのほかで、事故の原因、二度と事故を起こさないために対策を考えて今後の会の活動はもちろん、個々の山行に生かしていこうとしているところです。

さて、そんな中でしたが白山にハイキングに行きました。かれこれ1ヶ月も前だったのだな、と思う反面まだ1ヶ月しか経ってないのだな〜、とも思います。

地図で見ると大きいなぁと思う白山ですが、実際に登ってみて改めてその大きさを実感。今回はテントは担がず、山小屋泊まりの楽ちん山行。最近、ちょっと楽をしすぎかな?

そして今回は「釈迦新道」という市ノ瀬から白山最高峰まで1日で行くには一番長いルート。地図で見ると一番西側で、現地の案内板などを見ると西側過ぎてかルートの一部しか書かれていない。全容が分からない(笑)。おそらく使う人も少ないんでしょうね。

土曜の夜出て日曜の深夜過ぎに到着。駐車場はまだ空いていましたが朝起きたら満車状態のぎゅうぎゅう状態。始発のバスに乗ろうと皆さん急ぎ足。おそらく日帰りが多いのでしょうね。最短ルートをたどれば確かにそれも可能。

私たちは少しバス道を歩き途中から釈迦新道の登山口に入る。森の中に入ると湿気がこもって少し蒸し暑かったです。この時期、服装の調整や選択が難しくなる頃です。

山道と林道歩きをへていよいよ最高峰へ向かう山道に入ります。途中でご夫婦1組を抜いただけで他に誰もおらず。静かな山歩き。ところどころ紅葉も始まっていましたが、本格的な紅葉にはまだまだの登山道。途中、水場があり顔を洗ってすっきりしたり、1時間に1度の休憩を入れて釈迦岳前峰へ到着。ここから先はまだまだ長い。

黄葉はすでに始まっておりました。
釈迦岳前峰を越えて歩いて来た道を振り返る
くにゃくにゃの道が分かります
 
登り初めて3時間後、北側から登ってくる登山ルートとの分岐点に到着。ここまで単独の男性3人とすれ違う。皆さん下山にこのルートを使われているようです。そうそう、トレランの男性が一人追い越して行かれました。他には誰もおらず。北側から登ってくるルートも長いのとこの日は日曜ということもあってか誰とも会わず。少し寂しい。


遠くに見える峰は最高峰ではないので登らず、山肌をトラバースしている
道(よく見たら写ってます)を歩くことに。


御手水場 白山は霊峰、すなわちお参りのために登られてきた山
昔の人はここで手を洗い清めたのですね

御手水場から少し進んで振り返る。道がくっきりついています。
足元にはクロマメの木が紅葉しておりました
(この写真の下部の実は何かな?クロマメではないです)


白山の最高峰付近には池がたくさんあり、太古の噴火口に水が溜まったものと思われます。お池廻りをするハズでしたが、私はあんまり興味ないので遠くから眺めるだけにしてました。
そして最高峰へ向かうのですが、ここら辺に来るといつのまにか森林限界を越えたのか、植生ががらりと変わりました。また北側には、地獄尾根といって温泉ガスがただよう、さらにさらに草木が生えていない場所もありました。
地獄谷というと剱岳へ行く登山基地となる室堂の近くにもありますね。

写真奥の平たいところが最高峰
植生ががらりと変わった
上の写真の手前から2つ目のピークの向こうに着く道を上り、反対側が見えました。そしたら、今夜の宿泊施設の室堂センターが見えました。(↓)

室堂センター(宿泊施設) で、でっかい!!(驚)
その規模にびっくり。いやぁ、山もでっかいけど宿泊施設もでっかい。こんな標高の高いところにこの大きさの施設を建てたことにびっくり。たしか白馬岳の山小屋も大きいらしいですが(まだ行ったことない)。そちらを見たことないのであれですが、いやぁ、大きくてびっくり。

この後、最高峰を経て室堂センターへ向けて下り無事到着。上は風が強かったので寒かったのにセンターに近づくにつれ風がなく少し暑いくらい。すれ違った空荷で頂上へ向かう女性が半袖だったので少し心配でしたが夕食の時、ちゃんといらしたのでよかった。

室堂センターの前には白山神社奥宮祈祷殿があります。
後ろの山を登っていくと最高峰の御前峰に白山頂上奥宮があります
たしか8月末までこの祈祷殿で祈祷をしていただけるとありました

 夕食は、メインをハンバーグか塩鮭かどちらかを選ぶもの。2種類のメインを用意するって大変なのに、すご〜い!ハズはハンバーグ(お子ちゃま)、私は鮭。ご飯が美味しくてお味噌汁と2回お代わりしました。ほんとおいしかったです。色んな種類のおかずが食べられるのはありがたいことです。
で、前日睡眠が少ないこともあり18時半に就寝。毛布が3枚あてがわれほかほか暖かくぐっすり眠ることができました。

翌日は天気下り坂の予報。早めに下りてしまおうと言ってましたがまたご飯をお代わりしておいしい〜と朝から笑顔、食後のコーヒーを飲んでのんびりして出発が予定より遅れてしまいました。
8時頃出発。少しガスが出てますが雨は降っていない。今回、新調したマムートの雨具(人生初マムート製品!!)を持って行きましたがもったいなくて使いたくない。なので本降りになる前に別当出合へ着かなくては。

宿泊棟の玄関にあった看板。うまい語呂合わせ
笑いをいただきました。郵便局も8月末までの営業でしょう
一番最短のルートを下りる 奥のピークも白山の一部
本当に大きい山体でした
白山は避難小屋が充実しており、下山ルートの途中でもとても立派&きれいな避難小屋がありました。あれだけきれいだったらほんと怖々中をのぞき込んで意を決して泊まるというような勇気は不要。おトイレ、水場も完備でした。

下り初めてから1時間半ほど経ったところからちょっと雨が落ちてきた。森の中なのでなんとか雨は避けれたが、ラスト20分でとうとう木と木の間が空くようになり雨がかかるように。う〜、まだマムートの新品雨具はおろしたくないぞ〜。なんとか粘れないか?おっと結構雨がひどくなってきた。よし、こうなったら10年以上使っている防水機能が落ちたが多少はどう濡れてもいいM社のウィンドブレーカーを着よう。ということで、新品はおろさずM社の古いウィンドブレーカーでバス停に到着。しかしラスト3分で本降りなり結構濡れました。M社さん製ご苦労様。

ということで、白山登山は歩き山行だったものの充実した内容で終わったのでした。