2017年3月29日水曜日

霞沢岳(2645m)西尾根

2017年3月26日〜27日 北アルプス霞沢岳西尾根

某山岳雑誌に載っていたので少し早いけどGW山行の足慣らしを兼ねて行ってみた。レベルとしては初級なので、そないに気負っていなかったけど天気が微妙だったのでそちらがちょっと気がかりだった。とはいえそないにめちゃくちゃ悪くなるとは予想しなかったので行くことにした。

25日(土) 22時大阪出発。関ヶ原でダウンし2時間ほど仮眠。この時期、ハズは繁忙期なのでただでさえ睡眠時間が少ないところを夜通しの運転はきつい。関ヶ原越えならず。でも安全運転が第一なので。

26日(日) 曇のち雪
早朝、坂巻温泉に到着。その前に釜トン前に荷物をデポする。積雪はまぁまぁ、といったところか。 坂巻温泉の駐車場(注1)に入り朝ご飯を食べてすぐ出発するはずが頭がぼーっとして体が重い。なので、半時間だけもう一度寝かせてとお願いして二度寝する。半時間でも寝ればすっきりした。朝ご飯を食べていざ出発。
空荷と言えども釜トンまでの登りの歩きは長い。しかも車道ぎりぎりを歩くのでちょいと怖い。
ヘッドランプを出して釜トンを歩く。2年ぶりの釜トン。あいかわらず暗いが凍結はしていないので歩きやすい。
20分ほどでトンネルの反対側の光が見えた。次に新しい上高地トンネルを抜ける。旧道は除雪されておらず通行不可だった。旧道を歩いてカーブの度に焼岳が大きくなり、大正池が見えてきてその向こうに岳沢、その背後に穂高の峰々が見えてくる感動はもぉないのかな?トンネルで歩く距離が短くなっていいけどね〜...。

取付はこの看板を右に入り70mほど進む。そこで見上げると2本の電柱がある。電柱めがけて斜面を登る。
どこから取り付こうかと言っていたがあまり奥に行きすぎると稜線に出るまでの斜面が大変というハズの意見に納得し、件の電柱を目がけて登ることに。地面が出ており笹なので滑る。

雪がちらついてきた。ザックカバーに小さな雪の花を発見。二人でかわいい!と喜ぶ。自然ってほんと不思議やなぁ、と思う。こんなのが自然にできるのだから。

さて、取り付いてみるとトレースがあって歩きやすい。あれ、結構、人が入っているのかな?半時間ほど登ると下りてくる二人パーティとすれ違った。1時間に1本の休憩を入れる速さで登っていく。途中、台地になったりするので歩きやすいが徐々に急登になってくる。1900m付近に4テンが2張、張られていた。そろそろテントを張ろうか、と場所を探しながら登る。
4テンのところから20mほど上がったところにテント跡を発見。ちょうどいい大きさなのでここを使うことに。テントを張っていると4人パーティ2組が下りて来た。挨拶をする。ハズ曰く、ガイドツアーだろう、と。メンバーの年齢があまりにも違いすぎた、とのこと。そこまで見てなかった。1時間ほどで設営終わる。時間が11時半前。思ったより早く着いたので頂上まで行ってしまおうか、ということになった。翌日行く予定だったけど、計画前倒しにした方がゆっくりできるし。

必要なものだけ持って出発する。が、ここからが急登続き。2200mのジャンクションピークは意外と遠かった。2500m付近の森林限界まで来ると急に天候が変わった。ここまでも雪が降ったり止んだりだったが、風が吹き始め辺りが白くなってくる。ガスの中に入ったみたい。

2500mを越えて現れる岩峰。うっすらとしか見えない。これで視界いい方。トレースも途切れがちになってきたけど、稜線を外さなければ大丈夫。

岩峰を越える。残置ロープがあったけど特に使わず。持ってきたロープ(30mX1本)も出すほどではなかった。けど、まぁ、クライミングに慣れていないと怖いでしょうな。


岩峰越えたら...
真っ白けっけ。空と雪面の境目が分からん!時々ガスが薄くなるので全く見えない状態ではなかったですが。あそこかな?あそこかな?と言いつつ登るけど台地が現れ、の繰り返し。よく分からないまま平らなとこに着き、先に赤布が見えたので進んだけど「?」。なんか違う。コンパスと地図で方角を確認すると、夏道に進みつつあったので今立っているところが頂上と判断。晴れていたら穂高が見えるはずなのに展望なし。悲しい...。記念写真を撮って早々に下山開始。
下りは自分達のトレースが残っていることもあり1時間半でテントに帰着。

テントに入り、水を作りながら夕食の用意をする。今夜はトマト味パスタスープ。チキンはもも肉とささみを持ってきたが、ささみは味が淡泊すぎて悲しくなってしまった。失敗だった。でもお腹はいっぱいになって満足。晩酌をして早々に眠くなり就寝。寝ながら耳を澄ますと雪の降り方が激しい。止み間もあるけど強くなったり弱くなったり。ワカン持ってきてないなぁ。明日の下山、大丈夫かな?
そんなことを考えていると寝てしまった。風が通る場所にテントを張ったけれど、風がなかったのはよかった。

27日(月) 曇時々雪
夜の7時半に寝、夜中2回ほど目が覚める。雪かな?みぞれかな?ぱちぱちとテントを叩く音がする。みぞれかなぁ?テントの周りに雪が積もってるのが分かる。トイレに起きた時に雪かきをしておいた。
5時に起きて朝ご飯を食べる。簡単にラーメン&うさぎ餅。うさぎ餅は形がなくなるくらいまで火を通した方が食べやすい。コーヒーを2杯飲むという優雅な朝を過ごし7時過ぎにテントから出る。雪は止んでいたけど一晩で結構積もった。

ヘルメットの上に積もった雪の高さはざっと20センチくらい?みぞれかと思っていたけど、さらさらのパウダースノー。テントを片付けて7時半に下山開始。昨日のうちに頂上に行っておいてよかった。当初の計画通りやとラッセルで到達できへんかったかも。

傾斜がいやらしいところもあったが、なんでか私の靴、滑るのね。すぐに雪が着いて団子状態になるし。失敗やったかなぁ、この靴。そんなことを考えつつ下りるけど、やっぱりこけて滑り落ちていきそうで気持ち悪い。たいしたとこでもないのにロープを出してもらったりしていたので時間がかかってしまった。1700mの見晴らしのいいところで立ち止まったが、穂高の稜線は見えず。青空は見えているのだけどね〜。残念。2時間弱で取付に戻った。


取付周辺の林道もすっかり雪景色となっていた。

上高地トンネルと釜トンを抜け坂巻温泉に戻る。食料が減った分少し軽くなったけど、やっぱり釜トンから温泉までの車道歩きはだらけてしまった。側溝を流れる水から湯気が上がっているので手を浸けると温泉だった!源泉湯垂れ流し。ある意味贅沢だ。タンクに入れて持って帰って自宅温泉できないものか?

坂巻温泉で日帰り温泉に入ってさっぱりしていざ大阪へ。ランチは久しぶりに「茶茶」に入って山芋飯をいただきました。山菜の天ぷらを頼んだらものすごい大きなお皿にたくさんの種類の山菜が盛られていてお腹いっぱい。でも、山菜ってこの時期しかいただけないので嬉しいですな。天ぷらは家でうまくできないのでお店で頼んでごっちゃんです。

注1 坂巻温泉の駐車場 台数に限りがあるので事前に電話をして連絡する必要あり。その際、車のナンバーを伝える。1日1台600円(普通車)。ちなみに日帰り温泉は大人1人600円。内湯と露天風呂があり(施設内で離れた場所にある)。洗い場は内湯のみ。シャンプー、リンス、ボディシャンプーあり(全ての情報2017年3月現在)




2017年3月18日土曜日

春合宿トレーニング 歩荷 in 伊吹山

2017年3月12日(日) 快晴 伊吹山(1377m)

ちょっと時期が早いような気がしたけど、GWに行われる春合宿のトレーニングの一環で伊吹山へ歩荷に行ってきました。山岳会に入る前、モンベルのツアーに参加して7月だったか9月だったかに行ったのが最初で、2回目は山岳会の歩荷で行ったのが2007年と10年前(!)。この時は、メンバーの一人が下りで足が痛くなって3合目まで車で迎えに行ったなぁ。そして、練習用のアイゼンを忘れてしまって、家に帰ってからないことに気がついて、翌日、仕事が暇だったのでずる休みしてドライブがてら取りに行きました。三合目の道端にきちんと揃ってアイゼンがあったのを思い出します。

いつからか不明ですが、伊吹山もマイカー規制(注1)を実施しているようで登山口(一合目ではない)から3合目までタクシーで入れます、との看板があった。また、登山協力金といって300円寄付する制度もあるようで、しかし、これは無雪期の話のようで今回は誰も徴収する人がいなかったのでそのまま登った。
相変わらずハズと二人のトレーニングでしたが、ハズ28キロ、私24キロを担いで1合目から登る。登山口周辺には石がごろごろあったけど、ハズ曰く「一合目までは軽荷で行きたい。」
登るにつれて石が岩になるのに不安を覚える。一合目でこぶし大の石を集めザックにつめて歩荷開始。(なるべく小さいのを入れた方が背負いやすいので)

そしてこの日は暑かった!予想最高気温15度にこれだけの荷を背負っていると汗が噴き出す。一合目の自販機で水分を補充しておいてよかった。

一合目から頂上まで上りのコースタイム3時間半のところを4時間ちょっとで登り、下りは荷が軽くなったのでコースタイム2時間半(頂上から登山口まで)のところを2時間で下った。

注1)マイカー規制がされているというのは山の南側の道のことで伊吹山ドライブウェイのことではないです。
 
ここで石を積める。自販機があってペットボトル1本200円。助かった。「おいしい水」のオレンジ味「うんめ〜〜!」

一合目から見える山頂。高速下りて下道を走って近づくと写真真ん中がデブリのように見えて「雪崩れてるで〜。」と話していたけどトレースだった。
 
3合目まではドロドロのぬかるみ道だったけど、ここまで来ると雪があって歩きやすい。トイレ(見えている建屋)は冬季閉鎖中。

頂上。お土産屋さんや宿泊施設は屋根まで埋まっていた。思っていたより雪が多かった。
写真真ん中辺りの冠雪している山は金糞岳。過去に2回登りに行ったけど季節外れの雨で中止した。それ以来行っていない。

北東へ目を向ければ、少し霞んでいるけど奥の方に白山も見えた。展望があると楽しいなぁ♪

登ってきた南側の登山道。結構、急。写真真ん中あたりの台地が三合目。以前はスキー場があった。昨今の山ブームを受けて週末だけでもリフトを操業したら利益出ないのかな?

伊吹山の麓にある関ヶ原。関ヶ原と言えば関ヶ原の合戦ですが、その陣地配置図と現在の地形をネットで探してプリントアウトして上から眺めようと思っていたのにその紙を家に忘れてしまった(T_T) 最近、時々大事な忘れ物をする。とほほ。

しかしこの日はそんなドジを忘れさせてくれる青空でした。春山シーズン到来という1日でした。琵琶湖も山頂から見ると本当に大きな湖だなぁと改めてその大きさを実感。対岸には比良の山並みも見えていました。

帰りのお風呂は「ジョイいぶき薬草風呂」へ。大人600円。温泉ではなく公衆浴場です。

夕食は多賀PAの王将。皿そばの量が思ったより多くて嬉しいびっくりでした。餃子を食べるとビールを飲みたくなるけれど、ここはもちろん我慢我慢。家に帰っていただきました。大汗かいた日のビールは「くぅ〜〜〜」(川平さんではないですが)っと喉に五臓六腑にきますね〜。

2017年3月11日土曜日

春はすぐそこ...

2017年3月9日(木) 晴れ(町)&曇(最高峰付近)
六甲プチ歩荷トレ

この日も宝塚から芦屋川方向へ。3日に初鳴きだったウグイスは、1週間も経てば喉が慣れてきたのか「ホーーーホケキョッ!」ときれいに勢いよく鳴いていた。

ここ数日、寒の戻りがあってやはり山の上では少しちらついたらしい。日陰になる斜面には少しだけ雪があった。

一軒茶屋前の案内図のところで休憩。使い捨てカイロと一緒に包んでいるおにぎりがほんのり暖かい。まだまだ寒いので暖かいお茶と一緒に食べるとほっとする。ふと見上げると桜の枝が。花が咲くのはまだ先のような固そうな蕾。でもあと半月もしたら満開になるんだろうな。大阪に引っ越しして5年超。この春初めて六甲の桜を見に来よう。



2017年3月6日月曜日

八ヶ岳 南沢大滝アイスクライミング

2017年3月5日(日) 晴れ
山岳会メンバー3人とハズ&私

初めて南沢大滝に行ってきました。大滝の手前にある小滝には何度か行ったことありますが、大滝まですぐなんですが、レベルが高いので行ってませんでした。元々この日は奈良の大峰にハズと2人でアイスクライミングに行く予定でしたが、日に日に暖かくなり大峰でアイスは無理かなぁ、と話していたところ、山岳会のメンバー3人が八ヶ岳まで行くということで加わらせてもらいました。

土曜21時大阪発。中年以上の2人(ハズと私)が仮眠しながら行くのと違って若者は寝なくても運転を続けられる。6時間くらいかかるところを5時間くらいで到着した。ほんとはダメなんですが駐車場でテントを張って仮眠。早朝、案の定怒られました。すいません。

起きて美濃戸口から美濃戸まで車で入る。道が凍結しているので4WDで車高の高い車なおかつチェーンを巻いてないと通行は無理よ、と忠告のある手製ゲートをよけて進む。核心部分無事通過。ほんと早朝はかちかち。轍もかちかち。車高が低い車&こういう道を運転した経験の少ない人は難しいだろう。

徒歩で1時間かかるところを10分ほどで到着。車様々。
1時間弱歩いて大滝へ到着。
登山道はそこそこの雪あるけれど八ヶ岳は雪よりも凍結。氷の八、雪の北ア、といったところでしょうか?登山道も雪の下はかちかちに凍っていていつ滑るかどきどきしながら歩く。

美濃戸から見える阿弥陀岳には結構な大きさの笠雲がかかっていたのでちょっと天気が心配になったけど...

 
 小滝への道と分かれてトレースを進むと見えてきた...
 
 大滝と初対面。大きい〜!

私達が一番乗り!早速、準備をして登るも、うちのハズはそないにアイスを極めていないので(っていうか、大阪に住んでてアイス極めようとするのが結構厳しいねんなぁ〜)横っちょの短いルートを探して登った。それでも滝の上に出ると...

この日はいい天気だったので乗鞍岳と北アルプスが見えた。大キレットはほんとに半円状にえぐれてる。

滝の裏側はこんな感じにミステリアスなアイスブルー色。

後からどんどん人が来て大盛況の大滝だった

しかし寒いのよ〜、アイスクライミングって、当たり前だけど。凍った滝の横にいるんだもんね〜。楽しいのだけど、この寒さ冷たさがかなり辛いの。だから私はそないにアイスにはのめり込めない。しかもバイルを振る力もものすごくいるし、2本ほど登っただけでもういいです、という状態。

この後、小滝に移動してハズが2回登ってお腹いっぱいに。今年のアイスはこれで終わりやな、と。
また来シーズン。でも、年々冬が暖かくなってきてるのでアイスの状態は厳しくなる一方だなぁ。



2017年3月4日土曜日

2017年3月3日(金) プチ歩荷

10日から2週間に1回でいいや、と思っていたのが毎週行ってる六甲山。今月は、プチ歩荷と称して14キロ前後の荷物を担いで歩くのが目標。

ひな祭りの3月3日。曇時々晴。少しひんやりする気温やったけど、歩いていると暑い、暑い。
先週の2月24日から宝塚から芦屋川へとルートを逆方向に変えてみた。阪急宝塚駅を下りると芦屋川の住宅街より急坂が待っている。コンクリートの上ってほんと歩きにくいなぁ、と思いながら普段は下りに使う道を歩いた。
この日は2回目なので少し慣れた感じがあったけど、やっぱり辛い。この辺に住んではる人は車ないと大変やろなぁ、といつも思いながら歩く。そうそう24日にはウグイスの声を聞いた。今年初だ。ほーほけきょ、きょ、きょ、きょ、と高い鳴き声が響いてた。ちょっと得した気分だ。

さて、小石を拾い集めプラス8キロにしてトータル14キロにして歩き始める。「う、重。」しばらく続く急坂にやはり少し石をほかそうか弱気になるががんばる。塩尾寺までの舗装道が一番辛かった。

塩尾寺から登山道に入る。上りは上りだが、なんだか歩きやすい。やっぱり登山靴って山道を歩くようにできてるんだなぁとか、雨上がりの後はイノシシが体を洗うことが多い=登山道真横にヌタ場が多くなるので、警戒しながら歩く。
先週の24日は、カーブを曲がって登山道を歩いてきたイノシシと対面してしまった。一瞬ドキッとして立ち止まったがこちらに向かってのしのし歩いてくるので、とりあえず距離を持たそうと、背中を向けることに一瞬躊躇したが、早歩きで来た道を少し戻って到底自分の体を隠すことのできない細い立ち木の後ろに回りこみ様子を伺った。
こちらに気付いていると思うのだけど、とことん無視して歩いてくるが、私が風上にいたせいか風が吹いた時、こちらに鼻先を向けてくんくんとした。「う。こちらに来るか?」と心配したが、たいして興味のある匂いでなかったらしく、そこから道を逸れて林の中に入っていた。こちらとは離れていくのを確認してから登山道に戻った。おぉ、焦ったなぁ。

とまぁ、こんなことがあった先週ですが、この日は特にどきっとするようなこともなく順調だった。途中で追い越したご夫婦と少し話をしたのけど「足が速いわね〜。」「トレーニング?」「え、14キロも背負ってその速さ?」などと嬉しいお言葉をいただき、何もおだてりゃ木に登るではないが、おだてられたら調子に乗る血液型O型人間としては張り切ってさらに意識して足を速くしたのでした。

軽い時と比べて半時間ほど時間が多くかかったけれど、まぁ、14キロ初回としては上出来かと。今月はこの調子でがんばろうと思います。
ひな祭りの大阪市内方面 家の近所にあるビルも見えた 遠景を見るのは楽しいなぁ〜
  ちなみに...
 2月24日の六甲は、最高峰付近は前夜(23日)に雪が降ったらしく、うっすらと残ってました。
 3日も少しだけ粉雪がちらつきました。山の上はまだ少し春には遠いようです。