2015年2月24日火曜日

2014年12月 宝剣岳 新人さんトレーニング山行

22〜23日で八ヶ岳にアイスクライミングに行く予定でしたが、先週の大峰でのアイスクライミングで、去年スキーでイワした(思いっきり関西弁?)左膝を痛めたようで、1週間再起不能となり八ヶ岳行きは中止。ということで、またまた2014年の山行を振り返るバージョンで行きたいと思います。

2014年12月6日(土)〜7日(日)
会長と私、新入メンバーさん5人

新入さんらが雪山経験がほぼないということでラッセルの練習を兼ねて中央アルプル宝剣岳山行を企画。宝剣岳から木曽駒ヶ岳のこの山域は、私自身は6回目くらい。

天気がよければ1日で頂上まで行って帰って来れるのですが、この週末はちょっと願っていた寒波襲来。雪がないよりある方がいいので「ちょっとした」寒波が来てくれるのを願っておりましたが、「ものすごい強烈」な寒波が来たのでした。

蛍雪山岳会のみなさんとも一緒になりましたが、私らはラッセルの練習に来たのであえてラッセル隊を組まず、新雪をラッセルさせトレースをつけさせる鬼の私と会長。
新入りさん、なかなか要領を得ることができず...。カールを越えたポイントに着く前に14時を回ってしまった。おっとこれは遅すぎる!というので、途中から蛍雪さんがつけてくれたトレースをお借りしてカールを越えて稜線に出たら...。うぉっと!北側からの強風が吹きつける。しかし、この北側からの風があってこそ宝剣岳&木曽駒山行!新入りさんらはびびってる〜。えへ。そのリアクションが欲しかったの。

小屋の影にテントを張っても風の通り道。寒いのとガスで視界がないので、適当なところにテントを張った。一晩中風がやまず、つらいのはお手洗い。テントの外に出るのにかなり躊躇した。

翌日も朝からガスが出ており宝剣岳山頂はとっとと諦め下山開始。ところがどっこい、昨日と同じラインを下りようと会長をロープでつなぎ50mX2ピッチ分下りてもらったのですが、雪面に左右に亀裂が入ってるのを確認。百戦錬磨の会長も還暦過ぎたこの歳まで生き延びてきたのをここでどうにかなるわけにはいかないと「あわわ、あわわ。」と「上に戻れ〜!」
訳の分かったような分かっていないような新人さんは言われるがままに今、下りて来た50mを上り返す。そんな様子を見て10年前の自分を思い出す。私もこんな感じだったよな〜。
...と感慨にふけってる場合でなく。びゅんびゅん風が吹きつけ、周りは見えず、どこに向かって歩いているのか、先頭になった私はややこしい方向に進み...。結局会長にトップを行ってもらうはめに。情けない。

後から出発してきた蛍雪山岳会さんと合流し総勢10名でラッセル大会。カールの真ん中辺りに来たところで晴れ間が広がり、ロープウェイの駅である千畳敷ホテルも見えみなほっと一安心。
久々に「今日中に帰れるかな?」と心配になった山行でした。でもこれ1回で雪山を知ったと思ってはいけない。登山は奥が深いのだ。

標高2612mに立つホテル千畳敷を出たところ
この向こうに見える写真真ん中のくぼんだ場所を目指して
レッツラゴー!

右側にトレースがありますがあえてラッセルさせる

テントは2つに別れて こちらテントの夕食は豚肉とキャベツ鍋
食担よ、せめてキャベツの傷んだところはこさいで持ってきてくれよ
食欲少々ダウンした
日曜。ガスガスの午前中だったけど午後になって日が差してきた
日が差すとやっぱりきれい、別世界ですな。
午前中の苦闘する写真はカメラが低体温症になり起動せず一枚も撮れんかった

乾燥予防に目薬を持って行くのですが。ものの見事に凍ってました
風に吹かれ続けたため、鼻と右手中指の先、かる〜い凍傷になっちまいました
家の近所で梅も咲き始め、少しづつ春に近づいてますがその前にもう少し、冬山を楽しまなくては。さて、次はどこに行こうかな。


2015年2月17日火曜日

2015年2月15日(日) 大峰アイスクライミング

先月に引き続き、再びシェークスピア劇場の氷柱を、今度こそ登るべく山岳会のメンバー2人と合計4人で行ってきました。
で、結局、またたどり着けず(笑)。笑うしかないというか...。ま、いいか、みたいな。メンバーの1人がGPSを持っていてネットから軌跡をダウンロードして持っていたにも関わらず、別のゲレンデに行ってしまった。
GPSで見たら、なんとなくこっちに行ってぐるっと回りこんだらシェークスピアの滝と合流するとおもてんもーん。ほんで進んだら合流せんと別の沢に出てしもた。別にGPSを信用してないわけではないけど〜。使ったことないし〜、ま、ええや〜ん、みたいな。

で、今回、アイスクライミング用のアイゼンを買いました。お店の人に色々聞いてモノポイントを購入しましたが、バランスを取るのが思ったより難しくてあと数回は練習が必要かな。

ペツル・シャルレのダートを購入しました

後から来た3人チームの人に聞くと、このゲレンデは、地獄谷左俣右ルンゼの左側にある名前のない滝、ということでした。何度も来られてる方らしく、シェークスピア演舞場はここから後の尾根を越えた向こう側で20分くらいのところにあるということでした。次はたどり着こう...(多分)

ハズがトップを行きます
ルート上、この辺りは氷が硬く、
バイルが決まりにくかった

トップロープで2人が登った後、私がリードを初トライ。怖いので、アイススクリューはセットしたままで登る。余っていたスクリューでセットの練習もしました。
気温は八ヶ岳よりは暖かく、セットにもたついてもあまり冷たさを感じず落ち着いてできましたが、下山のころには再び細かい雪が降ってきて車に着いたら小雨でした。

珍しく私の写真 お尻向けてますが
楽しい♪

大峰は1月よりも2月がコンディションがいいと分かりましたが、これも自然のモノなので、毎年変わるでしょうなぁ。今年はアイスに2回も行けた。あと数回、行きたいなぁ。モノポイントアイゼンに慣れときたいもんなぁ。



2015年2月13日金曜日

2014年9月 屏風岩登攀の写真

...ということで、文章の次には写真のページです。



屏風岩 正面からやや右側に行くラインが雲稜ルートです

水あり、トイレあり、お酒あり、平地...ということなしの横尾のテン場
自家製の枝豆を、たんと持って行きビールのおつまみにしました♪

晴天のもと、クライミングが始まりました
ロープの先にハズがいます

ルート最大の見せ場のアブミのピッチ
日陰に入ると肌寒い

正面に涸沢が見えます
これで四方向から涸沢を見たことになりました
真正面が奥穂高岳、向かって左が前穂高岳

上の写真を撮ったのがちょっと突き出したモノがある場所
尾根伝いに歩いて、屏風の耳に立っています

槍ヶ岳もばっしち見えました
夕暮れが迫り来るぅ〜

またこんなクライミングができたらなぁ〜。今、思い出してもにやけてしまいます。



2015年2月11日水曜日

14年9月の屏風岩

2月もあっちゅう間に半ばにさしかかりました。

さて...。本日は9月末の屏風岩の登攀について書いてみようかなぁ。まだまだ続く、去年を振り返って話...。

2014年9月21日(日)〜23日(火) 全日、晴れ、快晴、最高の天気!

岩登りを始めてある程度のレベルになったら挑戦するのがこの北アルプス穂高山脈にあります、屏風岩。もっと以前に登りたかったのですが、まぁ、パートナーに恵まれず、という感じで登山を初めて11年目の去年、やっとこさ登ってきました。

飛び石連休となった9月の2回目の連休。屏風岩を登る日が中日の月曜、平日。誰もいない貸し切り状態を期待して行ったのですがその通りでした。快晴。順番待ちなし。文句なしの本チャン日和。

さて、アプローチでの一番の核心は徒渉。前日に、最小回数浸かるだけで徒渉できるポイントを探して翌日、日の出前の薄暗い中をヘッドランプを点けて徒渉したのですが、前日の夕方でもかなり水は冷たかったのに、翌朝、そりゃ、朝だもんね、もお「きーーーーー!」って頭に電気が走るくらいの水の冷たさ。アニマル誰さんではないですが「気合い、気合い、気合い。」と気合い入れました。

T4には、テントが一張り。東稜を登っている2人パーティが。1つ感心したのがちゃんとトイレバッグを持ってきてはったこと。トイレのないところでは今後はこういう気配りも必要になってくるな、と思いました。

登りはハズが先に行って順調に高度を稼ぐ。他に誰もいないので焦ったり気兼ねすることなく自分達のペースで登れるのがいい。扇岩から核心のアブミ掛け替え。私が行くことに。どきどきしながら登って行く。けど思ったより大丈夫だった。この前週に練習で行った姫路の雪彦山でのアブミの方が怖かった。

この後からルートが少々分かりづらくなる。最終ピッチが精神的に一番核心だったかも。下手したら20m以上ころがり落ちるだろうルンゼで、泥に足を取られずる滑りになるのをこらえつつ終了点へ到着。しかも、このピッチ、ハズがセットしてた支点が細い枝を数本束ねたようなもの(とほほ)。私が落ちたら、ハズも一緒に引っ張られて壁を転がり落ち、いや、地上500m以上の空中を飛んで2人で地面に着陸するはめになるかもというネガティブな想像をする。
泥の部分は切り抜けたが、今度は泥がついた靴で岩から滑り落ちそうになるのをこらえて登る。「はぁあ、緊張するなぁ!」とその時!ハーケンみっけ!助かったぁ。そして、終了点の台地へ上がって緊張感急降下。これで安心。

しかし落ち着くのはまだ早い。ここから登ってきたくらいの時間をかけてテント場に戻らなくてはいけないのだ。屏風の頭から屏風の耳、最低コル、涸沢から横尾へ。涸沢小屋の前で日が完全に落ちて夜に。小屋の灯りが二人のこれからの下山ルートと対照的に暖かい。
一息入れ、ヘッドランプを付け下山開始。途中の本谷橋辺りでヘッドランプが見えた。こんな時間に私ら以外に歩いてる人がいる!8月の剱のことがふと頭をよぎる。すわ、また事故者か!とどきどきしながら近づくと、下山途中の二人のクライマー。この方々、北穂付近から滝谷を朝から登って、翌日帰る距離を短くしたいと、登った後にテントを片付け、とりあえず下りれるところまで下りようと下山途中だった。少々お疲れ気味だった。

先に横尾に到着し、テントに入るがビールも飲みたくない状態の私(珍しい)。一応、1本開けましたが、ほとんど飲まずご飯もほとんど食べずに寝てしまった。とにかく寝たかった。
寝る前にトイレに行った時に、先ほどの二人のクライマーがちょうど到着されて、一応、ビールの自販機の電気があと30分で切れますよ、と言ったら、年輩の人が若い人に「おい、ビール買っとくぞ。あと半時間で飲めんようになるらしい。」と言うたら若い人が、「ひょえ〜、今からビール飲むんすか?」と返してた。よっぽどお疲れだったのでしょう。私も同じ状況でした。

翌日は上高地まで歩くだけ。帰る準備をしていたら、前日の二人のクライマーの年輩の人と目が合った。暗くてそんなに顔が分からなかったのに、なんとなく、あ、前日の、という感じで会釈する。最近、ハイカーでもヘルメット持ってる人が多くなっていて、誰がクライマーか分からない状況になってますが、こういう、クライマー同士の相通じるものを感じる瞬間っていい感じ。

右側に昨日登った屏風岩を見ながら、あれ登ってんなぁ、あそこにおってんなぁ、と感慨に浸りながら先を急いだのでした。お陰で、いつも混んでいる平湯温泉、一番風呂に入れました。
この屏風岩登攀、That's the alpine climbing!! という数年に1回のめちゃくちゃ最高&満足山行でした。


2015年2月6日金曜日

北アルプス 静かな山歩き (2014年9月) 写真のページ

針ノ木雪渓
晴れたり曇ったり 悪くない天気です

振り返ると爺ヶ岳
青空が気持ちいい
家族3人で
晴れてよかった♪

稜線沿いに道が見えます
いやぁ、長かったですわ〜 小屋はず〜〜〜っと向こうです

眼下には黒部湖が。
遊覧船が行ったり来たり。何度見たことか...。

だー!!やっとここまで来ました
あと10分です うれし〜(涙)

小屋で落ち着いたら、談話室でお疲れさま会開始です
好きなキリンビールとチーズと...。あぁ、幸せ

夕食です
おかずの種類が豊富でおいしかった
山に入るとご飯を食べ過ぎるのがキズ。
この日も1.5杯、お代わりしたかと...

剱岳 翌朝の食堂の窓から
先月はちょうど真ん中辺りにテントを張って
やや右よりの峰をクライミングしてました

前日歩いた峰々の全景
写真真ん中少し右よりに小屋が見えます

北アルプス 静かな山歩き (2014年9月)

先月は、2014年8月の剱の話を書きましたが、今回は、静かな山歩きを楽しめるルートを歩いた9月の山行について。

2014年9月7日(日)〜8日(月) 天気 晴時々曇(両日)
歩いたメンバー 父ちゃん、私、ハズ
ルート 1日目 扇沢〜針ノ木〜スバリ岳〜赤沢岳〜鳴沢岳〜新越乗越山荘
    2日目 新越乗越山荘〜岩小屋沢岳〜種池山荘〜扇沢

行程としては1泊2日なんですがね〜、結構しっかり歩きルート。1日の歩く時間が長い。しかもアップダウンが激しい!山地図に記載の標準時間の8割くらいで歩ける私ですが、「気」で負けました。

長野県大町市の扇沢発着の一周ルート。アルプス三大雪渓の針ノ木雪渓を歩きます。途中で、そっちは危ないだの、ストックはこうして持て、だの余計なことを言ってくる若者がいましたが、「うちら昨日一昨日に始めた連中ちゃうで!誰に向かって言うとんねん!!」とは言いません。「はいは〜い。」と適当に流しておきます。

雪渓は9月にもなると崩れて、地道を歩くことになります。天気予報がちょっと不安だったのですが、私の見立てでは2日とも大丈夫!で、快晴!

この時期、ランニングしたり長距離歩いたりしてなかったので体力がまず崩れ、その後、集中力が持たず...。10時間歩行のところを8割の8時間で到着すると思てましたが、そうは問屋が卸さず。たしかにこれだけアップダウンが激しいルートだとほぼそのまんまの時間を歩くことになるのを忘れていた。血糖値を上げようと食べても食べても集中力は回復せず。最後は小屋まで「まだか、もう少し、まだか、もう少し...。」と心で唱えながら歩いていました。

しかし、小屋は最高!食堂から見える剱の勇姿!雪渓の1本1本、岩の形がくっきりきれいに真正面に見えます。そうだ、8月に登った時、最後のピッチで振り返るとこちらが見えてたなぁ。来月はあそこに行くのよ、とハズに話をしたっけ。

ご飯も様々なおかずが出されてよかったです。美味しかった。それと新越乗越山荘は、飲み物が豊富。ジュースだけでも10種類くらいはありましたよ。
そして、この日は日曜日。私達3人以外に2人の登山者がいただけ。ほいでもってこの日は十五夜でした。寝る前に外に出て晴れた空に浮かぶお月様もきれいでした。こじんまりした大町の夜景も見えました。

しかし久しぶりにノックダウンされた山行でした。日頃から体力作りはちゃんとしておかなくては、体が駄目と思うと精神的にもやられちゃいますね。反省。