2013年8月23日金曜日

マッターホルンヘルンリ稜 その2

2013年8月14日(水)

ヘルンリ小屋に泊まっての往復は時間がかかると読み、去年と違って今年はソルベイ小屋に泊まり往復することにした。15日中にツェルマットに帰れたらええなぁ、という感じだったがやはり私の高度順応がうまく行かずヘルンリ小屋で素泊まりすることに。たまたま2つだけ空いていたベッドをもらえてラッキーだった。ちなみにヘルンリ小屋素泊まり一人一泊40スイスフラン(現金支払いのみ)

登る途中で日本人パーティと会い話をしましたが、九州から来られた彼らは小屋は、この日の水曜からずっと満室で泊まれないと言われたそう。ダメ元で小屋まで来て交渉したらいけるかと思ってツェルマットの街から登ってこられたが、やっぱり空いてないと言われ今から下りるとおっしゃってた。
思うに、ヘルンリ稜登りの人達(圧倒的に多いのだが)とハイキングまたは写真を撮りに来ただけ、という人達を分けて部屋に泊まらせるシステムのようだ。なので、私達はハイキング目的の人達用部屋(圧倒的にその部屋数は少ない)に最後のベッド2つが空いていて泊まれた。しかし助かった。泊まれなかったら一昼夜食べてない体であと5時間歩いて街に戻らなくてはならなかった。

マッターホルンヘルンリ稜
もうすぐヘルンリ小屋に到着 シュワルツゼーから片道2時間

マッターホルンヘルンリ稜
上の写真から約4時間ほど時間は進み、
あまり迷うことなくソルベイ小屋に到着
直下のスラブで一応ロープを出す

マッターホルンヘルンリ稜
翌日、15日(木)
ショルダーを越え一旦北壁側に入り、そして東壁側に戻った
最後の切り立った壁
ここですでに下降を開始したガイド達と支点の争奪戦

マッターホルンヘルンリ稜
頂上です 奥に小さくイタリア側の頂上の十字架が見えます
頂上よりも去年の敗退地点を越えた瞬間の方が込み上げて来るものがありました
ハズは初めての海外登山で初めて登った4000m級で初登頂

マッターホルンヘルンリ稜
そして長い長い下降です 結局ヘルンリ小屋まで10時間を要しました
これはウバーモズレスラブを懸垂するハズ
ここからあと2ピッチの懸垂でソルベイ小屋です

マッターホルンヘルンリ稜
ちょっといやらしいトラバース
ヘルンリ小屋はもうすぐ...と思いきやまだまだ遠い
日が陰ってきました 19時頃だったかな

ヘルンリ稜登攀のレポートはウェブでたくさん公開されているので今回はあまり詳しいことは書きませんが、帰国して5日、先週の今日、頂上に立ったのですが今頃、やっと頂上に立てたのだという実感が湧いてきてます。何はともあれ下降が長かった。そして私は食べれなかったので体力的にというか、身体生理機能的にほんとぎりぎりでした。食べれる人はとにかく下降時、時間があれば何かを口に入れてください。そうでないとシャリバテになってから食べても遅いです。そして水ですが、やはり空気はものすごく乾燥。とにかくノドが乾く。身体機能的に後でもどすのを分かっているのですが、とにかく水は飲みました。

今年は去年に比べて雪が多く多少トレースがついていて下降時、ルートが分かりやすかったのとショルダーとショルダーを抜けてからの雪原は楽でした。雪がなくてがらがらのガレ場やったらちょっと怖かったかも。

あと、ヘルンリ小屋情報ですが現在改装工事を開始しており収容スペースが従来の半分になっています。こういう理由もあって泊まれない人が多かったわけです。そして来年は完全に閉めるようです。下記の写真をご参照ください。

ヘルンリ小屋改装
改装中のヘルンリ小屋

マッターホルンヘルンリ小屋改装
ドイツ語、フランス語、英語で説明書き
英語バージョンのとこのみズームで撮影

説明を訳しますと、

2015年、マッターホルン初登頂から150周年を迎えるにあたって
ヘルンリ小屋は改装工事を行っております。

2013年から2015年の営業期間

2013年夏期
収容スペースを限定して営業中 
工事中ご迷惑をおかけいたします

2013年から冬期から2015年
冬期部屋休業

2014年夏季
日帰りおよび宿泊用部屋休業

2015年夏季
7月に営業再開予定

となっております。要は、来年の夏期は全館クローズ、休業ということで泊まれない、っちゅうことです。テント泊はよく分かりませんが、工事車両や設備が運転する中で、すぐ横のテン場を安全面から開放するのかどうかちょっと疑問。行くとしたら、at your own risk(自己責任で)となるかもしれませんね。
で、こういう事情なので、来年行こうと思われる方は行き先を変えるか、
ソルベイ小屋で初日を過ごし2日目に何がなんでもツェルマットまで戻る意気込みで下りる計画を立てるか、
シュワルツゼーホテルで前泊し、+2時間の行程で登下降をして帰りにまたシュワルツゼーホテルで泊まるか、の
どれかになるかと思いますが、ま、こんなことを言うのもなんですが、ソルベイ小屋は小さいので寝るスペース争奪戦が繰り広げられるのは想像にかたくないですし、+2時間の行程を組んでまでよ〜〜〜っぽどの事情がない限り、来年行く必要もないかと思われます。なので、来年行こうと思ってらっしゃる方は、もう1年トレーニング&貯金に充てるか目的地変更っていうのが妥当かな、と。

ということで、りょうちゃんの2013年の夏は終わりました。
しっかし日本はまだまだ暑い!スイスは最高気温20度ちょっとでほんっとに過ごしやすかっただけにこの一週間、つらいです〜!!


2013年8月19日月曜日

マッターホルンヘルンリ稜

2013年8月11日〜18日

メンヒとユングフラウ登山の予定が出発20日前に、ある人の一言で私の負けん気に火が付き、再度マッターホルンヘルンリ稜に挑戦することになってしまった。
去年と違って全くなぁんにも、トレーニングもしてないのに大丈夫か?一緒に行くのはハズだが、色々と自分自身に不安が残るまま出発した...。

チューリッヒへの機内から モンブラン(多分)

まずはブライトホルンで高度順応

高度順応終わって下山 頭痛に襲われて痛い
スケールが違うヨーロッパアルプス モンテローザ方向

ツェルマット初日の日暮れ 赤く染まった雲が噴煙のようだった
ヘルンリ小屋までのアプローチ途中で羊の群と遭遇

子羊がものすごくかわいかった 母親は警戒心を表した
15日、頂上を目指す日の朝 この景色をまた見れて幸せだ




2013年8月10日土曜日

暑い...

2013年8月10日 
今日からお盆休み、という方もいらっしゃるのではないでしょうか?しかし暑いです。
現在、一階居間の気温34.2度です。クーラー入れようかと思いつつ、この後買い物に行くのでどうせ大汗をかくのならシャワーを浴びてすっきりした後にひんやりした部屋で過ごしたいと我慢してるのですが、こういう時に限って何か別のことをしてしまって時間が過ぎて...こんな時間。

たまに風が入ってくるのですが、家が太陽の熱で加熱される方が勝って全然涼しくない。かけっぱなしの扇風機もその内モーターから火が出るんじゃないか、と少々心配。ご近所は...室外機の音がかすかに聞こえるのでクーラー入れてらっしゃるようです。そらそーだ。ものすごく暑いもん。

ということで、3週間前に高度順応のために富士山に行ってきました。またしても、富士山。好きじゃないです、正直。そして今回は久しぶりに高いところに行ったのでうちのめされました。頂上の小屋で泊まるのも大変で。

やっぱり高度に弱い私。どうしたら強くなれるんでしょうかね〜?貧血気味&赤血球が人より少なめっていうのがどうも酸素を取り込む力がないようで、高度に弱いらしんですがね。貧血気味は幼少の頃からなんで、栄養バランスのいいご飯を食べてますが、ちょっと鉄分が多く含まれる食材を取り入れて行こうかと、肉体改造計画中。

ということで、富士山の写真。
土曜の夜に関西を夜行バスで出発、土曜の朝に河口湖駅に到着、富士吉田口五合目行きのバスに乗り換え9時頃登山開始。16時には頂上小屋に到着予定がやはり最後の小屋辺りから気分が悪くなりだして到着したのは16時半過ぎ。
最後の方はもぉ、あかん!下りたい!けど、翌日は静岡側に下りて新幹線で帰るのでがんばらなくては、と意地で頭痛と吐き気に耐えましたが人生で初めてモンブランに行った時と同じくらい体調最悪でした。

五合目。大阪駅梅田周辺くらい人が多かった
上を見上げてもぉ頭痛が...

3350m 数字を見ただけで高山病 3200を越えるとつらい

御来光をまともに見るよりこういう方が趣あります 
2日目の朝 富士宮ルート下山途中で 高山病からすでに復活