2017年5月24日水曜日

剱岳 八ッ峰縦走2日目

2017年5月3日〜5日 剱岳 八ッ峰縦走2日目(5/4)

夜中2時半に起きてご飯を食べる。モンベル社がこの春新発売したフリーズドライ米を使ったリゾット、商品名「リゾッタ」をいただく。熱湯で3分。味もおいしく、アルファ化米のように喉から胃に詰まる感じもない。出発前に家で1つ試食してみた結果、これはいいということで今回採用と相成った。
生で食べてみたら、これまたいける。非常食にもいい。万が一、水が作れない場合でもそのまま飯干しのように食べられる。モンベル各店で販売しています。味は5種類あります。
詳しくはこちらから。 モンベルのオンラインショップ


さて、4時に出発予定がいつものごとく時間がずれこみ4時半出発に。ま、いいや。他のテントのパーティもぼちぼち出発している。源次郎尾根か八ッ峰か。今年は、山スキーヤーが多いので平蔵谷や長次郎谷に滑りに行く人も多いだろう。
出発早々、ハズがサングラスレンズを忘れてテントに取りに帰る。剱沢を下り出す前でよかったね〜。下ってからだと登り返しがしんどいもんね〜。

朝日が昇ってきました。今日もいい天気になりそうだ。
時々ずぼずぼはまって歩きにくいが、1時間ほどで長次郎谷の出合に着いた。テントが張ってあって、中から顔を出したおじさんが声をかけてくれた。すでに4パーティほど八ッ峰に登りに行ったという。私もがんばろう。大休止を入れ、緩かった靴紐を締め直したり、当分食べれそうにないので行動食を無理矢理食べておく。

出合から15分ほど登った右手に上がるこのルンゼを登る。I・II峰のコルへ続いている。かなり上を登る先行パーティが見えた。
下ばかり見ているといつの間にか左に寄りすぎているので時々見上げながら進む。デブリで歩きにくい。この春は4月の末に降雪があったりしたからね。しかしいい天気だな。

10分ほど登って進行方向を見るため顔を上げた。ハズは私の3mほど前を登っていた。下を向いている。上から人が滑ってきていた。正確になんと言ったか覚えていないが「落ちてる。」と言ったと思う。
こっちに来る、と思って身構えた。真正面だった。ずっと以前、山登りの師匠に「(落石でもなんでも落ちてきたら)ぎりぎりまで待てよ。そうでないとなぜか避けた方に来んねや。」と言われたことを思い出しながら 一度左に動いた。そしたらこちらに向かって来た。もう少し待ってから、とぎりぎりまで待ち右へ避けた。するとまた右に方向転換をした。

遭難事故は数度経験していた。12年のキャリアの中で数度。仲間が怪我をして引き返したりした事故にならないような出来事を合わせでも10回あるかないか。今回は違った。20mほど上で止まった人はすでにこと切れていた。

この後、長次郎谷を登ってきていた人たちの連携プレーで救助を呼び、ヘリに収容してもらいやすいように、講習だけにしておきたかった梱包をして開けた場所へ移動させた。

山行を続けてもよかったけれど集中できないだろうということで下山することにした。
登り返すことはないだろうと思っていた、数時間前に下りた剱沢を登り返した。日が照って暑くて足が進まなかった。私は本当に暑さに弱い。

ハズがどんどん登っていく。どんどん離される。強いなぁ。改めてそう思った。

剱沢に戻りパッキングをして下山の用意をした。
剱御前小舎までの登りもなんだかきつかった。永遠に斜面を登っているような気がした。途中、知り合いの山岳会の人たちとすれ違った。事故の話をして気をつけてと言って別れた。

剱御前小舎で麦茶を念のために買った。暑くて脱水症状になりそうだった。雷鳥沢に下るところでかわいいのと出会った。

雷鳥だった。写真左が雄で右が雌。雄が雌を追いかけるが、雌は知らん顔で写真右側へ去って行った。見失った雄はきょろきょろしていた。

振られた雄。遠くを見つめて何を思う?

少し気が紛れた。雷鳥沢を経由して室堂バスターミナルに到着したのが、最終便が出る午後5時の30分前の4時半。しかし、ここでも待ち時間がすごかった。バスターミナルの改札口から一度4階まで上がり、折り返して1階へ続き、最後尾が改札口付近という初めての経験。
係員さんに英語で質問していた海外旅行者さんの通訳をお手伝いをしたり、肉まんをほおばったりして待つ。途中、立ったまま寝てしまっていて後ろの韓国人カップルの女性につん、と肩をつつかれはっ!とすると前がだいぶ空いていた。「サンキュー」と言って照れ笑い。

そんなこんなで2時間半待ってバスに乗り、お風呂の営業終了時間にもなんとか間に合った。その後、とりあえず富山を出発したけれど案の定二人とも運転をギブアップし、途中のSAで仮眠。大阪に到着したのは翌朝5時過ぎだった。

ファミレスでもいいから着席して朝ご飯を食べたいなぁ、ということになったが今のご時世、24時間営業のファミレスって郊外にはないのね〜(驚)。あのマクドでさえ朝7時からの営業だった!ということでコンビニで朝食を買って帰った。家でテレビを見て朝ご飯を食べていると前日起こったことがなんだか現実でないような気がした。

2017年5月20日土曜日

剱岳 八ッ峰縦走 GW山行

2017年5月3日〜5日 剱岳 八ッ峰縦走

山岳会の合宿山行だったが、会長と役員の1人はいまだ海外で登山中、もう一人の役員は海外登山から帰国直後だったので、(一応)副会長のうちのハズがリーダーとなり行く予定だったが、なんせうちら夫婦は厳しいので人気がなく夫婦二人での合宿山行となった。

3日の朝、ものすごい人混みでびっくり。朝いちの便に乗らなくても大丈夫だろうと少しゆっくりしてて8時頃にチケット売り場に行ったら文字通りの長蛇の列。チケット買うのに1時間半待ち。これが並んでる間に2時間待ちになって、チケットを買ったものの、ケーブルに乗車できるのがそこから2時間半待ちという地獄の時間待ちとなった。

翌日は八ッ峰縦走。ビバークなしでテン場に帰り着きたいので朝は2時半(朝というか夜中)起き、4時出発と決めていた。すなわち、この日は早めに剱沢に到着して早めに寝ようと計画していたのにこの様だ。やはり山は早出早着、早めの行動が肝心要。

時間も正午になる頃、ケーブルに乗りバスへ乗り換えやっとこさ室堂へ。天気はよしよし。雪もたっぷり。2年前とは大違い。

室堂から御前小舎までは、一度下って大きな登り返しのこれまたなんと言いますか、精神鍛錬のルート。皆さんご存じでしょうから、さっそく写真でもご覧いただきましょうかね。

↑ 写真真ん中にある粒々は雷鳥沢のテント場。右手に少しうねうねとした川のようなものが見える辺りが地獄谷。その向こうに見える、長い写真右手に向かって延びている線が、「雪の大谷」で有名な「立山・黒部アルペンルート」。
海外の方は、こんだけ雪があるのが嬉しいみたいですね〜。台湾、韓国、東南アジア方面からの方が多かったです。

↑ 剱御前小舎までやってきました。剱沢に建つ2軒の小屋はこの時期まだ営業していないので、ここで例のものを仕入れます。例のもの?って。そりゃ〜、おいしいおいしいbeerですよ♪
小屋の受付のお兄さんが、たくましい山男という感じでかっこよかった。うひ♪
 

剱沢に着きました。テントを立てて、自家製の竹定規で作った懸垂下降用ペグのしっかり具合を試しました。なかなかOKでした。興味ある方はご一報を。写真を撮ってないのでどっかでどういうモノかお見せします。
写真(↑)は、翌日登る八ッ峰です。実はこの写真に、八ッ峰を縦走している4人パーティが写っているんです。時すでに午後4時頃。家に帰ってマックに取り込んでから気付きました。また、この写真を撮った後、山岳警備隊の方が見回りに来て、明日の行き先などを聞かれて八ッ峰です、と答えると、「まだ三峰に人がいるんですよね〜。明日は装備をちゃんとして気をつけて行ってくださいね」と言ってくださいました。

たはぁ、ドキドキしてきたぁ。でも大丈夫。気をつけて慎重に行ったら大丈夫、と自分に言い聞かせる。分厚いハムを入れただけのカレー(というかカレーのルーを溶かしたお湯)を夜ご飯に食べて8時に就寝。明日はいい天気のようだ。ひとまず安心だ。


2017年5月2日火曜日

雪彦山(兵庫県姫路市)

2017年4月23日(日)

ちょっと更新しておりませんでした。4月からちょいと生活環境が変わり、山に行く機会が減ってしまった。まぁ、生活のリズムに乗り出したら時間をうまいことやりくりして山に行こうと思ってます。

GWが始まりました。今年はここ2、3年で一番雪が多い春山じゃないでしょうかね?主要山小屋のブログや主要施設のウェブカムなどで現地の情報が見れるというのは本当にありがたいことです。

ということで、ちょいと前の話で恐縮ですが、4月23日に久しぶりに雪彦に行ってきました。今回はいつものルートでなくて、東稜のすべり台〜正面壁脇に走る大ジェードルをつなげるルートです。ここを登るのは2度目ですが、やっぱり気持ちで負けてしまった。
過去に登った時の自分で書いた記録(トポ)を復習したのに、必要なキャメロットを持って行かず半泣き(笑&情けない)。でもいい天気で強敵のヒルも出現せず楽しい1日が過ごせました。

今度はちゃんと気持ちとギアの準備を万全にして行きたいです。

ほいでは皆さん、山に、町に、海に(?)、楽しい安全なGWをお過ごしください。

大ジェードルの2ピッチ目をリードするハズ。ほんとはこの木でピッチを
切らない方がいいのだけど、自分のトポを無視して切ったばっかりに
辛い体勢でのビレイになってしまった。反省しきり。