2016年6月24日金曜日

六甲山 荒地山から東お多福山

2016年6月23日(木) 個人トレーニング山行

22日に行く予定にしていたが、午後早々には天気が崩れそうということで1日ずらしたものの、22日はなんとか1日天気がもったという結果。あぁあ、行けばよかった...。水曜の夜中は結構な雨降りで、木曜の朝もしとしと降り続く雨。ハズに駅まで乗せてもらおうと思っていたけど、少し時間をずらして出発することにして歩いて駅まで行く。
ほんまに晴れるかなぁ、と思いながら電車に乗り10時前に阪急芦屋川駅に到着。案の定、ハイカーらしき人はおらず。やはり結構な雨降りの後なので、皆さん、家にいるのでしょうか。

今日のルートは、王道のロックガーデンを歩いて六甲最高峰に通じるものではなく、その東側の鷲尾山から荒地山を通っての最高峰手前へ歩くことを考えていたが、出発時間を遅らせたので東お多福山まで行って引き返すことにした。

いやぁ、このルート、山地図の「静かな山歩きができる」という言葉通り、二人にしか会いませんでした。一人目は歩き出してすぐ。二人目は、一人で大きな声で歌っている最中でした。なぜ歌っていたかというと...。一人で寂しかったからではなく。
登り坂と下り坂の中間の平坦な道の脇に、地面がぐちゃぐちゃしたところ多々ありまして。しかも比較的新しい。嫌な予感を覚えつつ心配しながらも進んでいく。そして「おや、これ、かなり新しい...。やば(いかも)。」と思った途端に、すぐ前の茂みがザザザっと音がしたと思ったらかすかに「ぶひぃ」というような鼻息。ひゃぁ〜!出たぁ〜!イノシシ!!向こうも驚いて逃げた模様。私もどうしていいか分からずなぜか道を進むが、イノシシが逃げたのは進む方向だったようで、さらにガサガサっと気配が。今度こそ突進してくるか、どうしよ〜!と思ったけれど逃げてくれた模様。ほっと一安心したものの、やはりあれはヌタ場やったんや。山地図に「猪出没」と書いてあるまさにその辺りだった。
その後、蜘蛛の巣を取るために拾った棒を振り回して木などを叩いて音を出しながら(逆効果?)、ラジオを持ってくればよかったと後悔しながら(ラジオの音がイノシシを怖がらせるかどうかは不明)、どうせこんな雨上がりの日、誰にも会うまいと自作の歌を大きな声で歌いながら歩いていたのでした。そしたら、トレランの人が前から来たもんだから、挨拶がてら歌を歌っている理由を説明。すると、すぐそこにもいましたよ、との答え。まだおるんかいなぁ!一瞬戻ろうかと考えたがまたさっきのイノシシに会わないとも限らない。逃げていきましたよ、とのことだったので、進むことに。この後は会いませんでしたが、六甲のイノシシってもんのすごく大きいのではんぱなく怖い。

 荒地山山頂手前の岩々したポイント。簡単な岩登りの気分が
味わえて楽しかった。イノシシの影に怯えながらも写真は撮る

 大阪市内から河内長野までの遠景 あぁ、来てよかった
景色がご褒美♪ハルカスも見えた。
写真右側、泉南の辺りが煙って見えるのは雨のせいかな
六甲山最高峰には大きな鉄塔ありますが展望はない
雲がかかったりしてたので、ぱらっと降ってたかも
梅雨時と思えないような空でした

 帰りは、王道ルートを引き返す。すると登ってくる人いるいる!
高座の滝もこの日は水量多かった。滝を見てると涼しい

暑くて暑くて滝のように汗が流れたトレーニング山行でした。家に帰って体重を量ると、なんと前日からマイナス1.5キロ!日頃どんだけ膨張しとんね〜〜ん!でも、すっきりした〜。デトックス、デトックス。

梅雨の合間にトレーニング。天気とにらめっこですが、それはそれで充実の日々。


2016年6月17日金曜日

六甲山 黒岩尾根を経て摩耶山

2016年6月15日(水) 天気 晴

結婚してから、数年経って山に行く時間がめっきり減った。行く時は数日間入りっぱなしで、行かない時は近くの山にすら行かない、というような極端な山行スタイル。

車で自分勝手に移動できて、登山口まで横付けして、車を降りたらすぐに登り始められる奈良の山と違って大阪北部の山とか六甲山は勝手が違う。アプローチは公共交通機関。しかも神戸のバスの仕組みがわから〜ん。バスって本数少なそうだしめんど〜...ってな気持ちが先行して徐々に、徐々に微妙に山から離れる生活。
その反面、脚力、体力共に低下してきているのを大きな山行の度に実感。ごまかしながらなんとか無事に下山するけど、このままじゃぁだめだなぁ〜ということで一念発起した。

ルートの予習はもちろんだが今回は神戸市内のバスの仕組み、市バスと阪急バスの縄張りの予習に時間を割いた。登山口はJR新神戸駅。最寄り駅からJR三宮駅へ行き、そこからJR新神戸駅まで市バスを使う。
まずつまいづたのがJR三宮駅周辺。HPで見た乗り場案内図と実際の駅周辺の距離感がつかめない。ある程度は予期していたが。少し離れたところに停車しているバスが乗るべきバスかと思って信号を渡ったら、すぐ目の前に停まっているバスがそうだった。発車しそうだったので飛び乗る。ピタパを乗り口でかざすが反応しない。あれ?あれ?と数回かざしても反応しないので諦める。そこに座っていたおばちゃんの視線が気になる。
分かったことは一律210円なので降車時にかざせばいいということ。現金で支払った。

そして下りてすぐやってはいけないとこをやってしまった。先に下りたサラリーマン風の男性になぜかついて行ってしまった。 なんとなくこの人、新神戸駅へ向かうのかな、と思ってしまった。しかしすぐにそこのコンビニに入ってしまった。でも、道の向こうに駅名の看板が見えた。少し不安を覚えたが、駅横に立つホテルとの連絡橋を渡り駅前に着く。よしよし、と思いきや...。登山口となる駅の下をくぐる道にたどり着けない。平日だがさすが六甲山麓。シニア世代の登山者の姿が結構いるがここで道を聞くわけにはいかない。もすこし自力でがんばるぞっと。

結果...あっち行ったりこっち行ったりして30分ほどロスしてしまった(あちゃ〜!)登山者は街中の地理に弱い。道に迷ったら来た道を戻れ。そんな基本を思い出しもう一度バス停からスタート。街中なのに山地図片手にうろうろする。あぁ、やっぱりここが核心だったか。バスの予習ついでにグーグルのストリートビューで駅周辺を見ておけばよかった。

さて、今回のルート、六甲山初級レベルの私には十分楽しめるルートだった。
まずこのルートを選んだ理由は、4月に歩荷をした際、会長が「静かで急登で歩荷に適した黒岩尾根ってのがあるけど登ってみる?」と言うてはったから。当日は、天気が下り坂なこともあり早い目に切り上げたかったのでやんわり却下させていただいたが、一度は登ってみようと思っていたのだった。急登なほどトレーニングもなるし歩いたことのない道を歩くのも面白いし。

最初にでてくる布引の滝(雌滝) 素通りしようかと思ったが
初めてなので立ち寄った。こんな立派な滝とは思わなかったので感動

雌滝から10分ほどで今度は雄滝に到着
これまた大きな滝でびっくり。六甲にこんな大きな滝があるの!?
沢やさんではないですが登れそうなラインを探してしまう

要所々々に休憩場所がありトイレもあるのがありがたい六甲山系
神戸市内の景色もきれいでした

紅葉の茶屋の看板がレトロ
今は市内から半時間ちょっとで来れる場所でも
昔はほんとに「山の中」だったんだろうなぁ。
しかしここから打った電報の内容が気になる、山中だけに

このあと市ヶ原を越え黒岩尾根に取り付く。黒岩尾根は市ヶ原から摩耶山頂に続く一番の急登ルート。休憩していると声をかけてくださったシニア世代の方は「あのルート行くの?いちばん急やで。」とおっしゃっていた。この日は私の他にトレランの女性がこのルートを登った模様。手前で道が分からないようだったので声をかけると黒岩尾根を登るという。もう少し奥ですよ、と教えてあげた。

山地図(2006年版。古いなぁ)には破線表示だったが、どうして、整備された歩きやすい道だった。しかも恐れいてた藪漕ぎもなし。これなら歩荷に使える。しかし、途中で道しるべがなくなり地図に載っていない沢が出てきた時には不安になった。小さい沢だから地図に載らないのか?他に道がなかったから正しい道を歩いてきてるとは自信がある反面不安になる瞬間もある。

やはり六甲山系は難しいと思うのは、時々、右へ左へとそれる細い道が出てくる。どう考えても目の前に延びる道が一番しっかりはっきりしていて本ルートだが、ちょっとしたハイキングとかなんかのイベントの帰りとか、あまり道が分かってない人ならなんとなしにそっちの方が近いだろう、とか思ってそれてしまうんだろうなぁ。私も、ほんと「なんとなく」この先でカーブしててさらにその先で本ルートの道と合流してる=近道かな?こっちの方が楽かな?と思ってしまった。なんでだろうね〜。なんかこぉ見えない、聞こえない誘いがあるんよね〜。特に長いこと道しるべがないと。やっぱり地図は必携。そして時々自分のいる位置を確認することですな。

そしてコースタイムより結構早く黒岩尾根終了地点
遠くに明石海峡大橋が見える見晴らしのいい場所でランチタイム
う〜ん、お天気よくいい景色を見ながら食べるおにぎりはおいしい

ランチの後、下山開始。青谷道を使って阪急王子公園駅まで行くつもりだったが、この天気の下、住宅街を延々歩くのは暑いだろうということで帰りもバスを使うことを思いつく。摩耶山ロープウェイの下の駅のすぐ前にバス停があることを地図で確認し上野道を使うことに。順調に下りて行くと...

 な、なんやこれ!突然、山の中に現れた鉄棒らしきもの

 支柱に張られたプレート やはり鉄棒だった
ここまで来て鉄棒する人、おるんかな?

そして帰りのバスでも洗礼が。
JR六甲道駅行きのバスが、1分後に来るではないか。これを逃すと次は40分後。ロープウェイ駅でTシャツを着替えたかったが40分は待てないなぁ、どうしようかなぁと思っていたらそのバスが来たので乗り込んだ。そしたら運転手さんに「お客さん!!乗り間違えてないよね!?」とけんか腰で聞かれた。なんなんだ?と思いつつやんわり(お、珍しい、私)「JR六甲道駅に行きたいんですが。このバス行きますよね?」と答えると「あ、そうですか!それなら...(間違えてない)」と前を向く。そしてすぐにどうやら、自分の最初の言い方が悪かったと思ったらしく、また振り向いて「あの、実はこのバス、六甲道駅に行くんですが経由地が多いので50分くらいかかるんです。次に来るバス、あ、僕もちょっと確かでないのですが、次に来るバスは、六甲道駅にほぼ直通で行くのでおそらく10分くらいで着くと思うので、でも、僕、確かでないのですが、たしか行くと思うので後のバスに乗られた方がいいと思うんです。」と言う。でも、行くかどうか不確かなら、ちょっとなぁ。行かないバスに乗ってしまうくらいなら、50分かけても確実に駅に行くこのバスに乗っておこうかな、と思っていると隣に座っていた女性がスマホで「あ、私、調べますね。ちょっと待ってくださいね。」といって指をしゃーしゃーって横に動かして検索してくださった。うわぁ、なんて親切なんだ!っていうかその前に、私、スマホ持てよ、と自分につっこみいれつつ待っていたら、「次のバスは必ず行くけど、そうですね、このバスの2分後。次のバスの方がいいですよ。」と教えてくださったのでお礼を言って下りた。
バスが発車して数十秒で次のバスが来たので乗ろうとするが扉が開かない。神戸市バスってなんか...ん?って感じなのかな?サイドミラーに映ってないのかな?と思いバスぎりぎりまで寄ったらやっと開けてくれた。こんな感じなのかなぁ?神戸の市バスって、って思っていると運転もちょい荒くてびびった。でも、他の乗客の皆さんは普通の顔してはったから私がびびりすぎか?

とまぁ、こんな感じで第一回体力作り山行は終了。神戸市バスの洗礼も受け今後は少しはスマートに乗りこなせるかと。その前に街中で迷うの止めよう。

2016年6月9日木曜日

読書感想文 ギブアップの巻

「マングースの尻尾」笹本稜平著 徳間書店

以前、山友達から薦められた笹本稜平の「未踏峰」がよかったので、先日書いた「ハルカの空」と一緒に借りたのですが...。未踏峰は、山を舞台にした筋書でしたが、こちらはハードボイルド。後書きの言葉を借りると「謀略小説」。正直...読めなかった。笹本さんが悪いのではないのです。私です。ハードボイルドに興味ないのに、「未踏峰」がよかったから、目次に「シャモニー」という言葉がつく節があるというだけで、ちょっとは山を舞台にしての話があるかと思ったけど、まったくなく。
それでも借りてきたからとがんばって読み始めるけれど、数行で眠たくなる始末。
それでも読まなくては!と己に渇を入れ、貸出期間延滞をネットで申請し(最近の図書館はほんとに便利になりました!)2週間も延長したのに。断念。

前回の書きこみで、もう一冊は後日、と書いたので、何を借りてどういう顛末になったか書かなくてはと思い、読者数が少ないブログですが、言ったことはちゃんとしなくては、ということで書いた次第です。

ゴルゴ13がお好きで、活字で読んでみたい、という方にはお薦めの一冊です。私の様に山とお酒と食べることしか興味のない人は避けた方がいいかもしれません。


2016年6月7日火曜日

フリークライミング 烏帽子岩

6月に入り、早くも梅雨入り。最近気になるのが以前までは「梅雨入りしました。」という文言だったのが、ここ数年、「梅雨入りしたとみられる。」というなんともあいまいな文言に変わった。これも最近顕著な言葉尻をとらえて非難する風潮を考えてのことのようでしょうかと思ったりしてみたりするのですが...(笑) だから思ってるのかそうでないのかはっきりせぇ、って。

さて、5日の日曜は雨になり、5月のGW山行を終えると同時に雪山シーズンにさよならを告げ、岩登りに精を出し始め、5月は毎週のごとく岩登りに行ってましたがそんなある1日の出来事。
私ごときがこんなことを書くのはどうかと思いますが、最近気になるので書きました。
クライミングジムが盛況のようです。あっちにもこっちにもできてます。それはいいことだと思うのですが、その延長で外壁を登っているらしきグループがこの日いました。ハズと私がちょっと奥まったところにあるルートを登ってました。なので最初は気がつかなかったんですね。で、登り終えて開けた壁の前に下りて来て、わいわいにぎやかにやってる1組を見て愕然!(ここからは専門的な話です)

終了点まで4個所ペツルがあるルート。5.9のレベルのルート。すべてのペツルにヌンチャクかかっているが、ロープがかけてあるのはなぜか終了点の1つ下のヌンチャクだけ。しかもこの辺りが核心部分。そして目が点になったのは、このロープをかけたたった1本のヌンチャクにテンションかけレストする若い女性。これだけでも怖いのに、再度ムーブを起こす時にこのヌンチャクを掴み全体重をかけている。
ビレイヤーはというと何も言わずに無理そう?行けそう?などと聞いている。クライマーが、テンションかけると言えば、ロープを張り、登ると言えばロープを緩め...。どう見てもビレイヤーもクライマーもほぼ初心者。
するとつつとちょっと離れたところから近づいて来た男性が「なんであないなってんの?」と聞いた。ビレイヤーがなんと言ったか聞こえなかったが、なんとなくの答えに男性はなんとなく納得した様子。
そして次にリーダーらしき男性が登場。同じく「なんであないなってんの?」と聞いた。ビレイヤーの答えを聞き、そして言った。「あれ抜けたらボテって落ちてまうやん。はははっはは〜。」

え、そこ笑うとこ?落ちてまうやん、どころじゃないよ。なんだかんだいって地上から10m以上のところにおり、途中のレッジまでは傾斜が緩いものの、おそらく後ろ向きに落ちて背中強打...だけで済んだらいいけど、止めることができないから、もう一段ごてっと落ちてその後ごろごろと緩傾斜を転がり、地上まで落ちてきてやっと止まるという状況だろう。っていうのが想像できへんのか〜い!

ハズとどうしようか相談していたけど、クライマーが下ります、と言って無事に下りて来たところで一言(で済まんかったけど)言わせてもろた。

リードしていた人とビレイヤーには、システムが分からないのに登るな、確保するな、ということ。
リーダーらしき人と最初に質問した男性には、笑いごとじゃないのよ、おかしいとおもったら即刻止めさせること、事故になったらここにいる全員に迷惑をかけることを想像できないのか?ということ。


ジムはボルトがしっかりしているし、落ちてもグラウンドフォールすることは「ほぼ」ない。あっても、下にマットをひいていたりするので、ちょっと安心。それに自然にあるような緩傾斜はなく、ほぼ垂壁以上の傾斜なので、緩傾斜=易しいと勘違いして気を抜いてしまうのか?どっちにしてもジムと外の壁は似て非なるものだともっと認識すべきだと思う。
 命をかけた遊びであること、結局は自己責任での遊びであるということを重々自覚の上で楽しんで欲しいと思うのであります。