2023年3月16日木曜日

八ヶ岳のカモシー

権現1日目の記録、2枚目の写真でカモシーの看板が、と書きましたが、何がカモシーか?写真から知ることができません。
このしゃもじのような、炉端焼きで料理を乗っけって差し出す先っちょのような板を裏返すと...


こんな可愛い絵が書いてあるんです。「山」の字が赤いんですが、少し薄くなってますが「山なめんなよ」という注意喚起。ちなみに2021年9月21日と日時の記載がありました。コロナ真っ最中に登りに来たんだね、と1年半ほど前はまだまだ外出制限だ、なんだとうるさかったなぁ(あ、少し毒のある言い方?)と思い出す。

カモシーの作者ってどなたなんだろう?一般道はどうか知らんが、結構なバリエーションエリアでよく見るんですよね〜。作者さん自身、なんかすごい山屋さんなんだろなー。

権現東稜記録 その1はこちら
権現東稜記録 その2はこちら

2023年3月15日水曜日

権現岳 東稜(八ヶ岳)

バリエーションルート登攀2日目。3月8日(水) 天気晴れ

入山日の様子はこちら

少し寒かったのと緊張があったのか、変な夢をみてよく眠れず。
3時に起きてラーメン餅の朝ごはん。最近のインタスタントラーメンはほんとおいしい。

午前5時過ぎ小屋を出発 前日のトレースをたどる

取付のルンゼに到着(6時)予定通り
ギアを装着、ストックをピッケルに持ち替えてルンゼを登る

樹林帯の中の細めの尾根を木登りをこなしながら進む

こんな感じでよっこらっしょ、と

だんさん撮影 さらによっこらっしょの私

上の写真から1時間くらい経つと、稜線が広くなり雪も深くなる
3月の八ヶ岳で腰の深さのラッセルするとは...

さらにラッセルして半時間ほど進む
権現バットレスが見えてきたけどまだまだ基部まで遠い

天気がいいのはありがたい 暑いくらいですでに中間着を
脱いで下着の上にアウターを羽織っている状態

基部まで来たけど、雪がなさすぎでいやらしい
ここからロープを出して50mいっぱい延ばす(10時10分)

この後、私がリード。この山行でリードをしたのはここだけ。
正直、どこが岩壁のスタート地点か、トポ図と照らし合わせてもどっち方向へ行ったらいいか迷う。長年の勘(?)を信じて目の前の草付き泥の段々を直上。バンドに上がって左を見ると立ち木にスリングの残置が!勘が当たる。

上記の立ち木にいる私。立ち木から10mほどトラバースすると
ペツルの終了点あり。ロープの流れを考えて一旦ここでピッチを切る
だんさん撮影(11時20分)

その終了点から次のピッチ、核心部を登るだんさん
時間が気になり出す
(11時30分)

核心ピッチ後、もう1ピッチ。ハイマツ帯でピッチを切る(午後12時50分)
横を向くと赤岳。この辺り草付き部分には雪なし。土埃にまみれてのクライミング

ここからコンテで進む。これが済んだら登山道に合流だ!

雪があると歩きやすい

が!上の写真の雪の部分を歩き切ったら登山道だと思っていたのに
さらに出てきたリッジ。しかも雪がない!無事進めるのか?
一瞬、ここで敗退?と考えるがいやいやいや、それは無し無し無し
ここは進むしかない(1時10分)

雪がついていないと崩れそうな足元に注意しながら進む
そして時間も気になる(1時20分)

登山道に合流(1時30分) ホッと安心 権現小屋がすぐそこに

権現岳頂上 いやぁあの岩登るの?すぐそこのような気もするが
結構時間かかるのか?遠近感が分からない
せっかくですがこの写真で頂上登ったことにする
この日は風がそこそこあって寒いけれどとりあえず行動食を口に入れる

さて、ここからがまだあるぞ。小屋に戻るルートは「ツルネ東稜」この尾根もバリエーションルートに分類されている。

1時40分。下山に向けて出発。暗くなる前に小屋に戻れるか?

有名な61段の「源治梯子」今回一番心配だったのはこの梯子
なぁんかアイゼンひっかけてしまいそうな嫌な予感がして...
結果オールライトでした(1時55分)

梯子全景 だんさん撮影
余談)最近、だんさんの方が写真撮影上手

目の前には旭岳(左)と赤岳 真ん中に小さく大同心

旭岳への登り
地図にある通り、なかなか複雑な地形で最低限の労力で
どう進むか?頂上は捲いた

旭岳を過ぎて振り返る
写真真ん中に小さく見えてる黒い岩が権現岳

緑色の矢印がツルネ東稜の下り口
まだ少しあるなぁ がんばる(2時35分)

3時過ぎになってしまいました
でもここまで来たらちょっと安心
休憩して下山開始(3時20分)

下っている間、写真を撮ってる余裕無し
すでにおりてきてしまいました(5時17分)

ツルネ東稜はどの情報にも尾根を左へ、左へ、と書いてあります。私たちもそのつもりで進んだのですが、2日ほど前に旭岳東稜を単独登攀した人が、ここを下りたという情報がありその人のトレースを追って行ったら右へ進んでしまった。でも、目印のテープがちらちらとあるんですよね。単独の人も左へ左へ、と知っていたはずですがやはりテープに惑わされてしまったんでしょう。

軌道修正して左の尾根を進みましたが、またしても途中で、右側にあるテープに惑わされる。なんであるのかな?尾根上部では、どんだけしんどくても、トレースがなくてもテープを気にせず左へ左へ。左の尾根は細いです。広い尾根(斜面)を歩いている場合、きっと違う方向に行ってます。

5時17分に地上に戻り、小屋に5時半ごろ、暗くなる寸前に帰着。
この日は誰も入山しておらず貸切。しんどかったけど、だんさんが火を起こしてくれて小屋内ほかほか。
5年ぶりの再挑戦できてよかったです。もぉ行かなくていい、という安心感。ほっ。


2023年3月14日火曜日

権現岳 東稜(八ヶ岳)

山行日 2023年3月7日(火)ー9日(木)

2017年の年末から5年とちょっと。再挑戦しに行ってきました。前回は年末の大荒れ天気。東稜の稜線まで登ったものの強風視界不良で撤退。今回は天気と雪が落ち着くこの時期に標準を合わせた。

美し森の駐車場から出発。同駐車場内にある売店、トイレと観光案内所は3月末まで冬季休業中。トイレは「清里の森」敷地内か、県道28号「北杜八ヶ岳公園線」脇に公衆トイレがあります。

さて1日目 3月7日(火)晴れ

8時半ごろ美し森駐車場出発 雪ないなぁ

林道終点にカモシーの看板と鹿(?)の頭蓋骨
ここから堰堤越えと渡渉が始まります(9時50分)

こんな感じで堰堤がいくつもあり山肌と同化したところや
設置されている梯子を登って進んでいきます

今回はこんな感じの渡渉は3ヶ所ほどあっただけ(10時50分)

あと半時間くらいかなぁ?と思っていたら出合小屋に到着
思ったより早かった!(11時) 中にはテントが一張り 
こちらもテントを張って明日のために下見に出発(12時)

ツルネ東稜への分岐点までトレースがあったんですが、
途中からトレースなくなり硬い雪のラッセルとなりました

ゴルジュでは沢に落ちないかヒヤヒヤしながら進みます

暖かいので氷柱から水が流れてます

ゴルジュを抜けて東稜への取付ポイントに到着(12時50分)
沢の際(きわ)にはデブリが盛り上がっていました
時期によっては雪崩要注意ポイントです

小屋に引き返した後、火入れ開始(午後4時ごろ)
今回、木の皮がものすごく火力が強いということを発見
あっという間に小屋の中が暖かくなる

もう一張りのテントの人が帰ってこない。どこ行ったのか不明ですが、ふとテントの中で息絶えてるとかってないかな?とだんさんに言うてみます。が、ブーツもないしギアなどがテントの外にないことを見るとやはりどこかに登りに行ってると見るのが正解。

結局、5時位だったか?二人のパーティが帰ってきてなんとなくホッとしたのでした。
上ノ権現沢の夢幻滝へアイスクライミングへ行かれていたそうです。
ささっと食事を済ませてテントに入る様子は、手慣れた様子でのんびりしてる私たちとは違うなぁ。

こちらもご飯食べて明日に備えて就寝(7時ごろ)💤💤💤

2日目権現東稜登攀の記録は、画面右下の「新しい投稿」をクリック

2023年3月2日木曜日

荒島岳(1523m 福井県)

山行日 2023年2月27日(月)
天気  快晴

なんとなく(?)積雪期の荒島岳へ登りに行くことに。数年前から行こう、行こうと言っていたが後回しにしていて今シーズン、やっと登りに行ってきた。

旧カドハラスキー場の駐車場から頂上往復。駐車場のすぐ下には中部縦貫自動車道工事中。今後、この駐車場はどうなるんやろう?また、駐車場から登り始めてすぐの斜面には企業や宝くじの売上金で植えたという桜の植樹地が。まだまだ小さい苗木の状態だが、これらの桜もどうなるのか?

駐車場で前夜泊した時には他に車は一台だけ。日曜の夜=翌日は月曜だからそんなに人いないよなぁ、と思っていたら!早朝からどんどん車が入ってきて、出発する頃にはほぼ満車。40台は停まっていたか!



6時45分ごろ登山開始。今日は私が先に歩く。この方⬇️はだんさんではありません。スキー場跡を登っていきます。風が冷たかった。


リフト跡の残骸を過ぎると森の中に突入。尾根を忠実に直登します。時々しんどい。でも日が当たって暑いくらい。3km標識のここで一度休憩


うさぎの足跡。この雪深い場所で何を食べて越冬するのかなぁ?


頂上まであと2km看板。木々の向こうに頂上が見えました。思っていたより大きな山だ


標高1100mくらいのところかな?夏道にはないトラバースルートができていました。とりあえず、これは帰りに使うとして、直進してシャクナゲ平へ向かいます。


霧氷がついた木々が綺麗です。青空に映えます


シャクナゲ平に到着。テントが。雪上訓練とかするにはもってこいかも。初心者の雪上歩行や雪山デビューにももってこいの山かもしれません


シャクナゲ平からは白山が見えます。大きな山塊ですね


シャクナゲ平で休憩後、頂上へ。一旦下り、下り切ったところで先ほどのトラバースのトレースと合流。小さいですが平地になっていてここも休憩するにはいいところです。


登り始めると右奥に頂上が見えました。登っている人が見えます。ここまでアイゼンなしで登ってきましたが、雪を蹴り込むのがちょっとしんどく(膝が)なってきたので、アイゼン装着


ほんっとに申し分のないいい天気です。風もなく青空広がり体もほかほか、気持ちがいいです


もうすぐ頂上。警戒していた「もちが壁」はいつの間にか通過しておりました。ちょっと拍子抜け


この道標を見て「もちが壁」を通過していたことに気づきました。ちなみにここは「中荒島岳」でした。支柱の向こう側にそう書いてありました。下りで向こうから歩いてきて気づいた


じゃ〜ん。頂上到着。眼下に大野市が見えます。その向こうに日本海、と思っていたのですが、帰宅後地図で確認すると正確には「若狭湾」だったようです。「日本海、日本海」って言っていたのでちょっと恥ずかしい


頂上から南側へ伸びる稜線。あの先から岐阜側に下りて行く「新下山コース」というルートがあるようです。もちろん端っこまで歩いていきました。


その端っこから見えた「御嶽山」


こちらは「乗鞍岳」


御嶽山、乗鞍岳、槍穂高山脈(槍ヶ岳も見えた)、山脈に重なるように笠ヶ岳


振り返って(北向いて)「白山」から...両白山地かな


若狭湾方向 遠くに島が見えました 雲かな?島かな?と思ってましたが島でした。多分、「冠島」という島ではなかろうか?


頂上に戻ってお湯を沸かしてコーヒーと行動食を食べる。天気良く、風がないので、他の人たちもラーメン食べたりとゆっくりと過ごしてました。座布団持って行かなかったので大きいビニール袋を敷いて座りましたが、滑りそうで少しきんちょ〜

で、下山開始です。登ってきた道を下ります。午後12時ごろでしたが、まだまだ登ってくる人がいっぱい。いやぁ、月曜なのにすごい人出。シニア世代だけでなく。働き方改革の結果でしょうか?それとも散髪屋さんが多かったのでしょうか?


この先が「もちが壁」だったようです。


さて、スキー場の痕跡が唯一(?)分かる場所まで下りてきました。かなり古いもので、いつまで営業してたんやろうなぁ、と話をしながら通過します。ここからの傾斜が歩けばたいしたことないですが、スキーで滑るとなると結構な傾斜で、万年初心者の私としては無理無理、これ滑るの、といった傾斜でした。


私は最後までアイゼンを装着したまま。雪がグサグサになっていましたが、やっぱり膝が痛く、下る時踏ん張りが効かないのでアイゼンはありがたい。とはいえ、これはアイゼンの本来の使い方ではないですが。


この後、温泉に行きましたが、地元のおじいちゃんおばあちゃん専用の保養施設のような温泉で日帰り温泉はできないのよ〜、と。グーグルで調べたのに!とはいえ、受付にいらっしゃったおばあちゃんとおじいちゃんが親切で、日帰り温泉できる施設を教えてもらいました。

「ルポの森」というキャンプ場&宿泊施設のある日帰り温泉へ。大人一人600円と良心的な価格。受付からお風呂まで長い道のりだったのは逆に探検してるみたいで面白かったですが。
お風呂は内湯のみ。洗い場は7つ。ボディソープ、シャンプー、コンディショナーあり。ドライヤーもありました。
外から日が差して森のど真ん中でお風呂に入ってるような気持ちのいい施設でした。
話が前後しますが、恐竜の町勝山市が近いということもあり受付には恐竜が「がお〜っ」とガラス窓を突き破って顔を出しておりました。

天気の良い日を選んで山に登れる、最高だ。