2016年12月17日土曜日

そろそろ年末

ひっさしぶりの投稿です。
やはり年末。師も走るといいますが、師ではなくても小走りになる忙しさ。
ということでこの1ヶ月の総括を。
どうも書かないとちょっと気持ちが悪いというか。気分が落ち着かないというか。
時間を戻して書きますがお許しを。

11月は我が家はセレブレーション・マンス。ということで、岩と山は少しお休み。とはいえ出来る限り裏六甲にフリーに行ったり、年末年始合宿のトレーニングで六甲山に歩荷に行ったり...。

達筆すぎて分からないこの山標。「菊水山」山頂です。神戸電鉄有馬線の駅の1つ「鵯越(ひよどりごえ)」駅から急な登りを登りに登った1つ目の山。男子30キロ弱、女子25キロ弱を担いでのしょっぱなの登りは堪えます。頂上には涼しげな顔のハイカーさん達が休憩をとっていました。重さ故のものすごい形相をした中年の男女の居場所はここにはありません。そそくさと先を急ぎます。


この日の目標は摩耶山。そう、うっすらと雲がかかる山のてっぺんにあるあの鉄塔。ん?あれかな?いや、この鉄塔の向こうだったかな?摩耶山の頂上にはもっと鉄塔があるはずだ。そうそう、摩耶山あそこ!と思ってたのに違ってがっくりきたのだった。
6時間くらいかけて摩耶山に到着。頂上付近で大きな岩を出し、背中が軽くなり飛べそうな勢いですいすいと下山。

そして12月の頭には...
レスキュートレーニング。これは梱包&搬送の練習をしているところです。雪山で活用する方法。まぁ沢登りでも活用できるか。無雪期でもするか。年がら年中使えるか?なぜか梱包&搬出の練習は雪山入山前にするのが多いですね。写真は人がくるまってるように見えますが、ザックやロープなんかを包んでいます。しかし万が一現場で事故が発生したら包まれるのは人間です。このように梱包し、ヘリでピックアップしてもらいやすい場所や救急車が入ってこられる場所や自分たちの車がある場所などへ搬出するのです。
こういう手順や仕組みはほんとに何回もやらなくては覚えられないので大切です。そもそも事故、怪我をしなければいいじゃん、なんですが、いつ何時何が起こるか分からないですからね。備えあれば憂いなし、でやっておくことにムダはないです。

今年は山岳会で大きな事故が発生しましたからね。いつもよりレスキュートレにも力が入ります。分かっていたつもりでも半年も経てば忘れてしまうので今回はデジカメで要所要所、写真を撮って時間のある時に復習しようと思っています。

しかし暖かいですね。たしかにこの2、3日は冬将軍が到来しましたが、概して今年の冬は暖かい。明日の18日なんて大阪予想最高気温が18℃っていつの時期?みたいな気温ですよ。暑いより寒いのが好きな私なので、ほんとこの生暖かさちょいと気持ちが悪いです。
冬物の洋服なんかも売れ行き悪いんだろうなぁ。

さてさて今年の年末年始はどうなりますやら...。

2016年11月7日月曜日

北アルプス 明神岳一峰(2,931m) 下山日

2012年10月11日(火)

3日目、下山日となりました。10月の連休が終わると「あぁ、無雪期の山歩きも終わりだなぁ」と毎年思います。

そないに急ぐわけでもないので、この二日間、特に前日の行動の余韻に浸りながら下山準備をします。小屋はこのブログを書いてる11月7日現在、すでに閉められ冬に備えた状態になっていると思います。
そんな1ヶ月ほど先のことを思いながら小屋の前で家族で写真を撮ろうとしていると、支配人さんが撮りましょうか?と声をかけてくれた。支配人さんのカメラの腕はすごくて、写真展に入賞するほどの腕前。そんな方に写真を撮りましょうか、と言ってもらって少し嬉しい。が、カメラは普通のコンデジですが。

なぜかピントの合わない父ちゃんのカメラ。あれこれ触ってみてもピントが合わない。そうこうしているうちに写真嫌いの支配人さんが入った写真を撮った。これは貴重だ(笑)結局、設定をしなおし父ちゃんのと私のと、記念写真を撮ってもらいました。

お礼を言って下山開始。
前日と違って少し雲が多い空模様(↓)今日も登っている人いるんだろなぁ。

小屋の前にある看板。1時間半で都会の喧噪に戻るのよね〜。後ろ髪引かれる想いで下山開始する。

楽しい3日間でした。また行く日までさようなら、穂高の山々。

それでは小屋での食事写真です。おいしそうでしょ?おいしかったです(^_^)

 1日目の夕食(↑)。お味噌汁とご飯はお代わり自由。チキンは今年(去年か?)流行りだった塩レモン味。黒コショウもぴりっと効かせた味でおいしかったです。ただ、昼間に食べ過ぎたせいで、100%味わえなかったのが残念。反省しきりです。

2日目の朝ご飯はお弁当で、すでに紹介したのでここでは省きます。そして2日目の夕食(↓)連泊なので前日とは異なるメニュー。ミートボールの横にある緑色の多分、枝豆入りナゲットのようなのがおいしかったです。あんかけもご飯とベストマッチングでした。

そして3日目の朝ご飯(↓)朝ご飯は少なめです。下山日だったらもう少し食べたいところですが、しっかり行動日だったら朝からたらふく食べると動けなくなるのでこのくらいでちょうどいいかも。なめこの佃煮(?)は食べ放題で3人ですぐに食べてお代わりする。
これが朝ご飯のおかずというよりお酒のアテになる一品で、朝ご飯というより夜ご飯に出すか、売店で販売してもいいかも。

ということで恒例の家族山行は無事終わったのでした。
今回、父ちゃんが明神岳一峰に、と言い出したので実行したものの、齢70を越えた父ちゃんにはちょっと厳しかった内容でした。娘として少し反省する山行でした。

山は、自然は楽しいけれどちょっとした判断ミスでどうなるか分からない。その結果、命を落としてしまうことも。今回はそこまでぎりぎりの状況にはならなかったですがね。
でも、登山って経験しなくては次に進めない趣味でもある。ひとつ厳しいことを経験したら次につながってさらに面白い、内容の濃い山行ができる。この「危険」と「厳しい」の線引きが難しい。

3連休以降の週末はフリークライミングに精を出す。ちょっとづつ腕が上がってきてるのが嬉しいが、高いところはやはり怖い。なんで10bのレッドポイントができて5.9のルート最後で足がすくむのか?
やはり高いところは苦手だ。





2016年11月1日火曜日

明神岳一峰(2,931m) その2

さてさて、前回の続きです。

2日目のこの日10月10日(月)は晴れの得意日です。とはいうものの出発直前まで予報は曇時々雨と傘マークがついていました。土曜の夕方になってやっとこさ晴れマークがついたという、ぎりぎりまでやきもきさせられました。

子供の頃は体育の日だったこの日、朝5時に起床。朝ご飯は小屋で食べずにお弁当にしてもらいました。
豪華です。岩魚の甘露煮がついていました。これがたまらなくおいしかった。ご飯が冷たいのは仕方ないですがおかずがたくさんで嬉しいです。朝5時40分に小屋を出発。



出発前、小屋からの朝の風景(↑)。乗鞍岳が正面に見え雲が出ていたもののよいお天気。

小屋からまず重太郎新道を登ります。かれこれ10年ぶりに使う道です。一度、春合宿の時に下りましたが、積雪期は重太郎新道はとてつもなく難しいルートになるので使いません。なので、無雪期に使うのはほんとうに10年以上ぶりでしょうか。しかも登りに使うのは初めて。
少しづつギアを上げていきたいところですが、父ちゃんが張り切ってエンジン90%全開です。先に行かせた私が悪かった。父ちゃん、ばてるよ、そのスピードじゃぁ...。

重太郎新道には休憩できるポイントがいくつかあります。見晴らしがよかったり、危険地帯に進む前に少し一服して落ち着いたりするのにいいです。最初の休憩ポイント「カモシカの立場」で1時間くらいが過ぎ、お腹も空いてきてここでお弁当をいただきました。ほんとにおいしかった甘露煮♪

日も上がりだし少し暖かくなってきました。登る人が断然多いですが、連休最後の日に前穂高岳(3,090m)を登って帰ろうという超早起きの方が登頂し下りてくるのも見られます。進行方向右手にはこれから登る明神岳の峰々も見えています。


「岳沢パノラマ」まで登ってきました。小屋の赤い屋根が見えてます。紅葉も進んでいますね〜。道も歩きやすいように整備がされているので10年前とは違います。が、実はどんな道だったかあまり記憶がないのです。

明神岳の稜線の向こうから太陽が飛び出しました。あぁ暖かい〜。そして青空。いい天気!この3人でこれだけいい天気というのは結構珍しかったりします。過去には暴風とか山頂で雪が降ったこともありましたからね〜。

順調に登りコースタイムより早い時間で前穂山頂に到着。360度パノラマが広がります。
西の遠方には9月末に登った白山が(↓)。大きい山だなぁ、ほんとに。

 南西方向には、南アルプスと背後に富士山(↓)

そして北方向には、槍ヶ岳、その背後に立山の峰々(↓)。残念ながら我らの(?)剱岳は、槍に隠れて見えませんでした。 肩の小屋と殺生ヒュッテが見えていました。

頂上で半時間ほど過ごし、さて今回のメインイベント明神岳一峰へいざ出発です。
頂上から少し下りたところに古い標識があり、そこから明神岳へ延びた踏み跡をたどります。ペンキの印もロープもなにもない、本当に「一般登山者は立ち入ったらだめよエリア」です。
前穂下の分岐で。背後の一番尖ったピークを目指します


見晴らしがいいので難なく進みます。向こうから4人パーティがこちらへ向かってきてます。ヘルメットを着用してロープを担いでたので明神岳を五峰から登ってきたのかな?挨拶だけしてすれ違います。不思議そうな顔で見られますが、大丈夫です、私たち、どこに行ってるか自覚してますから。

この後にも数パーティとすれ違いましたが、その中に小さい男の子がいるパーティが!「あれ!すごいね〜。」と言うとロープで確保した男性がお父さんだったようで「息子なんです。10歳です。」と。「へぇ、将来有望だね〜。」と言うと照れ笑い。かわいい僕でした。何を目指しているか分からんが、気をつけてがんばれ!

小さい峰を2つ程過ぎ、核心の30mほどの細い稜線の前にやってきました。残置のロープが2本ほどだらりんと岩にかけられたままになっていますが、見たところ右側に寄るよりも忠実に稜線となるラインを登った方がよさそうです。岩もしっかりしているようです。(予習通り)

ハズが先に行き、父ちゃん、私の順で登ります。父ちゃんが登れるか心配してましたが、難なく登り切りました。このピークから少し下り、平坦な道を上ると明神岳一峰です。前穂の分岐から1時間ちょっとで到着しました。他に誰もおらず3人で頂上を独り占め状態です。上高地、徳沢と横尾が見えましたがいつもと違う距離感が新鮮でした。いつかは登ってみたい明神岳東稜も見えたし。大天荘岳から横通岳、常念岳、蝶ヶ岳の稜線もきれいに見えました。いやぁ、楽しい、楽しい♪

ここでも半時間ほど過ごしさて、それではそろそろ帰りましょうか、と出発。しかし、難しかったのはここからでした。来る時は標高が高いところから低いところを見ていたのでルートが分かりやすかったのですが、帰りは、登り返し、低いところから上を見上げて道を探さなくてはいけない。これが結構手こずって、帰りの最後のピークの手前で(前穂から来たら最初のピークを越えたところで)少し迷ってうろうろしてしまった。どこかで事故があったのかヘリがさっきから飛んでるし、絶対にうちら見られてるやろうし、「うわぁ、迷ってるんちゃうかぁ、あの登山者。」とかってヘリの中で話しされてるんやろうなぁ、と思いながら背中に妙なプレッシャーを感じ上に行ったり右に行ったり...。
結局、父ちゃんが少し無理矢理に突破した道から歩けそうな踏み跡を見つけ無事、前穂との分岐が見えるところへ出て安心。少し緊張した場面でした。

この後、紀美子平で休憩したのを最後に一気に小屋まで下山。最後の長いハシゴを下りた辺りから私が歩くのに飽きてしまって休みたいけどハズと父ちゃんは歩き続けるので「飽きた〜。」と言ったら、しりとりをしようという提案。ここから半時間ほどしりとりしながら歩いてなんとか集中力をキープして小屋に戻りました。

小屋の支配人さんと父ちゃんはちょっとした知り合いなのですが、帰ってきて宿泊の手続きをしながら父ちゃんが「疲れました〜。」と言うと「そらそうでしょ〜。」という冷たい一言(笑)。

宿泊2日目なので夜ご飯のおかずは別バーション(これはうちらだけではなく皆さんに対してそうです)というありがたい心配り。帰着したのが遅かったからだとは思いますが、ご飯の時間を最後にしていただき、私達だけなので「ゆっくりどうぞ。」と言っていただきました。なので、お言葉に甘えさせていただきました。ありがとうございました。

1日目の記録はこちら
3日目の記録はこちら

2016年10月29日土曜日

明神岳一峰(2,931m)

日時 2016年10月9日〜11日
場所 北アルプス 前穂高岳〜明神岳一峰往復

10月ももう終わり。急に気温が下がって寒くなりました。あれだけ暑かった夏もすでに2ヶ月以上前の話で、今年は暑すぎてこのまま冬が来ないのではないかとありえない心配をしてましたが、今年も冬はちゃんとやってきそうです。よかった、よかった。

さて、10月の連休の話ですが、ファミリー山行でハズと70歳を越えた父ちゃんと3人で北アルプスの岳沢小屋をベースに前穂高岳と明神岳一峰の往復をしてきました。

ハズの休みが世間とずれているためと直前まで天気予報が悪かったのとあっちはどうだ、こっちはどうだと計画段階ですでに北アから後立方面、剱方面を歩き回った感覚に陥り息切れしてしまった。
結局、9月の末くらいに岳沢小屋のブログで紹介されていた前穂高岳〜明神岳一峰の往復ルートを行くことにしました。ただ、このルート、印もなにもありません。印のあるルートを歩く山行しかしたことのない方、地図読み、地形読みができない、三点確保の動作、と聞いて訳が分からない方向きではありませんのでそういう方は前穂高の頂上から眺めるだけにしておいてください。

ファミリー山行なので今回も9月末の白山に引き続き小屋泊まり。楽ちんです。最近、楽な山登りばかりしてるな〜。

1日目は早朝に関西を出て15時過ぎに岳沢に到着する計画。お昼は奮発して上高地ビジターセンターの2階の上高地食堂で頂く予定。いつもは食べないところで食べれられるのが嬉しくて信州名物の「山賊焼」とメンチカツのセットものを食べたらお腹がふくれすぎて歩くのがつらかった。軽めにしておくべきだった。

出発時、河童橋から岳沢方向を見て 雲に覆われて視界悪し でも天気は上り坂↑↑
日曜でそんなに天気は良くないのに観光客の方たくさん!インバウンド景気はまだまだ続いてるのか?でもひとところよりは落ち着いた感じ。

岳沢小屋の支配人さんが名付けた「岳沢トレイル」を歩き始める。整備がされていてとても歩きやすい。私とハズにとっては今年2回目の岳沢。でもこのトレイルを歩くのは3回目。理由は...こちら

この連休の数日前、台風18号が接近、通過していたその爪痕が生々しく残っていた。倒れる木もあれば倒れずなんともなかったように立っている木もある。若い木を倒してしまう風の威力、自然の力に改めて驚く。

しかし、トレイルは整備されていました。岳沢小屋のすばやい対応には脱帽です。感謝です。


 歩を進めるとだんだんと紅葉した木々が多くなってくる。紅葉まっただ中もきれいだけど、こうして緑と黄色のコンビネーションの森も「季節の移り変わりトンネル」を歩いているようで楽しい。

この後、下りる人とすれ違ったりしながら岳沢小屋を目指す。外国の方、結構いるんですね〜。
5月に2度目歩いた時のことを思い出しながら登る。「ここで休憩したなぁ。」とか「空見上げたら星がきれいやったなぁ。」とか言いながら。振り返って上高地の灯りが見えた時はほんとなんというか、意識がもうろうとしていてため息しかでなかった。

このあと40分程歩いたら...


岳沢小屋に到着。数えるとほんとに30歩でした(笑)。
チェックインし部屋に荷物を置き、ダウンジャケットを着込んで(お山はもぉ寒いよ〜)外にある石のテーブルを囲んで3人で飲み会開始。翌日登る重太郎新道や明神岳、上高地の背後にそびえる六百山や霞沢岳を見たりと夕食までゆっくり過ごしました。

この日、小屋は満員でした。でも岳沢小屋は予約必須で、予約され取れれば1人一組の布団があてがわられるので楽ちんですが、いびきをかく人もいたりして100%快適とはいきませんね...。

2日目の行程はこちら
3日目の行程はこちら




2016年10月24日月曜日

白山(2702m)ハイキング

行った日 2016年9月25日〜26日
山 白山(2702メートル) 石川県と岐阜県の県境、どちらかというと石川県のイメージ強し

1ヶ月以上、更新をお休みしておりました。その理由ですが、8月の末に所属山岳会で事故があり2名のメンバーが命を落としてしまいました。そのため、ロープを使う岩登りをメインとした遠出山行は控えようということが山岳会で決定され、岩登りで長野や岐阜など遠方に行く山行は控えておりました。

また、個人的にも今回の事故に関して、色々と考えるところがあり考えが落ち着かないままにブログを書いたところでまとまった文章を書けないだろうということで更新を控えておりました。

事故に関しては新聞などでも報じられましたが、新聞などの記事だけでは本当のことは分からないものだ、と改めてそういった媒体のニュースがいかに限られた情報だけを発信しているか、ということを実感したと同時にネットではその限られた情報を元に色んな人が憶測、推測、意見を述べるのだな、と勝手な情報があふれかえっていることもひしひしと感じました。

事故の原因については色々と考えられやはり当人達に聞けるのだったら「なぜそうしたの?」「なぜこうしなかったの?」と私たち山岳会のメンバーが一番聞きたいところなのですがそれは叶いません。が、だからといってそのままにしておくことはもってのほかで、事故の原因、二度と事故を起こさないために対策を考えて今後の会の活動はもちろん、個々の山行に生かしていこうとしているところです。

さて、そんな中でしたが白山にハイキングに行きました。かれこれ1ヶ月も前だったのだな、と思う反面まだ1ヶ月しか経ってないのだな〜、とも思います。

地図で見ると大きいなぁと思う白山ですが、実際に登ってみて改めてその大きさを実感。今回はテントは担がず、山小屋泊まりの楽ちん山行。最近、ちょっと楽をしすぎかな?

そして今回は「釈迦新道」という市ノ瀬から白山最高峰まで1日で行くには一番長いルート。地図で見ると一番西側で、現地の案内板などを見ると西側過ぎてかルートの一部しか書かれていない。全容が分からない(笑)。おそらく使う人も少ないんでしょうね。

土曜の夜出て日曜の深夜過ぎに到着。駐車場はまだ空いていましたが朝起きたら満車状態のぎゅうぎゅう状態。始発のバスに乗ろうと皆さん急ぎ足。おそらく日帰りが多いのでしょうね。最短ルートをたどれば確かにそれも可能。

私たちは少しバス道を歩き途中から釈迦新道の登山口に入る。森の中に入ると湿気がこもって少し蒸し暑かったです。この時期、服装の調整や選択が難しくなる頃です。

山道と林道歩きをへていよいよ最高峰へ向かう山道に入ります。途中でご夫婦1組を抜いただけで他に誰もおらず。静かな山歩き。ところどころ紅葉も始まっていましたが、本格的な紅葉にはまだまだの登山道。途中、水場があり顔を洗ってすっきりしたり、1時間に1度の休憩を入れて釈迦岳前峰へ到着。ここから先はまだまだ長い。

黄葉はすでに始まっておりました。
釈迦岳前峰を越えて歩いて来た道を振り返る
くにゃくにゃの道が分かります
 
登り初めて3時間後、北側から登ってくる登山ルートとの分岐点に到着。ここまで単独の男性3人とすれ違う。皆さん下山にこのルートを使われているようです。そうそう、トレランの男性が一人追い越して行かれました。他には誰もおらず。北側から登ってくるルートも長いのとこの日は日曜ということもあってか誰とも会わず。少し寂しい。


遠くに見える峰は最高峰ではないので登らず、山肌をトラバースしている
道(よく見たら写ってます)を歩くことに。


御手水場 白山は霊峰、すなわちお参りのために登られてきた山
昔の人はここで手を洗い清めたのですね

御手水場から少し進んで振り返る。道がくっきりついています。
足元にはクロマメの木が紅葉しておりました
(この写真の下部の実は何かな?クロマメではないです)


白山の最高峰付近には池がたくさんあり、太古の噴火口に水が溜まったものと思われます。お池廻りをするハズでしたが、私はあんまり興味ないので遠くから眺めるだけにしてました。
そして最高峰へ向かうのですが、ここら辺に来るといつのまにか森林限界を越えたのか、植生ががらりと変わりました。また北側には、地獄尾根といって温泉ガスがただよう、さらにさらに草木が生えていない場所もありました。
地獄谷というと剱岳へ行く登山基地となる室堂の近くにもありますね。

写真奥の平たいところが最高峰
植生ががらりと変わった
上の写真の手前から2つ目のピークの向こうに着く道を上り、反対側が見えました。そしたら、今夜の宿泊施設の室堂センターが見えました。(↓)

室堂センター(宿泊施設) で、でっかい!!(驚)
その規模にびっくり。いやぁ、山もでっかいけど宿泊施設もでっかい。こんな標高の高いところにこの大きさの施設を建てたことにびっくり。たしか白馬岳の山小屋も大きいらしいですが(まだ行ったことない)。そちらを見たことないのであれですが、いやぁ、大きくてびっくり。

この後、最高峰を経て室堂センターへ向けて下り無事到着。上は風が強かったので寒かったのにセンターに近づくにつれ風がなく少し暑いくらい。すれ違った空荷で頂上へ向かう女性が半袖だったので少し心配でしたが夕食の時、ちゃんといらしたのでよかった。

室堂センターの前には白山神社奥宮祈祷殿があります。
後ろの山を登っていくと最高峰の御前峰に白山頂上奥宮があります
たしか8月末までこの祈祷殿で祈祷をしていただけるとありました

 夕食は、メインをハンバーグか塩鮭かどちらかを選ぶもの。2種類のメインを用意するって大変なのに、すご〜い!ハズはハンバーグ(お子ちゃま)、私は鮭。ご飯が美味しくてお味噌汁と2回お代わりしました。ほんとおいしかったです。色んな種類のおかずが食べられるのはありがたいことです。
で、前日睡眠が少ないこともあり18時半に就寝。毛布が3枚あてがわれほかほか暖かくぐっすり眠ることができました。

翌日は天気下り坂の予報。早めに下りてしまおうと言ってましたがまたご飯をお代わりしておいしい〜と朝から笑顔、食後のコーヒーを飲んでのんびりして出発が予定より遅れてしまいました。
8時頃出発。少しガスが出てますが雨は降っていない。今回、新調したマムートの雨具(人生初マムート製品!!)を持って行きましたがもったいなくて使いたくない。なので本降りになる前に別当出合へ着かなくては。

宿泊棟の玄関にあった看板。うまい語呂合わせ
笑いをいただきました。郵便局も8月末までの営業でしょう
一番最短のルートを下りる 奥のピークも白山の一部
本当に大きい山体でした
白山は避難小屋が充実しており、下山ルートの途中でもとても立派&きれいな避難小屋がありました。あれだけきれいだったらほんと怖々中をのぞき込んで意を決して泊まるというような勇気は不要。おトイレ、水場も完備でした。

下り初めてから1時間半ほど経ったところからちょっと雨が落ちてきた。森の中なのでなんとか雨は避けれたが、ラスト20分でとうとう木と木の間が空くようになり雨がかかるように。う〜、まだマムートの新品雨具はおろしたくないぞ〜。なんとか粘れないか?おっと結構雨がひどくなってきた。よし、こうなったら10年以上使っている防水機能が落ちたが多少はどう濡れてもいいM社のウィンドブレーカーを着よう。ということで、新品はおろさずM社の古いウィンドブレーカーでバス停に到着。しかしラスト3分で本降りなり結構濡れました。M社さん製ご苦労様。

ということで、白山登山は歩き山行だったものの充実した内容で終わったのでした。



2016年9月9日金曜日

当分、書きこみお休みします

8月も終わり9月が始まりましたが、暑さも夜の暑さは少し和らぎ過ごしやすくなりました。
庭で鳴く虫の声も日に日に多くなって、大合唱が季節の移り変わりを感じさせてくれてます。

9月も色々と山行計画を立てており、未熟な写真や文章をここで見てもらえることを励みに楽しみにしてましたが、計画を中止にしなくてはいけない状況になってしまい、当分、更新するのはお休みします。

とはいえ、ハイキング程度なら行けるようなので、近々行くハイキングの写真などは派手にならない程度に見てもらえれば、と思ってます。

2016年8月27日土曜日

沢登り 愛知川本流 2016年8月21日(日)

暑い。今年の西日本は本当に暑い。ここまで毎晩クーラーのスイッチを入れたことはない、というほどクーラーを入れて寝ている。夜の方がしのげるのでは?と思われるかも知れないが、夜になると網戸の隙間から知らぬ間にゴッキーが勝手に上がり込んでいる時がある。ゴッキーを見つけるともぉどうしようもなく気分が滅入り、ちょっとした騒動になるのが面倒で夜になると雨戸を閉めクーラーのスイッチを入れる。

ということで。天然のプールに涼をとりに行ってきました。何度も書いてるが沢は苦手なので、本当に遊べる、難度の低い沢にしか行かない。ということで、一度行ったことのある、滋賀県は東近江市にある愛知川本流に行ってきた。

入渓ポイントの取水口。以前は、梯子を使えたのに今は梯子の上と下に網が張ってあり使用不可に。先にいた若者5人グループはどぼんと飛び込んでいたが、いきなり濡れるのは嫌&高いところからの飛び込み(多分、4mくらい?)は怖いので、懸垂下降。

広い河原を歩いていると、ハズが急に立ち止まってあれはなんや?と奥の方の岩を指す。視力がよい私がよく見ると...。蜂の巣!先ほどからぶんぶん妙に蜂が飛んでいたので気になっていたとのこと。

岩に近づかないよう、遠巻きに通り過ぎる時に撮影↓

向かって右の岩の真ん中あたりにぽこりと出ているものが...

蜂の巣。おそらくスズメバチ。しかも、巣に色の違う穴のような開いてると思ったら、それは全て蜂!ひゃぁ!くわばらくわばら。そっと離れる。

なんとか濡れずにここまで来たが、とうとう岩をつたっていけない小滝に来てしまった。えぇい!涼を取りに来たんだ!と覚悟を決めてどぼんと浸かり泳ぐ。しかし、着衣&ザックを背負っての泳ぎって想像以上に重かった。

そしてどんどん出てくる淵にプールに滝の数々!
ここはハズが果敢に小滝と真っ向勝負に出た↓
がんばってぇ〜!と見送る私。私は、右側から岩を伝って滝を越えた。

さて、どう攻めようか?

回りこんで上から撮影。流れが強く、あ〜でもないこ〜でもないと粘っていましたが、攻略できず退散...。

 途中にはこんな平和な河原歩きも。泳ぎ疲れた体にはいい骨休め場所

そしてこの沢メインの「天狗ノ滝」に到着。ちょうど人が隠れた時に撮ったのですが、実際は、若者達が飛び込み大会をしておりました。おじさん&おばさんはそんなことをする元気もないので、見て喜び、記念撮影をして早々に下山にかかりました。ほんとはこの先もあるのだけど、トポ&記憶では河原歩きになるので、この日はここまでとしました。

そして下りは..

 泳いで...

泳いで...

 天然ウォータースライダーをすべり...

 また泳ぐ

 そして最後にまた泳ぎ...

泳いでるのか溺れているのか流されているのか分からない状況に...

ということで、帰りは泳ぎまくった泳ぎの沢でした。上がった直後から全身筋肉痛となりました。

28日も沢登りを予定してましたが、台風の影響で微妙な天気なので中止としました。せっかく乗ってきたのになぁ。しかし、今年は沢登りの当たり年です。楽しい。

その他
入渓ポイントの取水口まで、以前は車でアプローチできたが、現在はゲートがあり通行止め。それでも、車や単車で入っている人がいたので、なにかコネかツテがあるのか?ネットでは、BBQをした後のゴミ放置がひどいのでゲートを設けて通行止めにした、とあったが、帰りに歩いていると、BBQをしている人達がいた。まぁ、5、6年に1回来るか来ないかの沢だから往復1時間半くらい歩いてもいいや、と思いつつ、ちょっと納得行かないところもある。

車の駐車は、ゲートのすぐ前に5、6台停めれるところがある。または、ゲート横の橋を渡ったすぐのところに、スノータイヤの脱着場がありここは10台ほど停めれる。ここに停めた。他、すぐ近くにキャンプ場があり、この駐車場も利用できるだろうが、有料。値段は不明。ネットで500円とも1000円とも。路肩に駐車していた車は駐禁切符を切られていた。

温泉は、八日市IC方面には少ないので、遠回りになるが国道421号を三重県方面に抜けて御在所岳麓の湯の山温泉まで行った。この方が結果、時短にもなり帰りのご飯も食べる場所がそこそこあるのでよかった。



2016年8月25日木曜日

夏山山行 南アルプスで久しぶりの山歩き!その3

2016年8月12日(金)

夜中に騒がしいテントがあって少し寝れなかったが、3時に起きてご飯を食べ出発の用意をする。
テントから頭を出す。さすがに標高3000m近くの早朝は気温が低い。周りのテントはまだ寝ている人が多いよう。おじさんのテントには灯りがついていた。さすが山屋。
見上げると満天の星空。この数日後にピークを迎えるなんとか流星群が見れるかも、と探してみたが流れる星はなかった。残念。

日が昇る直前の空 何度見ても飽きないしこの瞬間を見れることに感謝


朝5時前。日の出が近づく。テント場で、小屋の前で待つ人、ヘッドランプを灯しながら北岳山頂まで登った人の前に平等に太陽が現れる。この瞬間をみな心待ちにしてるんだね〜。
この日は見事な雲海だった。雲海に浮かぶ八ヶ岳や富士山、ほんとに言い表せない景色でした。

5時過ぎにおじさんと小太郎山へ向かうべくテント場を出発。分岐広場でザックをデポし、少量の食料、カメラ、貴重品などを防寒具を兼ねた雨具のポケットに詰め込み出発。

途中でおじさんが先に行っていいよ、と行ってくださったので先行する。単独者の人と沢登りの4人パーティとすれ違う。頂上でテントを張っていた人達だ。広河原までのバスは、この小太郎山の反対側の林道を走っているのだけど、一昨日バスの窓から見て沢が山肌を落ちていたのは見えたけど、すごい急な沢だった。あれ登る人おるんやろうなぁ、と思っていたけどほんまにおった。すごい強者、としか言いようがない。

この稜線の先に小太郎山。奥の禿げた山頂を持つ山は甲斐駒ヶ岳。この山もカッコイイ!
見た目通りの距離感、近くもなく遠くもなく、そのまんま。この辺の心づもりはあったので気持ちが折れずよかった。
以前、Yちゃんとバットレスに登った戻りで、展望がないのでこの山に続くハイマツへ直進した。10分ほどしたらだんだん藪漕ぎになり、これは道が違うと引き返したのも今となってはほほえましい思い出。その間違えたハイマツ帯への踏み跡も確認した。確かに直進してしまう、誘い込まれる道だった。

小太郎山頂上からは、日本で一番高い富士山と第二の高峰北岳が並んで見える。しっかりカメラに収める。そして、おじさんが到着して互いに記念写真を撮り合う。


振り返ると北アルプスの山並みもきれいに見えた(↓)
山岳会の活動であそこにいるハズを思い出し急に早く家に帰りたい、と思う。バスの時間も気になる。最終便までまだあるけれど、最終便だと家に着くのが夜中になってしまう。これは最悪の場合、として、できれば余裕を持って帰りたい。なので、おじさんにバスの時間があるからと断り、快く了解していただき(ありがとうございます)、先に小太郎山を出発する。出発してすぐにまた単独行の人とすれ違った。結構人気のある山やなぁ。

少し行ったところで振り返るとおじさんが「やっほ〜〜〜!!」と言って手を振ってくれた(↓)。


さよなら&楽しかったです、という感謝の意を込めてこちらも手を大きく振り小太郎山分岐に向けて加速する。しかし最後のゆるい登りで失速。気持ちが急いたが、足がついてこず。情けない。

とはいえ、予定していた時間には分岐に戻り少しの休憩の後、下山開始。するとツアー客が登ってきた。このツアーの中に、一昨日、広河原のテント場でお話をしたご婦人がいて再び挨拶を交わしお話をする。「こんなところでまた会うなんて!ご縁があるんだわ。」と喜んでくださっていた。私も嬉しかった。が、ご婦人は決して悪くないのだが、参加されているこのツアーの引率者ひいては催行会社に対しては常々一言言いたいことがある。お客様相談室にメールを送信してやろうかと考えている今日この頃。

が、ここは楽しい山の中。そんなマイナスな気持ちはとりあえず横へ押しやり白根御池小屋まで急坂をくだる。下りながらこんなに急坂だったっけ?と、またまた数年前のバットレス登攀の山行を思い出す。よく下ったなぁ、この急坂を夜の9時過ぎに!そんなことを考えているうちに御池小屋に到着。かーーーん!と太陽が照りつける。「あつっ!」標高2200mでこの暑さなら大阪は、と思うと...とほほのほ。

小屋前でおいしそうにソフトクリームを食べている人がいる。目が合った。私の目はソフトクリームに釘付け。おいしそう...。小屋で買うと高いのよ。ここは標高2200m。そら高いわ。が、今からの広河原までの行程を考える。さらに1時間半の歩き。よっしゃ、標高3000m近くでの400円のペットボトルよりは安いわ!!(ほんま?)ということで、

お買い上げ〜!冷え冷え〜♪ピーチ味がおいしい〜。さすが山梨。ピーチとバニラとはイキな品揃え。売店の女性、07年のバットレス山行の時もいらっしゃった従業員の方。バイトさんではないはず。かわいらしい方だったので覚えていたのですが、8年ほど経った今もお若くてきれいでした。こちとら、7年分年取ったのだけど〜。空気のいいところにいるとやはりお肌にも精神的にもよろしいのかしらね〜?

エネルギーを補給し再度エンジン全開で下山開始。この日は金曜でお盆休みに入ったばかりだからか登ってくる人が多い。そしてバスの時間に十分間に合う時間に広河原に到着できた。

久しぶりに登った南アルプス。やはり南アはでっかいなぁ。帰宅後、体がかなりよれよれになった。でも、いい天気にめぐまれ、たくさんの人達と話をして計画通り登れた楽しい山行だった。
でも、まだまだ登りたい山、登りたい壁、歩きたい道はあるのです。人生は山色なのだ。

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