2022年3月29日火曜日

2022年冬山総括

長いこと更新していませんでしたが、3月も終わりを前にしてこの冬の総括を書きたいと思います。

1月の末に八ヶ岳へアイスクライミングへ出かけ、2月の2週目に甲斐駒ヶ岳へ行きました。冬の南アルプスなんて興味ない、と言う人もいますが、私としてはただでさえ長丁場の南アルプスに冬に登るというのはかなりの体力と覚悟がいると思っております。

さて、冬に甲斐駒ヶ岳へ登るには黒戸尾根がよく使われます。体力がものすごくある人は戸台から入り戸台川を遡り、北沢峠から頂上往復し、再び戸台川沿いを下るというルートや、同じく戸台から入山し鋸岳から甲斐駒ヶ岳を目指す、というルートを選ばれてもいいでしょう。

で、私たちは黒戸尾根の往復ルートで。大荒れになった週明けでした。天気はよかったですが入山日は強風。めちゃくちゃ寒かった。雪がたっぷりある中、七丈小屋まで行ったのですが私は登りながら足に違和感を覚えておりました。

両足の踵がしもやけになっており、出発する数日前に気づいておりましたがこのしもやけが本番で靴擦れとなって牙を剥き、両足の踵にひびく痛みをこらえて小屋に到着したもののジンジンジン。靴擦れ防止テープを両足に貼り、その上から絆創膏を数枚重ねてクッションにしましたが、翌朝、ズキズキ痛むのをこらえて登るのが辛くて辛くて。天気良く、無風、八合目手前まで登り摩利支天も見えている。頂上もおそらくあの向こうだろうという稜線もくっきり見えている、というところで小さいギャップを渡る場面。左側に雪庇ができておりハズが先に渡ってトレースをつけてくれたが、一歩踏み出すごとに(特に登り)足に痛みが走る。痛みをこらえて一歩踏み出す。が、足の置き方が悪かったのかずてっと滑ってしまった。「うわうわうわ」右はすこーんと切れ落ちている。
ここでびびってしまった。こらえきれないズキズキに集中力が持っていかれる。断念。
この靴擦れのため、数週間山に行かず。それなら、とスキーの練習をすることに。

スキー靴を履いても踵が痛まないことを確認し、3月頭、甲斐駒再挑戦。ところが...。治りかけの靴擦れが再びめくれ出す。靴は10年くらい履いてるものなのに。そしてしもやけも治っているのに。絆創膏を貼って保護しても、1つ目の祠があるところでやばい痛さ。このまま登って小屋まで行けたとしてもおそらくまたひと月前と同じことの繰り返し。ならもうここで下ろうと決めて下山。

そして3月の3連休。ひょん
なことからアルパイン講習の講師をすることになった私たち夫婦。生徒(?)のKさんと冬の登山に挑戦しようと中央アルプスの宝剣岳へ。千畳敷ホテルから極楽平へ登り、そこから宝剣岳へ縦走し宝剣山荘でテント泊。翌日は千畳敷カールへ下り雪上訓練をして下山、という計画。
極楽平までトレースのない中、ハズが先頭を行きトーレスをつけてくれ、順調に登る。極楽平からやや危険な場所を歩いていくが今年は雪が多いせいか、以前来た時にはロープなしで下りることができた場所で懸垂下降することに。私が最初に下りたが、下り始めでロープが急に伸び、この衝撃で両足がとんでもない方向にぐにゃっと曲がった。気がついたらほぼ逆さまにぶら下がっている状態で膝に激痛。思わず「痛いぃ!」と叫ぶ。なんとか正体に戻し登り返す。宝剣岳はすぐそこに見えていたけど、進むより戻った方がいい、と考え登山中止に。
よちよち歩きで来た道を戻る。

10日ほど経ち、かなり膝の痛みと腫れはなくなってきており、足を動かせるようになってきた。けど山を歩くにはもうちょっとかかるだろうなぁ。はぁ...。という2022年冬の総括。
ほぼなんにも出来ずじまいで、まれにみる、雪が豊富な冬だったのに山を楽しむことなく終わった。
なんとか5月には山に入れるようになりたいものです。

2月の黒戸尾根 富士山くっきり

どきどきの「刃渡り」 落ちたらいけんよ

3月20日の千畳敷カール ええ天気でした


極楽平への登り 雪は締まって歩きよい 
が、この1時間後くらいに...

とまぁ、どんだけ天気がよかったか、っていう写真を数枚載せましたが、天気良くても怪我しちゃだめですね、ほんと。