2021年12月29日水曜日

2021年最後の更新

週末の寒波はなかなかきつかったですね。2017年の年末年始に権現岳東稜へ登りに行った時のことを思い出しました。西高東低の気圧配置になると、通常は八ヶ岳は晴れるのですが、あの時は今回のような発達した低気圧のせいで強風&積雪で登攀は諦めて帰ってきました。

さてさて、今年最後の更新ですが、まずは11月末に行った三倉岳(山口県)。

「源助崩れ」で「ヒップクラック」をトップロープでトライするハズです。週半ばに現地に着き、4日間過ごしました。珍しく気温が低く寒い日もありました。3日目には以前所属していた山岳会の人たちとBBQをして楽しい夜を過ごしました。

12月の末まで、歩荷トレーニングをしたり日帰りクライミングをして過ごしたので、特にアップする内容もなく...。

12月26日には、冬景色が楽しめるかも、と六甲山にハイキングに行ってきました。芦屋川から登りましたが、いつものルートだと面白くないので、ハズがこの道へ行ってみよう、こっちへ行ってみようと探検気分でいつもとは違う道へ。

初めてキャッスルウォール付近へ行ったり、横池を見たりと新鮮でした。


六甲越(一軒茶屋)横はうっすら雪が。さすがに寒かったのと年末も近い(?)からか、人出はまばら。県道16号を走る車も少なかったです。
風が冷たくきついので、一軒茶屋でホットミルク(400円)を飲んで体をホカホカさせてから下山しました。おいしかった。

最高峰から摩耶山方向を見て。奥に淡路島が見えます。天気はよかったのですが冬晴れ。寒すぎた。

そして昨日。12月28日(火)には大峰のシェイクスピア氷柱群がどんなものか偵察ハイクに行ってきました。なかなかの積雪でした。

駐車スペースに着くと、すでに車が一台。この方達のトレースが一番手前のゲレンデまであったので助かりました。私が膝を痛めているので、ハズがほとんどラッセルしてくれました。ワカンなしでOKでした。一番深いところで、渡渉点を超えてから太もものあたり。平均して膝くらいの深さでした。

最後の渡渉を終わって細い尾根の左側のルンゼの際を登っていくハズ↑。ここからfixロープを使って登ったところで時間切れ。シェイクスピアの下の滝の氷具合はこんな感じ↓

かなりズームして撮ってるのでスケール感がゼロですが、凍り具合はまだまだ。
もしこの週末に行かれる方(あ、でもお正月だな。行く人いるかな?)少し手前までしっかりトレースつけといたので使ってください。

...ということで2021年もあと数日。今年は初めて膝に溜まった水というものを取りました。それはそれは痛かった😢 幸い軟骨がすり減っているわけではないので静かにしていれば治るのでよかったです。要は使いすぎで膝周りに炎症が起きてしもたようです。
膝はほんと大事だな、と思います。使うばかりでなくケアもしてあげなくては。みなさんもお気をつけくださいませ。

それでは良いお年をお迎えください。

2021年11月22日月曜日

久しぶりの投稿は...

本日は久しぶりに朝から雨が降っている関西です。日帰り岩登りばかりしているのでブログに載せる話があまりないこの頃です。が、この週末、近すぎて意外と行ってなかった場所に行ってきました。

1日目は奈良県の曽爾高原。調べてみると11月いっぱいはススキが楽しめるということで行ってきました。
人が少ないように見えますが、結構な人出でした。ハイカー装備の人もいました。

もう少し日がかげると黄金色になるんでしょうね〜。でも中年&シニアチームはその時間まで粘る気力なし。寒くなってきたこともあって、これで大満足して下山。

そして2日目。先日「燃えよ剣」という映画を観てきました。歴史は好きですが、幕末は苦手でして...。片やダンナさんは幕末好き。ということで最低限の予備知識を頭に入れて見ましたが、なかなか面白かったです。で、エンドロールを見ていると「橿原市今井町」という文字が。
だんなさんが行ってみたい!と言いまして、私も近い場所で生まれ育ったがために意外と行ったことなくて、ということで行ってきました。

街中に入ると江戸時代にタイムトリップです。いやぁ、これだけの規模の古い街並みが残っているのは奇跡かも。

事前に予約が必要なお家もありますが、このお家「旧米谷家」は、予約なしで見学可能なのですが、行った時がお昼休み中で入れず。残念!でも、格子から中を覗くとそこは江戸時代〜明治時代の空気が流れていました。

で、ぶ〜らぶ〜ら、とにかくほぼ全ての通りを歩いていると薬局がありました。その前の今で言うショーウィンドウには...
レトロな看板が...。左上の赤い看板は「ロート製薬」のもの。影になっているところには、右から「シマズ イタマズ」と書いてあります。「井上博士ノ」とありますがどなただろう?と調べてみると、1900年初頭の日露戦争終結後に流行した目の病気に対して目薬の需要が高まっていたそうで、当時の眼科医界の権威の博士、井上豊太郎博士が処方したということです(*1)。

「づつうにノーシン」も子供の頃のテレビCMで流れていた懐かしいキャッチフレーズ。ついつい歌ってしまいます♪

今回は、町内のカフェには立ち寄りませんでしたが、次に機会があればカフェでランチを食べに訪れたいと思います。

*1 ロート製薬のホームページより抜粋。詳細はこちら

2021年11月4日木曜日

六甲山半縦

山行日 2021年11月3日(水)
ルート 神戸電鉄鵯越駅→摩耶山→一軒茶屋→阪急芦屋川駅

栂海新道の縦走からこっち、フリークライミングばっかりやってる二人です。久しぶりに歩きに行こうといつものルート(宝塚へ下山)を少し変えて阪急芦屋川駅までをカモシカ歩行しようと行ってきました。

いつも摩耶山に到着して休憩したら結構気が抜けてしまうのですが、この日は気合いを入れたまま歩き続けました。しかし、すでに太ももなど筋肉痛が始まりずきずき痛い。

緊急事態宣言期間が終わったからか、祝日なので朝の電車は人が少ないと思っていたのですが、意外とたくさんの人が乗車してきてびっくり。また、六甲ガーデンテラスにはバスを待つ人の長い列。これまた驚きでした。

ざっくりとした所要時間ですが、朝8時10分に鵯越駅を出発、摩耶山午後0時22分、一軒茶屋同3時20分、高座の滝同5時35分でした。最後の5分ほどはヘッドランプを付けての歩行でした。

鍋蓋山頂上は整備されていて見晴らしがよくなっていました。気持ちのいい天気でした

市ケ原の紅葉はまだ青々としていましたが、摩耶山の電波塔近くには
きれいに紅葉していた木もありました

高座の滝から少し上がったところからは西宮から大阪方面の夜景が綺麗に見えました

下山後は、芦屋川駅前のトルコ料理店「サクルエブ」というお店に入り、トルコビールでお疲れ様会。シシカバブとラム肉を使ったカレーでお腹を満たしました。美味しかったです。
そして今日、あちこち筋肉痛...。

2021年10月16日土曜日

栂海新道縦走番外編

ずいぶん時間が経ってしまい、今さらな、情報を並べたいと思います。

どこの山を縦走するにも、水が必要ですが、旅の途中で水場があればとても助かります。栂海新道では、朝日岳から親不知までの間に、4カ所、水を取れる場所があります。
2021年9月末の状況ですが、参考までに列記します。朝日岳から親不知に向かって歩いた場合の順番に書きます。

黒岩平 平の中ほどに沢が流れており、ここを渡る際に簡単に水を得ることができます。水量豊富。水源方向に縦走路がないことからかなりきれいな水であることが推測されるが気になる場合は、要煮沸。

北又の水場 こちらも沢の水。水量豊富。片道3分ほど。汲んで戻って往復10分ほど。2リットルちょっとのパウチ水筒が、1分もあればいっぱいになる流水量。

黄蓮の水場 水量豊富。北又の水場より少しだけ遠いようだ。「ようだ」っていうのはここは私は行かず、ハズだけが行ったのでその様子を聞いたので。

白鳥の水場    白鳥小屋への最後の登りが始まるところに分岐点あり。ここはやや遠い。片道7〜8分ほどか。踏み跡を辿ると、細い細い沢の跡に出くわすが、これが水場ではなく、さらに奥へ進む。この細い沢=枯れ沢が水場だと引き返す人が多いのか、ここまでの踏み跡はしっかり、ここからの踏み跡はやや薄い。とはいえ、しっかり分かる踏み跡なので進む。記録にも書いたように岩の割れ目から湧き出ているので、枯れていることの方が多いと思われる。タオルを濡らすのに、1分ほどかかる水量。
注意 この水場は白鳥小屋=白鳥山頂上からの水が滲み出していると推測。よって白鳥小屋で用を足すときは、その場所に注意すること。反対側にトイレ跡があるのでそちらを使うべし。

シキ割 ここも水量豊富。昔の山地図(エリアマップ)には「飲用注意」と記載あり。地形を見てもなぜかは不明だが、とりあえず「飲用注意」のこと。

いずれも気になるのであれば、煮沸されたし。ただし、煮沸はぐつぐつ状態を1分以上保って初めて煮沸した状態となるので、沸いたからオーケーでない。アメリカの国立公園にバックパックで入山するときそう注意された。

さて、今回の旅のごちそう。
まず朝日小屋の夕食
地元で採れた材料をふんだんに使われております。湯豆腐、陶板焼きには自家製タレ、ホタルイカの沖漬け、ご飯は地元産こしひかり、などなど。

次に、親知らず観光ホテルでの夕食。今回は豪勢に「カニ料理」コース!
カニしゃぶ、天ぷら、お刺身、カニ釜飯などなど、カニのオンパレード。極め付けは、左側に鎮座されているカニ一杯!これ、最初、飾り用かと思って手をつけてなかったら、食べる用、で時間制限ぎりぎりの手前で食べ方(解体の仕方)を教えてもらって急いで食べたのでした。カニ一杯を一人で食べたことなんてなかったので、そりゃもぉびっくり。そしてお腹いっぱい。幸せ〜。

で、朝ごはん。
こちらももりだくさん。ご飯とお味噌汁がまだ登場しておりませんが、地元で採れたかますのようなお魚を七輪で炙っていただきました。このお魚も美味しかったです。盛りだくさんで朝からお腹いっぱい。前日あれだけ食べたのに...。

とまぁ、歩いた後にまぁまぁな贅沢をした旅でした。今回このカニを食べるべく、高度障害が出ないよう、呼吸法を意識して歩いた甲斐がありました。

こんな贅沢な山旅はそうそうできません。9年越しの縦走を果たすこともでき、大変よい思い出となりました。

*写真 by ハズ

2021年10月10日日曜日

栂海新道 朝日岳から日本海へ

山行日    2021年9月28日〜30日

9年越しの再挑戦。栂海新道へ行ってきました。北アルプスを北へ向かって歩いて行くと、新潟県は糸魚川の親不知へ着きます。
このルートは地元の「サワガニ山岳会」が1961年に構想、10年かけて道を拓かれ、1971年に全線開通した山道です(白鳥小屋内にあった年表より抜粋)。ということは、今年は50周年だったのですね。キリのいい年に歩けたというのも嬉しいものです。

テント泊&避難小屋泊の予定でしたが、私が少し前に膝を悪くしたので、今回は営業小屋泊&避難小屋泊にしてもらいました。
コロナの影響で、営業小屋でもインナーシュラフなどを持って行かなくてはいけないので、あまり荷物の量が変わらない、ということも小屋利用の理由の一つ。

下山後は親不知観光ホテルに宿泊。コースタイム以上の時間がかかるのを見越して&翌日仕事に行く生活ではなくなったので、ホテル宿泊を決めました。

北又までタクシー利用ですが、車は黒東タクシーさんの駐車場ではなく、親不知観光ホテル前の駐車場に駐車。下山後、目の前に車があり、宿泊後はすぐに帰れるから便利ですよ、とホテルの人にアドバイスをいただいてそうしました。ただし、タクシー代が少し高くなりますが、利便性を考えるとこちらの方がよいです。
他に1組のご夫婦と単独の人が同じ日にホテルに泊まってらっしゃいましたが、この方達は、長野側から入山されたということでおそらく翌日電車などを利用して車まで戻られたと思います。

1日目 晴れ
北又からまず、イブリ山を目指します。◯合目の道標は、イブリ山頂上への道標です。
天気は悪くないですが湿気が多かったです。
北又小屋6時半に出発。イブリ山頂上10時到着。

イブリ山頂上から朝日岳方面を見て

トンボがものすごくたくさん飛んでました

途中、2日目に宿泊予定の栂海山荘がと〜〜〜〜くに見えました。さらにその奥に白鳥小屋も見えました。

イブリ山から2時間ほどで朝日小屋に到着(12時)。
左が宿泊小屋。右は従業員の方の小屋。私たちが一番に到着でした。結局この日は、私たちを含めて14人ほどの宿泊者と、テントは7張ほどでした。

最近、低い山でも高度障害が出るので、到着してからはウロウロ小屋の周りを歩いたり、ストレッチをしたりして体を休ませました。体が慣れてきたなあ〜と思ったので、小屋前のテーブルで宴会開始です。
ビールは「一番搾り」か「スーパードライ」1本700円
「バンザイ山椒」はなかなか刺激的な味でした

翌朝は早いので夕食後、19時ごろには布団に入りました。

2日目 晴れ時々曇り
3時に起床。今年は朝ごはんの提供がないので、前日に購入した混ぜご飯を食堂でいただきます。具無しおすましがサービスでついてきました。

用意が終わったので予定より早く3時40分に小屋を出発。まだまだ暗いのでヘッドランプを点けて歩きます。9年前は雨で朝日小屋で敗退したので、ここからは未知の道です。ヘッドランプでも道ははっきりしているので、迷うことはありませんでした。

4時50分前に朝日岳頂上

風があって少々寒い朝でした。風が当たらない場所へ移動して休憩。ここから吹上のコルまでの道は少し分かりにくかったので植物の生息地に踏み込まないよう、印を探しながら歩きました。

吹上のコル(5時35分)で日の出を迎えました。いやぁ、山で見る日の出はほんと綺麗です。
見事な日の出、朝焼けです

この後、少し曇りがちになりましたが、長栂山(道は山頂通過せず)、アヤメ平を経て、黒岩平へ。
黒岩平(8時15分) すでに秋深まっておりました

少しゆっくり歩きすぎたのか、コースタイムギリギリの状態なので、ここから黒岩山までハズが飛ばします。膝が心配ですが、がんばってついていきます。この間はなぁんか長く感じたなぁ。
8時45分着

9時50分着

サワガニ山手前で見つけたクワガタ

去年崩れた崩壊地。新しい道がつけられていました
新しいとはいえ、通過注意

この後、北又の水場があり、水を取りに行きます。豊富に出ていました。水場の話はまとめて別途書きたいと思います。

さて、北又の水場から急登になります。地図に書いてあるので覚悟していましたが、この辺から日が照り出して真夏の暑さ。こたえました。犬ヶ岳までがこれまた遠いです。

犬ヶ岳頂上(11時40分) 左に栂海山荘

やっと到着!栂海山荘!12時前。
「さて、どうしよう?」というのは、翌日は日本海を東進する低気圧の影響を受けるかもしれない。はたまた逆にこの日のように暑くなるかもしれない。どちらにせよ、行動時間を短めにしたい、というのが二人の考え。

とはいえ、ハズはすでに次の白鳥小屋までプラス3時間半歩くつもりでいたようだ。あと3時間半歩くの辛いなぁ〜、と思っていた私は、少しとほほ、と思いながらも先に進むことを決める。(決して強制の前進ではない)

ここからは劇下り。膝には不安要素だが、登りよりは下りが気持ち的には楽〜。

13時前通過

黄連の水場で行動用の水を汲む。こちらも水量豊富だった様子。私は水場には行かず念のため、キネシオテープを膝に貼る。

14時前通過

14時半通過

この後、最後の登り。登りといっても感覚的に普通の登りを8乗したくらいのイメージの過酷な登り。そしてあいかわらず暑い。
白鳥の水場への道標があったので、体を冷やしたい、と水場へ行ってみることに。
枯れることもある、という話だったのでなんとか出ていて欲しい、と願いながら行くと、岩の小さい割れ目...学校の先生が持っている銀色の笛の吹き口くらいの隙間から水が出ていた。
1mほどの長さのホースがあり、それを割れ目に当てると水が流れて反対側で汲むなり、タオル濡らすなり、頭にかぶるなり、とできるようになっていた。そしてこの水が冷たい!タオルを濡らして軽く絞り、首に巻くと生き返った。

さて、道標まで戻り再び過酷な登り。すると後ろからクマ鈴の音が聞こえてくる。
え!誰?小屋で一緒やった人?そんなに早く歩ける人おる?さっきまで誰も後ろにおらんへんかったのに!
もう少しで小屋のはず、もう少しで小屋のはず。ここで抜かされるのだけは悔しいぞ。
そんなことを思いつつ、必死のパッチで足を動かす。

...勝った。なんとか抜かされずに済んだ。と振り返ると、北俣ノ水場ですれ違った人だった。どうやら地元の人のようで日帰りで登ってきたようだった。すっかり栂海山荘に泊まるんだと思っていた。そりゃぁ、若いし荷は軽いし、で早いわなぁ。

16時到着 白鳥小屋


は〜着いた!荷物を置いて梯子から屋根に登ってみる。登り初めて失敗した!と思った。意外と高い、怖い、この梯子。やめときゃよかった、ちょっと高所嫌いな私。とはいえ、ここまでくると日本海まで望めて気持ちがよかった。栂海山荘もしっかり見えた。

3日目 晴れ
4時半起床、6時半出発。どうしてもゆっくりコーヒーなんぞ飲んでしまい、出発までに時間がかかってしまう。
この日はすでに日が昇り...暑くなりそうな予感

さぁ、日本海に向けて出発だ〜。ここからはだいたいがぬかるんだ道になる。やや歩きにくい。ときどきずるっと滑るが、どてっといくまでに至らず、なんとかどろんこになるのをまぬかれる。

途中に「シキ割」という水場がある。地図には「飲用注意」と記載。どういう意味でか分からんので、飲用はせず、顔を洗ったりうがいをするだけで済ませる。

8時15分

坂田峠には、その歴史を書いた金属板が立ててある。読んでみると、旧北陸道らしい。現在の北陸道(高速道路)は、日本海ぎりぎりのところを走っているが、この山の中を、東西に人の往来があったとは驚き。しかも、さらに奥に行くと金の採掘で栄えた街があり、富山県の泊から芸妓さんを呼んでいたそうな。峠道標の西側に踏み跡が20mほどあり、振り返ると当時の往来が目に浮かんだ。

この後、尻高山(9時過ぎ)、赤い梯子のある場所、二本松峠(10時過ぎ)、入道山(10時22分)を過ぎる。木々の間から日本海が見えるがまだまだ遠い。海を気にしないようにして歩くことにする。

そしてとうとう11時20分過ぎ、登山口へ到着!

どうしようかと迷ったが、親不知の浜辺には空荷で行くことにした。意外と急な階段で浜辺に行くが、帰り(登り)がしんどいなぁ、ということで...。
荷物の整理を先にして、おやつとカメラを持って浜辺への階段を降りていく。


いやぁっほぉ!日本海だよ〜。山から海へ出たよ〜!こうしてみるとやはりなかなか面白いというか、達成感がある。いやぁ、長かった。けど、なんとか到着。この後、足を水に浸したりして休憩して、ホテルへチェックイン!

ちょっとしんどいところもあったけど、3日とも天気に恵まれ楽しかったなぁ。めでたし。



2021年9月18日土曜日

皇海山(2143m)

 山行日 2021年9月13日(月)晴れ
メンバー 父ちゃん、ハズ、私

父ちゃんの百名山踏破のサポート隊として群馬県と栃木県の境にある皇海山に行ってきました。「すかいさん」と読みます。

まず、簡単にこの山の登山道の説明を少し。
2つのルートがあります。群馬県沼田市から登るルートと栃木県日光市から登るルート。
沼田市ルートは林道の運転が長いですが、歩く時間は往復6時間。日光市ルートは登山口(銀山平)から往復14時間の超ロングルート。
この周辺に百名山を8座ほど残していた父ちゃん。往復7〜8時間くらいまでならまだまだ歩く元気あり。まとめて行ってしまおうと考えていたのですが...昨今の度重なる大雨で沼田市ルートの林道が崩れに崩れ、とうとう沼田市、修復お手上げ。ルートは日光市からのみとなり、数百倍ハードルがあがった皇海山。
諦めかけた父ちゃんですが、百名山踏破まであと8つほど。諦めるのはもったいない、ということで今回の山行となったわけです。

今回の計画は、1日目早朝に関西を出て(朝4時出発ですわ〜)銀山平まで。そこから2時間ちょっとの歩きで庚申山荘へ。ここで一泊して、2日目、これまた朝4時から行動開始。夕方までに銀山平まで下り国民宿舎で宿泊(ちょっと贅沢〜)。3日目は関西まで帰るだけ、というもの。

それにしても栃木は遠かった。

国民宿舎かじか荘横にある登山者用駐車場 もう一段奥にもあり

林道途中の崩壊場所 岩の間をぬえばうまく通行できます

1時間ほどで林道終点の「庚申七滝」へ到着。ここから登山道に入ります。
ここまで下山途中の人たちとすれ違いましたが、若者たちは、魂を抜かれたような顔で歩いていました。私も翌日あんな風になるのか?とちょっと心配に。
七滝から1時間ほどで庚申山荘と庚申山お山巡りの分岐点

庚申山荘に着くと、単独の男性が一人いらっしゃいました。この夜はこの方と私たち3人の4人だけの宿泊。
前夜祭?持って上がってきたお惣菜でちょっと酒盛り

さて翌朝。3時半頃起床、4時過ぎ出発。もちろんヘッドランプをつけての歩きになります。目印は、
反射板になっている印。とてもありがたかったです。

5時半前に庚申山頂上到着。すでに日が昇り、ヘッドランプは不要です。低い笹藪地帯あり。
庚申山から鋸山へ向かいます。ここから少し急なアップダウンがでてきます。平行移動になると、

こんな感じで笹藪が出てきます。この辺り、少し道を探しました。ピンク色のリボンも目印でついてますが、赤黄色反射板のルートと少し外れているので、どっちを取るか見極めが必要です。

この後、こんな下りや、


こんな細い尾根を登ったりして、

鋸山に到着します。ここまで歩いてきた道を振り返ると...
こんな感じ。さてさてどこをどう下りて登ったもんだか...。例のアルミ長梯は、思ったほど傾斜がなく怖くなかった。

で、鋸山から皇海山へ進みます。これまたいきなりの急下り。どんどんくだり30分ほどで沼田市ルートとの合流点に到着。一服入れて今度はひたすら登ります。途中、少し開けたところで遠くを見渡すと、
じゃじゃ〜ん!ふじさ〜ん!

栃木から見えるんだあ〜。位置的に見えると思ってませんでしたのでちょいと興奮。他に八ヶ岳、とお〜くに槍穂高も見えました♪
で、皇海山とうちゃ〜く!

20分ほど休憩。その間に県警(群馬?栃木?)のヘリが沼田市側の登山道の上らへんでホバリング。ど、どしたんだ?うちら、何もないぞ。110番してないぞ。なにがあったのか?は、この山頂は見晴らしが悪いため見えず。

再度鋸山へ戻ります。鋸山直下の岩場はこんな感じ
お父ちゃんは緊張中?写真左後方へ伸びる谷が沼田市ルートです。多分、すぐそこまで車で入れたんだろうなぁ、と思うと少しうらめしい気もして...
ここを登り返してやっとこの日の行程半分の時間です。

鋸山で少し休憩を取り、今度は六林班峠(ろくりんはんとうげ)へ向けてくだります。ここも笹藪で有名なルート。

長いこと笹藪を歩いていると峠を見落としたかな?と不安になりますが、小さい広場が出てきて、登山道が左方面にUカーブしてるので分かると思います。
ちょいと目線より上になりますが、標識あり

このあと、地獄の水平移動が続きます。ひたすら山肌にそって作られた登山道を歩きます。地図には水場が一箇所だけ記されていますが、大小の沢をいくつも横切るので(数え始めたけど途中で止めた)、水がなくなった場合は、お好きなところで汲むといいでしょう。

最後にたら〜っとした登りになったら、庚申山荘まであと一息、いや、二息くらい。
だだっぴろくなったところで、小さい沢を渡りますが倒木なんかがあり登山道を見失ってしまうかもしれません。進行方向左上に赤黄色のプレートが木にかかっているので、その方向に向かって笹を横切ると道が出てきます。

で、出発から11時間後、午後3時過ぎに庚申山荘に到着。単独のおじさんはもう一泊されるとのこと。私たちはさらに2時間歩いて国民宿舎まで下山。

さすがに魂抜かれた顔にはなってなかったと思いますが、いやぁ、疲れた...。

コースタイム(ざっくりと。休憩時間含む)
庚申山荘 午前4時→ 庚申山 5時半→ 鋸山 7時45分→ 沼田市ルート分岐 8時30分→
皇海山 9時25分→ 鋸山 11時10分→ 六林班峠 午後0時15分→ 庚申山荘 3時10分→
銀山平(登山口/国民宿舎)5時半

水分
だいたいだが気温20度前後だった。9時頃までは風が吹いて暑さを感じることはなかったが、その後は暑かった。特に日なたは暑い。さすがに9月も半ばだったので、8月のような、日陰でも暑さを感じることはなかったが、多めに持っていた。
手作りポカリ1.5リットル、ペットボトル麦茶600ml、パウチ飲み物300ml、みかんゼリーのパウチ、ゼリー食2パック 全部平らげた

その他
百名山を目指すなら... この山は早いうち(若いうち)に登っておくべし、と思った。もし、ここ1〜2年で百名山を目指し始めたなら、そしてまだ20代や30代なら、今のうち、どこよりも真っ先に、体力気力のあるうちに登っておくことをおすすめします。

なにはともあれ、今回これだけ長時間を歩いた父ちゃん(77歳)にMVP贈呈!🎉