2018年7月30日月曜日

早川尾根縦走 その2

山行日 2018年7月21日〜22日
行き先 南アルプス早月尾根 アサヨ峰(2799m)と高嶺(2788m)
メンバー 私とTさん

さて、2日目。広河原発のバスの時間もあるので、夜中2時に起きてご飯を食べ、テントなどを片付けて、空荷で高嶺(2788m)を往復しよう、という段取りにしていたが、起きてみると早すぎる。そいでもって、装備を片付けるのは下りてきてからにしようという話になり、半時間ほど時間を無駄にしてしまった。寝る時間にあてればよかった。




















4時前、Tさんが外をのぞいてうっすら明るくなってきてるということで出発することに。熊ちゃんが怖いので、ラジオを少し大きめに鳴らして進む。夜露が結構おりていてズボンが濡れる。しもた。スパッツ着けとけばよかった。まぁ、日が昇れば乾くだろう。けど、少々不快。


半時間ほど登る間に、右側を見ると北岳の頂上への道や御池小屋から登る通称「草すべり」の登山道、遠くは間ノ岳直下の登山道にヘッドランプが動くのが見える。向こうからこっちも見えてるかな?


いよいよ辺りが明るくなってきた。頂上直下のちょっとした岩場。これを登ると頂上。


頂上看板の手前で。稜線に出ると、鳳凰三山のシンボリックな山頂、地蔵岳のオベリスクが間近に見えた。そして日が昇って来る。今回は日の出を特に気にしていなかったので、意外な日の出となった。



やはり晴れの日の日の出は綺麗です。何度見てもいいもの。もちろん、夕日もね。



今回歩いている途中から、見えたらいいなぁ、と思っていた富士山。こちらも鳳凰三山に少し隠れてしまっているけど見えました。やはり端正で綺麗な山ですね。

10分ほど頂上で過ごして白鳳峠に戻る。テントなど片付けをして広河原へ下山開始。




















樹林帯から始まり(上)、すぐにガレ場の歩きとなる(下)




























ガレ場から30分ほど進むと樹林帯へ突入。ここから延々の急下降。鉄梯子が続く場所もあり、しっかり固定してあるものの、最後の段から地上へ足が届かないところもあり、上りも下りも慎重に。


途中、2組のカップルと単独の人とすれ違う。ふぅふぅ言いながら上ってらっしゃった。うん、確かにこの道の上りはきついと思う。下りもたいがいやけど、上りよりは下りに使う方が私はいいと思う。





















南アルプス林道に出る登山口。金網の向こうを歩いていると、随分前に、奈良県は熊野古道へ沢登りに行った帰り、下山道を間違え国道の横の金網に突き当たり懸垂下降をして国道脇に下山したのを思い出す。まるで鳥かごの中の鳥のようやな、と話ししたのを思い出す。

そんな思い出はさておき、9時のバスに余裕で間に合い、自販機でジュースを買って喉を潤し北沢峠経由、仙流荘前の駐車場まで帰着。暑すぎたけど、天気良く申し分のない楽しい山行だった。





















帰りのバスからは、2月末に登った鋸岳が見え、魔の沢(?)「熊の穴沢」が見えた。改めてエライなところ下りたなぁと我ながら感心するやら呆れるやら。

時間
午前4時白鳳峠→ 4時55分〜5時10分高嶺→ 5時45分〜6時20分白鳳峠→ 8時20分広河原→
9時バス広河原→北沢峠乗換→10時50分仙流荘着

お風呂
仙流荘 日帰り入浴大人500円 午後2時までならお昼食べられます。ずっとお蕎麦を食べたいと
思いながら歩いていたので、ざるそばいただきました。700円くらいだったかな?忘れた。

バス
仙流荘ー北沢峠間 時刻表、料金など 南アルプス林道バス
北沢峠ー広河原感 時刻表、料金など 南アルプス市営バス(PDFファイルのページ)

2018年7月26日木曜日

早月尾根縦走

山行日 2018年7月21日(土)〜22日(日)
行き先 南アルプス早月尾根 アサヨ峰(2799m)と高嶺(2788m)
メンバー 私とTさん

去年、以前所属していた山岳会の50周年記念飲み会に呼ばれて参加。その時に、Tさんと今度一緒に山に行こうと誘ったきりだったのが、ずっと気になっていて今回、一緒に行って来た。
南アルプスの北沢峠を拠点とすると、甲斐駒ケ岳、仙丈ケ岳、北岳などそうそうたる山に囲まれて地味に伸びている早川尾根。この尾根上のアサヨ峰と高嶺を登ってきた。

金曜の午後8時頃関西を出発。伊那市の仙流荘横の駐車場に土曜深夜に到着。これまで何度も利用していた駐車場内に仮眠室があると今回初めて知り、のぞいてみたが、自分のテントで寝ることにした。後から到着する車の邪魔にならないよう、端っこのスペースに、車を少しだけ前に出し、その後ろにテントを張って仮眠した。

午前5時半の始発バスに乗ろうと4時に起きたがすでにバス停前には行列が。5時前くらいから小型バス7台、全てが出払ったが、私たちは乗れず次のバスを待つことに。1台につき28人が乗れるとバス会社の人が話をしていたので、始発だけで約200人が入山したことになる。
1時間くらい待ってください、とすまなそうに言われたが、早朝で寝不足、ぼけ〜っとしている。時間は気にならない。

6時半頃仙流荘前をバス出発。


7時半前北沢峠着。お手洗いなどを済ませていざ出発。少し林道を歩く。

気温はもちろん、湿度が低くて涼しいが、例年の山中にしては気温は高いほうではないか。
Tシャツにアームカバーで十分間に合う。


道沿いに咲くクルマユリ。好きな花の1つ。












いつものごとく、登山口を探してウロウロする。Tさんがスマホアプリの地図を出す。わからん。小屋の人に聞きましょうか?と言われるが、それはまだだめ、といって制す。長衛小屋(旧北沢駒仙小屋)の前の小さい橋を渡ったところが登山口だった。
写真右側の細い踏み跡がそれ。
 





栗沢山まで樹林帯の登りが続く。
ゴゼンタチバナがあちこちに咲いていた。












1時間くらい登ったところで木々の向こうに北岳が見えた。





稜線に出て振り返ると仙丈ケ岳(上)と甲斐駒ケ岳(下、右)と駒津峰(下、真ん中)
きれいに晴れた!

 




右手前方に人だかり。来る直前に知ったのだが、ミネラルウォターのテレビCMで、有名な歌手が栗沢山頂上付近で撮影をしたということで、登りに来る人が多いらしい。

左の写真、赤色の服を着た人が立っているところが、歌手が座って水を飲んでるシーンを撮影した場所だということ。しかし、落ちんといてな。





アサヨ峰手前でガスが湧き始めた。涼しくなるかなと期待したが、風があまり吹かず、期待ほどではなかった。が、町よりは断然涼しい!













アサヨ峰から早川尾根小屋までは、背丈くらいのハイマツ帯や樹林帯を歩く。ところどころ急な下り道があり、それを登って来る人がいたりして、この登りは辛いなぁと思いつつすれ違う。今回、北沢峠から広河原へのルートにしたのは、バスの時間の都合があったからだが、この方向にして正解だと思った。



この日は早川尾根小屋までの計画だったが、着いてみるともう少し歩ける、というのとどうも、辺りが寂しい。小屋は数年前まで営業していたようだ。万が一雨が降れば小屋に避難できるのでここで張ろうと思っていたが、以前の人の気配が残っているというのは余計に寂しさを感じる。
とはいえ、もともと、静かな山歩きというのは承知の上だったが、う〜ん、寂しい。
水を汲み足して白鳳峠まで足を伸ばすことにした。





小屋の水場。1リットル汲むのに10分くらいかかるかな。冷たくて美味しかった。










ここからも途中、単独の人やトレランの人、数人とすれ違う。ほんとに静かな山歩きだ。







途中の赤薙沢の頭、かな。ピークだったが、この錆びた看板には場所の明記なし。ここから東側、広河原峠方面は、過去に崩れたということで巻道が整備されていた。






午後2時過ぎ。白鳳峠に到着。ここから高嶺を往復して広河原に下りるか相談していたが、やはり疲れた。テント場ではないがここで泊まることにした。あまりに目出つとよくないかと思い、少し樹林帯に入ったところで平坦地を探したが、木の根っこに、人ではない「何かが」掘った跡を見つけたので樹林帯は止め、峠の道標のすぐ横に張った。
さきほどから雷が鳴っている。辺りにガスが湧き出した。雨降るかなぁと心配していたが、大丈夫だった。雷だけで終わった。



二人とも疲れており6時前に就寝。7時過ぎに人の足音がして目が覚めた。こっちへ近づいて来るので身構えたが、写真を撮る音がしてそのまま広河原へ下りて行った。

2日目はまたのちほど。

時間
午前6時半仙流荘発→ 7時半登山口→ 9時15分栗沢山→ 10時半アサヨ峰→ 12時20分早川尾根小屋(大休憩)→ 1時10分広河原峠→ 1時55分赤薙沢ノ頭→ 14時15分白鳳峠


2018年7月18日水曜日

御在所岳 前尾根

山行日 2018年7月15〜16日
行き先 御在所岳 前尾根
hus & me

暑い。というか、暑いというレベルを超えた暑さが1週間続いている。3、4年前だったか、連日35度超えの日が続いた時は、7月20日頃から10日ほどだったが、まだ7月半ば。それですでに35度超えが1週間ほど続いている。この後の天気、気温はどうなるのだ?大阪初の40度超えも現実に起こってしまうかもと思ってしまうような暑さ。

御在所岳前尾根はこれまで何回も登ったルート。今回は日曜の夕方から登りビバーク、翌日、続きを登り、もう1周前尾根を登ろうというトレーニングメニュー。
日曜は2時か3時頃から登り始めようと思っていたが暑すぎて、4時過ぎに登山口を出発。歩いていると暑くはなるけれど、登山道、ルート共に大部分が日陰となりちょうどいい気温だった。

藤内小屋を通過する時、なんか言われるかなぁ?と思いながら素通り。時折すれ違う下山途中の、暑さに参った様子のハイカーに「今から登るんですか?」と直球の質問が投げられる。「えぇ、まぁ。」とテキトーに返事。「説明してもいいけど、半時間ほどかかるよ。それでも聞いてくれなら...」って言うたらどんな感じになるかなぁ?とかハズと話しながら進む。







17時過ぎに前尾根取り付き(←)
涼しい。ちょうどいい気温。できればP4の取り付きあたりでビバークしたいんやけどなぁ。飲み水2リットル+食事用と翌日の行動用水2リットルに加え、最低限のビバーク装備に少々(?)の嗜好品を入れたザックは結構重い。







いいペースで登ったが、P5の取り付きで日が落ちた。ここでビバークすることに。

食事を終え、ロープなどで寝床を整え寝るが、寝付けない。その横で「腰が痛くなるかも」とかいいながら軽快な鼻息を立てて寝るハズ。







食事をしていると、裏道登山道から笛の音と人の呼びかける声が聞こえてきた。下を覗くとヘッドランプが2つ下山している。「〜な人いませんかぁ?」という声が聞こえる。「〜」のところがよく聞こえないが、私たちを探してるわけはない。救助要請してないし。
「なんか、トレランとかのイベントのスイーパーさんちゃう?でもこんなに暗くなってからスイーパーするかなぁ?」なんて話ししていた。






翌朝、4時頃に明るくなりだし起きる。中部空港に降りた最後の飛行機は9時頃だったか?4時前から始発?の飛行機が飛び立った。空が明るくなり出すと飛行機雲の跡がいっぱいだった。
夜は、Tシャツに雨具の上、シュラフカバーで十分だった。



















また暑い1日が始まる…。右下に藤内小屋













6時にP5登攀開始。ロープはつないだけれど、ノーランニングで半分スタカットで登り始める。












P4、P3、と順調に登る。下降は、同ルートを下りようかなんて話をしていたけれど、歩いて裏道登山道へ出て、前尾根取り付きへ戻ることに。
P3終了点から下降路の方を見る。あれ?あんな地滑りの箇所あったっけ?と思う場所が。先々週の大雨で崩れたのかな?下降路大丈夫かな?と心配になるが、結局、下降路は問題なかった。



9時頃に前尾根取り付き。2周目取り付いたが、気温はすでにぐんぐん上昇、日に当たった岩は触れないほど熱くなっていた。頭上から太陽が容赦なく照りつけ、私はまもなくぼ〜っとしだす。こうなったら、装備のセットの仕方も間違えてやり直すわ、ロープを引っ張る操作も鈍くなり、ハズの問いかけにも答えないという状態に。(ほんとに暑さに弱いの、私)このまま登り続けると危険かも。事故や怪我する可能性がある、ということでP7登っただけで終了することに。







下山途中、藤内小屋に立ち寄りノンアルコールビールときゅうりを購入し休憩する。
藤内小屋の気温計は写真のごとく。標高665mで34度って...。しかも、掲示板にはちょっとした庇もあり、どっちかという日陰での計測でこれ。





小屋の主人に「昨日夜登ってたんあんたたちかい?」と聞かれる。私たちの動きは小屋から見えていたらしい。夕方通り過ぎる際も今から登りに行くのかい?と思っていたという。まぁ、夜間登攀する人は時々いるけどね、と。
で、昨夜の笛と呼び声の顛末。ロープウェイの上の駅からアベック1組が戻ってこない、と警察に連絡が入り、担当の警察の人が上から、声をかけながら笛を鳴らしながら下りてきていた、その途中を私たちが上から見ていたというわけ。
どっちにしても私たちはロープウェイは使っていないので、私たちのことではないのだけれど、ロープウェイの係の人たちは、そこまで見ているの?と驚き。往復チケットを購入したのかなぁ?そのアベック。で、上にロープウェイで行って、下りは歩こうか、ってなったのかな?結構な距離だけどなぁ。
で、警察官の人たちも大変だなぁ。ご苦労様でした。


お風呂 「希望荘」 大人600円 サウナが故障していた。私はサウナは苦手なので気になら
     ないが、故障しているなら、施設の入り口に書いとけ!と大きな声を出してる人がいた。
食事   同施設の2階の食堂で冷たい茶そば with 温泉卵をいただく。なんでも16日は
     アイスクリームサービスデイで、200円→100円。冷たいアイス、おいしーなー。
※この時期、特に今年は、かもしれないが本当に暑い。熱中症対策(水と塩分)に関しては最近色々な食品、品物が販売されているので、重くても持って行くの好ましいと思う。藤内小屋は確か週末、祝日だけの営業なので、平日に行く人は財力にものを言わして飲み物を買うこともできないので、ほんとに注意してください。

2018年7月10日火曜日

北ア 樅沢岳(2755m)その2

山行日 2018年6月25日(月) 山行2日目

この日は、メインイベント樅沢岳に朝いちで向かう。
朝ごはんは、インスタントラーメンにうさぎもちのきなこ餅。これがなかなか美味しくて、いくらでも食べられそうだった。

昨晩は11時過ぎからかな?えらく風が吹き出して朝方まで吹き続いた。時々小屋のジェネレーターの音がしたりなんかして、耳栓してたけどどうも眠れなかった。が、横を見るとハズはぐーぐー。昔は私もどこででも寝れていたのに、最近なんだか神経質になってきた。歳のせいだろうか?










雲が空に広がり、日は出ている時間だけど少し暗い。南の方を見ると(←)濃い色の雲が広がってきている。多分大丈夫と思うけど、ちょっとだけ雨が心配。










とはいえ、小屋の前から北側を除くと、日が差すところもあり...。
小屋の横からつづら折りに伸びる登山道を歩き出す。
この道沿いにもお花がいっぱい咲いていた。




写真を撮りながら登るので二人に遅れる。
この二人のいる向こうが頂上だった。
以外と早く着いた。



頂上で写真を撮って、頂上標識の後ろのハイマツ帯を抜けると...






西鎌尾根から槍ヶ岳、そして北鎌が見えた。
槍の頂上は雲に隠れてしまっているけど、これはこれでなかなかの風景だ。










この後、頂上標識に戻り、南側を見ると西鎌尾根に通じる(西鎌尾根の始まるところ、と言ってもいいだろう)道があったので、行ってみた。すると、ここにも頂上標識があった。ただし、古いものだ。おそらく、GPSが発達して正確に測って見ると、手前の新しい標識が立っているところが1m高い、ということが判明し、頂上が移動したのだろう(?)。せっかくなので古い標識の前でも記念撮影。

その後、元来た道を戻り小屋で下山準備をしていざ下山開始。










ほんの1時間ちょっとの間に黒い雲はどこかに消えてこの青空!遠く笠ヶ岳の頂上が見える。そして暑くなりそう!











弓折岳までの道の途中で、槍ヶ岳〜北鎌も見えるようになり写真を撮ったが。家に帰って見ると、レンズに虫ついていたし!くぅ〜、せっかくいいアングルで雲のないとこを撮ったのに!!











そして弓折岳頂上付近の春道へ続くハイマツ帯に突入。
道はしっかりしてますが、虫が...。
この時期にして虫除け顔ネット、ある方がいいですね。









下って行きます。もう少し時間かかるかな、と思ったけど下りは早かった。20分くらいで下りました。写真の左上には鏡平の小屋が見えています。

見えている残雪帯を過ぎると、前日気がつかなかった夏道を発見。雪がない方がストレスないので、こちらを下る。











そして鏡平小屋に着き、ハズと父ちゃんが言っていた、状況がかなり変わってヤバいんじゃないか、というひょうたん池の橋。予想通り、雪が溶けてしまい橋桁の上に雪がない!

雪橋桁が水中に沈んでいる状態で、その深さ5センチくらい?2センチ弱=靴底の厚みくらいなので、濡れずに渡れるが、5センチは染み込む確率が高い。私が、浮いてる雪の塊を橋桁の上に移動させ、その上を渡ったら?と提案。そしてチャレンジするも。この後悲劇が。

つるんと氷が橋桁の上で滑ってハズの左足がどぼん!と池にはまった。あぁあ...(涙)。深さは予想外に浅かったものの、左足が濡れてしまった。できれば、平たい石を1つでも置いておいてもらえれば、よかったが。夏はどのように橋がかかっているのか知らんが、も少しこの時期の登山者フレンドリーでもいいのではないかい?
小屋前で濡れた靴と靴下の処置をし、下山を続ける。

高度が低くなるほど気温が上がるのを実感する。秩父小沢や秩父沢があるので、水分補給できるのは嬉しい。しかもとっても冷たいので顔を洗うと気持ちがいい。














登山口近くで振り返る。オオノマ岳方面、シシウドが原の上部が見えた。




この後、長い林道を歩いて新穂高の駐車場到着。お風呂に入って帰宅しました。

そういえば。秩父沢を少し下りたところで休憩していたときのこと。突然背後の斜面から「キャンキャン!」と鳴く声が響いて来た。3人ともびっくりして、「犬か?犬か?」と鳴き声のする方を見るが何も見えない。「狼か?」と父ちゃんいうが、日本狼は絶滅したはずだよ、父ちゃん。「狐かも」と父ちゃんが言うが...。岩壁の間のルンゼの奥から聞こえていたが、けっこう急な場所だったので、狐があぁいうところに登れるのかどうか...。とはいえ、帰宅後調べたらやはり狐の声に似ている。

公益財団法人「東京動物園協会」の「東京ズーネット」に狐の鳴き声がありました。こんな感じ、こんな感じ。ちょっと違う気もするけど。

行動時間
6時双六小屋→ 6時45分樅沢岳頂上→ 7時過ぎ双六小屋→ 7時45分小屋出発→ 
10時19分鏡平小屋→ 12時40分秩父沢→ 13時14分小池新道入り口→ 15時新穂駐車場

お風呂
ひがくの湯 大人1人700円
詳細は「奥飛騨温泉郷観光協会」または「新穂高温泉観光協会」からどうぞ。
温泉併設の食堂のノンアルコールビールは、400円+税なのに中ジョッキに注がれて提供。大満足!
(運転するのでノンアルコールビールで打ち上げ〜)

その他
双六小屋テント場 1人一泊1000円(トイレ代もちろん込み)水は無料。
小屋の売店で売ってるビール アサヒスーパードライ350ml 550円、エビス350ml 600円

※料金は2018年6月末現在のものです






2018年7月6日金曜日

北ア 樅沢岳(2755m)

山行日 2018年6月24〜25日  天気 晴時々曇
参加者 ハズ、父ちゃん、私

梅雨の真っ只中、当初は2週目に行く予定だった樅沢岳。雨で流れたので、4週目のこの2日に行くことに。梅雨の中休みといっていいほどとってもいい天気だった。暑いくらい。すでに夏山の様相でした。
とはいえ、いつ予報が外れて雨が降るか分からないので雨対策もしっかりしていざ出発。新穂の駐車場は、この時期の日曜〜月曜ということで、停まっていた車は20台ほど。

新穂の登山センターが新しくなっていて、おトイレとかも綺麗でびっくり。数年来ないと変わるなぁ。以前のおトイレもきれいだったけど、その場所は無くなって更地になっていた。

6時30分 新穂高温泉登山センター出発。橋を渡りながら空を見上げる。いい天気だ。
ここから長い林道歩き。途中、お助け風(風穴)のところで朝ごはんを食べる。
笠新道登山口から向こうは初めて歩く道。わさび平の小屋は改装工事中だった。途中で熊のウンチを道の真ん中で見る。さらに歩いて小池新道と奥丸山への分岐点に到着。









登山口からすぐ、林道に雪渓が残り、真ん中の沢のところが大きく切れており、迂回路を行く。一旦河原に下り、この雪渓の上を歩き林道に戻る。
雪渓の下、スノーブリッジの下にわさびが自生していた。

しばらく林道歩きが続き、自然と山道に入って行く。












行く手右前に槍ヶ岳が見えてきた。勝手に名付けて穂高三兄弟。向かって左から槍ヶ岳、大喰岳、中岳









秩父沢の橋。7月半ばまでかからないという情報だったがかかっていたので助かった。渡ると1人、地元の人という方が休んでいた。言葉を交わして先に進む。ここらですでに暑いが沢を渡る時は、上流の残雪の上を吹き下りる風が冷たく気持ちよかった












振り返ると奥穂高から西穂高の稜線も見える登山道。そしてこの天気。いやぁ、贅沢です。










ところどころ、残雪の上を横切る。今年はもう少し少ないかなぁと思っていたが、意外と多かった。けど、例年に比べると残雪は少ないようだ。
山の緑と青空、残雪のコントラストが目に眩しい






イタドリが原で休憩。振り返ると乗鞍岳(右)と焼岳(左)が綺麗に見えた。焼岳からはぷんぷんと小さい噴煙が上がっていた。ここで噴火したら...なんて話をしながら景色を楽しむ。
秩父沢で出会った人の仲間2人さんに追いつく。秩父沢の方は、体調よくなく、秩父沢で仲間を待つことにしたということだった。








イタドリが原を過ぎた頃から雲が出てきた。少し黒い雲なので気になる。残雪の上を歩き、道を探しながら、そして満開のお花畑を通りながら(お花の写真はまた後日アップ予定)、鏡平に到着。鏡池にはまだ雪が。
穂高の稜線には雲が。とはいえ3人写真を撮るのに熱中する。


















そして、鏡池の真ん中に子作りに励むカエルが...(笑)。しかしやはり、氷のような雪のような上で冷たいのか、動かない。大丈夫か?心臓発作になっていないか?

鏡平の小屋は営業準備中。トイレ使えず。ひょうたん池の橋はまだかかっておらず。小屋の人に聞くと、ひょうたん池の周りに残る昔の登山道を、半分藪漕ぎするか、橋の柱を伝って少し濡れるが渡るか、のどちらかと言われた。藪漕ぎは嫌なんで橋桁のない橋を渡ることに。固まった雪を踏んでうまく渡れることができた。

休憩後、稜線目指して歩き始めるが、ちょっと夏道が分からずウロウロする。どこからともなく単独の女性が現れる。最初の言葉が聞き取れなかったが、どうも双六岳に行きたいらしい。けど、道が分からず藪漕ぎをしてここにいる、みたいなことを言っていた。この後、諦めて(?)鏡池に下りて下山しますとのことだった。こちらは双六へ向かうと話をする。ここで妙な雰囲気を感じ取った私だが、それには気づかないふりをし、それでは、と挨拶をして別れる。

小屋の裏から夏道を見つけ登る。途中で残雪帯に入る。ここから夏道に入り損ね残雪帯を行く。キックステップで登れば大丈夫。とはいえ、つるんと滑るとア〜〜レ〜〜、と谷底まで滑り落ちる。








夏道(トラバースしてる道)が見えている(写真中程から右方向)。雪切りをしていない残雪部分があるので、アイゼンを付けていてもイヤらしい。鏡平山荘の人によると、春道があり、看板があるのでそれに従ってください、とのことだった。




これが春道案内板。ここから急登のちょっと藪漕ぎ道を進み、弓折岳頂上付近に出る。踏み跡はしっかりしており分かりやすかった。お花が咲いていたので、踏まないよう気をつけながら登りました。
半時間強登り続けるとハイマツ帯に出て水平移動を経て、稜線の夏道に出る。
残雪期限定の道なので7月に入るとおそらくこの看板は撤去されてるだろう。










稜線に出てところどころ残る雪の上を歩く。再び雲が取れ出して青空が見えるようになった。
稜線の道がハズの向こう側に続いているのが見える。一番奥には鷲羽岳の頂上が見えた。











行く先には、明日登る、そして今回のメインイベントである樅沢岳(写真中、一番高いピーク)が見えた。わっくわっく♪








稜線を約2時間ほど歩くと、見えてきました、双六小屋。青空に赤い屋根が映えますね〜。今日はハズと私はテント、父ちゃんは小屋泊まり。この時期の日曜の夜ということで、小屋泊まりは父ちゃん一人だったよう。

テントを張り、双六岳をまず目指す。父ちゃんは小屋で待機。二人で登るが、息が上がる〜。











ぜいぜい言いながら登り、息を整えながら振り返ると、眼下に双六小屋、目線に樅沢岳頂上、遠く(写真左端)に大天井岳が見えた。








急登を登り終え平行道に。
振り返ると(振り返ってばっかりやけど)、槍ヶ岳が見えた。おぉ。こっち側から見る槍はまた違うなぁ。ものすごく雄々しい。イタリア側から見るモンブランを思い出した。












稜線ルート、中道、巻道の分岐点に到着。ここから中道を進む。途中で、雪が出てくるのでそのまま進み、看板に従って頂上を目指す、のが残雪期のルート。




で、その看板(ここから20分ほど進んだところ)まで行き、ふと気づく。夏道の稜線ルート往復で小屋まで1時間と見積もっていたのに、すでに1時間が経っている。あぁ、そうか。春道やからさらに時間がかかるのか。ということで、父ちゃんとの宴もあるので、双六岳の頂上は今回は行かずに戻ることにした。

途中で、鏡平小屋ですれ違った女性が登ってくるのが見えた。
弓折岳に登る途中で振り返ると、彼女が登ってくるのが見えていた。あぁ、来たのか、と思っていたが、知らん顔してすれ違う。ハズは「?」って感じ。私はやっぱりな、という感じ。
これは私の推測だが、鏡平小屋ですれ違った時、私たちが双六小屋へ行く、と言った時、彼女はついて行きたいというような雰囲気を出した。私はそれを感じながらあえて気づかないふりをした。
私は初対面(この場合、初対面にもほど遠い)、たまたま登山道ですれ違ったくらいの人と一緒に登る、もしくはその人を連れていけるほどリーダー能力、責任感はない。どこの誰だか分からない人と一緒に行くほどフレンドリーな性格ではないし、オープンマインドな人柄でもない。
彼女は行きたかったのだろう。せめてついてきたかったのだろうと思う。が、私はそれに気がつかないふりをした。で、彼女は気を悪くしたのだろう。だから先ほどとは打って変わった知らん顔のすれ違いをしたのではないかと思う。

そんな話をしながら、3人で宴会をし、いい気分になったところでお開きに。父ちゃんは小屋に戻り、
私たちはテントで夕食を食べてお腹いっぱいに。風が出てきたのをちょっと気にしながら就寝。

行動時間
6時30分 新穂高温泉登山センター→ 7時50分 笠新道登山口→ 8時過ぎ わさび平小屋→
8時30分 小池新道登山口→ 9時30分 秩父沢→ 10時頃 イタドリが原→ 11時40分 鏡平→
13時前 弓折岳下の春道入口→ 13時40分 稜線(弓折岳頂上付近)→ 14時10分 くろゆりのコル→ 15時 双六山頂