2014年1月16日木曜日

2013〜14年年末年始合宿山行 その2

前穂高岳北尾根
2013年12月31日(火) 大晦日

さて、前夜はえらい風の中、眠りにつきましたが朝起きると気持ち悪いくらい風が収まり静か。時折、強い風がふくものの、前日よりははるかに穏やか。
明るくなってからの行動、ということで6時過ぎにはご飯を食べ終わり頂上を目指す準備をする。

少し前にテントを出ると、ちらほらと雪が舞っていたが視界もありこれなら行けるかな、という感じだったのが...
6時半頃、少し空が明るくなって来る頃。もう一度テントの外に出てみると吹雪。先ほどより雪の量は増え、南からの風が強く視界も悪くなっていた。

これじゃあかんわ、ということで一度みなテントに引っ込む。急にお腹が空いてくる。ぽりぽり行動食を食べ始める。今年もここまで。3度目の挑戦でまだ一度も頂上を踏んでいない。8時頃、風がさらに強くなったところをみな、気合いを入れ直して撤収すべくテントの外に出る。前日ほどではないが風がきつい。と、1人、また1人と人が登ってきた。合計4人の男性。ヘルメットに貼ったステッカーによると横浜の名のある山岳会の人達だった。
こちらがテントを撤収している間、小一時間、寒い中、待っている。私達もどなたかのテン場跡を使わせていただいた。この人達も使うつもりだろう。そらそうだ。この寒い中、わざわざテン場を整地するような余裕はない。

撤収終わったので下山開始。が、横浜の人達が登ってきたトレースはすでに消えている。視界の悪い中、ところどころに立てた竹竿赤布を頼りに下る。傾斜のあるところでは股下までのラッセル。前日登ってきたところなのに全く違う場所を下っているような感覚になる。
途中、一個所だけ懸垂下降をして、そこから少し迷ってしまったが大きなロスなく下山を続けた。

振り返ると先ほどの4人も下山をしてきた。翌日、元日の天気予報はよくないので結局、下りることに決めたのだろう。おそらく2日もよくないだろう。2日まで粘っても予備日切れとなるので下りたのだ。

時々4人と抜きつ抜かれつして下山を続ける。夏道のパノラマ道と交差する場所に近くなると薄日が差してきた。徳沢方面もうっすらと見えるようになる。やはり下界は天気は悪くないか。残念。

13時過ぎに新村橋に到着。アイゼンなど外して一服する。ここで2人、徳沢から橋を渡って来、入山して行った。明日は天気が悪いのに。行くとしたらこの方向だと北尾根だけだが。
さて、この後、どうしようか、話合う。会長は高山の酒蔵巡りを兼ねた一泊をしたかったようだが、時間を計算しているとこの時間から下りて、なんだかんだしてても高山に到着するのは19時を過ぎるだろう、ということで断念。私が徳沢の小屋までお使いに行きますよ、ということで徳沢にもう一泊することに。

2日前と同じ整地された場所にテントを張り、翌日の釜トンからのタクシーの予約をするために小屋に行く。コーヒーをいただきながら電話をかけ(公衆電話は12年に撤去。小屋の方に頼んでコレクトコールのみ可能。携帯、圏外)ストーブのある屋内でのんびりする。あんまり長居してると悪いので意を決して、お酒を購入しテントに戻って行動食の残りを出し合って宴会開始。

夜ご飯は私の担当で、シチューパスタ。暖まる〜、と好評でした。よかった。

寝る頃から風が強くなり始めた。木ががさがさと音を出し始めかなりの強風がすぐ上を吹いている様子。ひゃぁ、この様子やと前日よりも風がきついぞ〜。よかった、早々に下りてきてて。

翌日は、予想以上の雪と風。徳沢から明神、上高地、大正池の横を通って釜トンまで、まぁ、多少の風と雪の中を歩くくらいだろうと思っていたらとんでもなかった。結構激しかったです。そんな中、ハイキングの団体やら女の子2人を連れたお父さんやら見かけたがあの天候では辛かっただろーなー。

ということで、日程は予定通り、冬合宿を終えたのでした。しかし次回もまた行くとなればどーしよーかなー。八峰の登りはほんまにしんどいしなー。かといって不参加した時に限って天気がよくなって頂上に届いた、とかって聞いたら悔しいしなぁ。
まぁあとまだ1年あるのでゆっくり考えるとするか。

2014年1月6日月曜日

2013〜14年年末年始合宿山行

前穂高岳北尾根
2013年12月29日(日)〜2014年1月1日(水)

現在の山岳会に移籍して初めての冬山山行。前穂北尾根は去年も挑戦されたが天候悪く、八峰までも届かなかったらしい。さて今回は...。

28日の土曜夜に関西を出発。関ヶ原の辺りでえらい雪に遭い多少ののろのろ運転をしたものの特にひどい渋滞などに遭わず、日をまたいだ29日早朝に平湯温泉バスセンターに到着。仮眠をとらせていただいたがコンクリートの待合室は冷え込みがひどく震えながら寝た。
釜トンまで移動するタクシーを待つ間駐車場で振り返ると笠ヶ岳が見えた。稜線は風がきつそう。

この日の天気予報はあまりよくなかったのですが、私個人の予報では西高東低の冬型の気圧配置ではあったが、上高地、松本市辺りはぎりぎり西高東低のいい方、すなわち西日本の天気=冬晴れになるだろうと予測してたらあたった。

釜トンを歩くのは初めて。初めてのことに心躍ったがあまりの暗さに少々びびる。会長が明るい、明るい、大丈夫、というのでヘッドランプを出さなかったら全然明るくなくて...。

釜トンを抜けて上高地まで歩くのも初めて。大きなカメラを持ったシニアの写真家の姿が目立つ。途中、大正池ホテルで会長にコーヒーをごちそうになる。これが恒例らしい。暖かくて出たくなくなる。

うぅん、きれいだ。大正池、岳沢から穂高の峰々。絵になるなぁ。人を引きつけてやまないと納得の風景。しかし、やはり寒い。
トレースがばっちりついた林道を上高地目指して歩く。
上高地で当日午前3時賞味期限のおにぎりを拾った会長。すでに凍り始めていましたが、うぅん、おいしいと言って食べていた。面白い会長。

この日は徳沢まで。お酒は持ってこなかったが、小屋が営業しているのをいいことにおつかいに走る私。ちょっとした酒盛りをしてハズが担いできたお鍋をいただく。重いのに生野菜をかついで入山するハズ。ただただ脱帽。

ラジオが入らないので天気予報が分からず。携帯も圏外だった。

12月30日(月)
3時に起床。徳沢を5時に出発する。もちろんまだまだ真っ暗なのでヘッドランプを点けての歩行。堰堤まで黙々と歩く。うっすらと空が白じんできた。
目指す慶応尾根の方向を見ると稜線を朝日が染めている。写真を撮ったがピンぼけだったのでご容赦を。しかしきれいだった。

夜がすっかり明け、さて、ラッセル開始。慶応尾根の末端辺りから藪の少ないラインを狙って私が先頭でラッセル開始。藪が少ないラインを引いたがやはりザックに取り付けたアイゼンなんかがひっかかって時々手間取るが抜けた時に会長に「ナイスラッセル!」と褒めていただいた。

ここから延々、慶応尾根の尾根を忠実に4人で10分交代でラッセルをする。1時間半ほどがんばったころ、トレースを見つけ素直に喜ぶ4人。しかし、それでも時々はまったりラッセルしたり、となかなか速度が上がらない。この日のタイムリミット15時半。それまでに前回のテン場を越え八峰に届くか?必死のトレースたどり時々ラッセルが続く。
天気はすこぶる良い。

12時を過ぎたあたりが標高が上がったせいもあって風が出始め曇りがちになる。先の見えないラッセルに少々焦り出す私。

そしてなんとか14時過ぎに八峰に到着することができたがこの時点ですごい暴風が涸沢方面、すなわち北東方面から吹きつける。そりゃもぉどんだけ強いのなんのって。テントにしがみついて持ってないと飛ばされること絶対。一瞬にして飛んで行ってしまうので必死になってテントをつかみペグを埋めたり、張り綱を付け替えたりと設営する。

最後には雪まみれ状態でみなテントに転がり込んだ。しかしそんな暴風の中でも会長は立派なトイレを設営してくれた。トイレを設営してくれる会長って初めてだ。

時折、ひしゃげるほど風に押されるテントの中で夕ご飯をいただいた。鴨肉が登場し私のテンションが上がる。鴨肉、おいしいなぁ。
尾根の上なのでラジオが入った。天気予報はよくない。元日の日は特によくなさそうだ。
翌日31日はアタックの日。状況を見てアタックするかどうか考えるということでとりあえず強風の中、風下に集まって寝た。

〜続きはまたね〜