2021年9月18日土曜日

皇海山(2143m)

 山行日 2021年9月13日(月)晴れ
メンバー 父ちゃん、ハズ、私

父ちゃんの百名山踏破のサポート隊として群馬県と栃木県の境にある皇海山に行ってきました。「すかいさん」と読みます。

まず、簡単にこの山の登山道の説明を少し。
2つのルートがあります。群馬県沼田市から登るルートと栃木県日光市から登るルート。
沼田市ルートは林道の運転が長いですが、歩く時間は往復6時間。日光市ルートは登山口(銀山平)から往復14時間の超ロングルート。
この周辺に百名山を8座ほど残していた父ちゃん。往復7〜8時間くらいまでならまだまだ歩く元気あり。まとめて行ってしまおうと考えていたのですが...昨今の度重なる大雨で沼田市ルートの林道が崩れに崩れ、とうとう沼田市、修復お手上げ。ルートは日光市からのみとなり、数百倍ハードルがあがった皇海山。
諦めかけた父ちゃんですが、百名山踏破まであと8つほど。諦めるのはもったいない、ということで今回の山行となったわけです。

今回の計画は、1日目早朝に関西を出て(朝4時出発ですわ〜)銀山平まで。そこから2時間ちょっとの歩きで庚申山荘へ。ここで一泊して、2日目、これまた朝4時から行動開始。夕方までに銀山平まで下り国民宿舎で宿泊(ちょっと贅沢〜)。3日目は関西まで帰るだけ、というもの。

それにしても栃木は遠かった。

国民宿舎かじか荘横にある登山者用駐車場 もう一段奥にもあり

林道途中の崩壊場所 岩の間をぬえばうまく通行できます

1時間ほどで林道終点の「庚申七滝」へ到着。ここから登山道に入ります。
ここまで下山途中の人たちとすれ違いましたが、若者たちは、魂を抜かれたような顔で歩いていました。私も翌日あんな風になるのか?とちょっと心配に。
七滝から1時間ほどで庚申山荘と庚申山お山巡りの分岐点

庚申山荘に着くと、単独の男性が一人いらっしゃいました。この夜はこの方と私たち3人の4人だけの宿泊。
前夜祭?持って上がってきたお惣菜でちょっと酒盛り

さて翌朝。3時半頃起床、4時過ぎ出発。もちろんヘッドランプをつけての歩きになります。目印は、
反射板になっている印。とてもありがたかったです。

5時半前に庚申山頂上到着。すでに日が昇り、ヘッドランプは不要です。低い笹藪地帯あり。
庚申山から鋸山へ向かいます。ここから少し急なアップダウンがでてきます。平行移動になると、

こんな感じで笹藪が出てきます。この辺り、少し道を探しました。ピンク色のリボンも目印でついてますが、赤黄色反射板のルートと少し外れているので、どっちを取るか見極めが必要です。

この後、こんな下りや、


こんな細い尾根を登ったりして、

鋸山に到着します。ここまで歩いてきた道を振り返ると...
こんな感じ。さてさてどこをどう下りて登ったもんだか...。例のアルミ長梯は、思ったほど傾斜がなく怖くなかった。

で、鋸山から皇海山へ進みます。これまたいきなりの急下り。どんどんくだり30分ほどで沼田市ルートとの合流点に到着。一服入れて今度はひたすら登ります。途中、少し開けたところで遠くを見渡すと、
じゃじゃ〜ん!ふじさ〜ん!

栃木から見えるんだあ〜。位置的に見えると思ってませんでしたのでちょいと興奮。他に八ヶ岳、とお〜くに槍穂高も見えました♪
で、皇海山とうちゃ〜く!

20分ほど休憩。その間に県警(群馬?栃木?)のヘリが沼田市側の登山道の上らへんでホバリング。ど、どしたんだ?うちら、何もないぞ。110番してないぞ。なにがあったのか?は、この山頂は見晴らしが悪いため見えず。

再度鋸山へ戻ります。鋸山直下の岩場はこんな感じ
お父ちゃんは緊張中?写真左後方へ伸びる谷が沼田市ルートです。多分、すぐそこまで車で入れたんだろうなぁ、と思うと少しうらめしい気もして...
ここを登り返してやっとこの日の行程半分の時間です。

鋸山で少し休憩を取り、今度は六林班峠(ろくりんはんとうげ)へ向けてくだります。ここも笹藪で有名なルート。

長いこと笹藪を歩いていると峠を見落としたかな?と不安になりますが、小さい広場が出てきて、登山道が左方面にUカーブしてるので分かると思います。
ちょいと目線より上になりますが、標識あり

このあと、地獄の水平移動が続きます。ひたすら山肌にそって作られた登山道を歩きます。地図には水場が一箇所だけ記されていますが、大小の沢をいくつも横切るので(数え始めたけど途中で止めた)、水がなくなった場合は、お好きなところで汲むといいでしょう。

最後にたら〜っとした登りになったら、庚申山荘まであと一息、いや、二息くらい。
だだっぴろくなったところで、小さい沢を渡りますが倒木なんかがあり登山道を見失ってしまうかもしれません。進行方向左上に赤黄色のプレートが木にかかっているので、その方向に向かって笹を横切ると道が出てきます。

で、出発から11時間後、午後3時過ぎに庚申山荘に到着。単独のおじさんはもう一泊されるとのこと。私たちはさらに2時間歩いて国民宿舎まで下山。

さすがに魂抜かれた顔にはなってなかったと思いますが、いやぁ、疲れた...。

コースタイム(ざっくりと。休憩時間含む)
庚申山荘 午前4時→ 庚申山 5時半→ 鋸山 7時45分→ 沼田市ルート分岐 8時30分→
皇海山 9時25分→ 鋸山 11時10分→ 六林班峠 午後0時15分→ 庚申山荘 3時10分→
銀山平(登山口/国民宿舎)5時半

水分
だいたいだが気温20度前後だった。9時頃までは風が吹いて暑さを感じることはなかったが、その後は暑かった。特に日なたは暑い。さすがに9月も半ばだったので、8月のような、日陰でも暑さを感じることはなかったが、多めに持っていた。
手作りポカリ1.5リットル、ペットボトル麦茶600ml、パウチ飲み物300ml、みかんゼリーのパウチ、ゼリー食2パック 全部平らげた

その他
百名山を目指すなら... この山は早いうち(若いうち)に登っておくべし、と思った。もし、ここ1〜2年で百名山を目指し始めたなら、そしてまだ20代や30代なら、今のうち、どこよりも真っ先に、体力気力のあるうちに登っておくことをおすすめします。

なにはともあれ、今回これだけ長時間を歩いた父ちゃん(77歳)にMVP贈呈!🎉

2021年9月3日金曜日

御嶽山 3067m

山行日 2021年8月27日〜28日

8月中旬の長雨で長いこと山に行けなかったのでどよ〜んと精神的にきました。

ようやく長雨が終わりそうということで、北アルプスの野口五郎岳周辺に登りに行くつもりでしたが、ルート途中にある川の渡渉が水量上昇のため不可能ということで断念。ハズが行ったことないというので御嶽山へ。どうせなら最高地点だけでなく名前のついたピークも踏み、一から六まである池も見てまわろうということで一泊二日の行程に。

2014年9月27日に大規模な噴火があり、一番短い田ノ原登山道はいまだ通行禁止。濁河温泉からスタート。ルートの前半は階段が続き、八合目あたりからは自然道に。森林限界を過ぎると見晴らしがよくなり、稜線が見えこの山の大きさを実感します。

ちなみに私は15年ほど前に田ノ原口から最高峰だけを目指して父ちゃんと登っています。この時は最短距離で3000mピークに立てるということで田ノ原ルートを往復。

さて、今回の山行の写真です。

登山口にあるルート変更の看板 駐車場横にはバイオトイレがあります

湯の花峠にある鐘 一人一回づつ叩きます 「か〜ん」といい音が響きます

湯の花峠を過ぎると「蛙岩」や「のぞき岩」、その横にある避難小屋(噴火の際、シェルターとなるプレハブ小屋)、「八合目(お助け水)」などがあります。八合目には水場があると記載している地図もありますが、水場はなしです。一滴も流れていません。踏み跡があったので進んでみると、以前避難小屋のようなものがあったのか、その瓦礫と周りにはものすごい量のゴミが埋もれていいました。どうにかならんものか?

森林限界を越えたところで振り返ると白山

北方向には乗鞍岳と笠ヶ岳 槍穂高を見るにはもちっと上に行かねば

飛騨頂上手前にシーズン終わりのコマクサががんばって咲いてました

五の池

五の池の横に五の池小屋があり、その北側に飛騨頂上のお社があります。登ってくる途中で下山途中の人の話を小耳にはさんだのですが、五の池小屋は人気があり予約がなかなか取れないそうです。
ここからまず北側にある継子岳(ままこだけ)へ向かいます。

継子岳へ行く途中にあった展望台?裾野が広い!

継子岳へ行く途中、上から見下ろす四の池 湿地のような不思議な池でした

稜線を歩くと風が強く寒いくらい。8月上旬に行った中央アルプスの暑さはすでになく、暑いけれども風が冷たく季節が進んでいるのを実感。
継子岳頂上で休憩をして来た道を引き返し、反対側に登ると三の池が見えます。コバルトブルー色の水をたたえてとてもきれいでした。

摩利支天へ向かう道から見下ろした三の池 奥に継子岳 いちばん奥に槍穂高

この日宿泊する二の池ヒュッテは一旦通過し、もう一件の二の池本館方向へ。そこから剣ヶ峰へ。

二の池と二の池小屋 噴火前はコバルトブルーの池だったよう
噴火の影響で火山灰が流入してこの状態に

剣ヶ峰から見下ろす 左側が一の池
ヘルメットをかぶって最小限の滞在時間で下山開始
いつ何時噴火するか誰にも分からないからね

2時ごろ二の池ヒュッテに到着。少しゆっくりして夕食をいただき就寝。日の入りの夕焼けも星空もきれいだった。翌朝の日の出もきれいで、来年の年賀状の写真、決定!と思いながらシャッターを押す。
この日は摩利支天に登ってから下山。摩利支天への途中、剣ヶ峰の方を見るとこの方向からでしか見えない六の池が見えた。

六の池 一段上に二の池ヒュッテと二の池本館 その奥、一番高い場所が剣ヶ峰

摩利支天の頂上は小さくて、カップルがラブラブして座ってたけど、うぅん、この場でそれはちょっと遠慮してもらいたい...。次から次へと登山者が来るからね。

下山後は、濁河温泉市営露天風呂(大人600円)で汗を流す。シャンプーリンス、ボディソープあり。気持ちよかった〜。

今回車のルート設定をミスして、関市あたりから下道を走ってしまったのですが、これがもんのすごく遠かった。夜走ったということもあり永遠に続くかのようなクネクネ道。運転でかなり疲れさせてしまった。今回はハズに金メダル献上です。