2015年4月17日金曜日

2015年4月12日(月) 八ヶ岳 大同心南陵と小同心クラック登攀


ハズの仕事の超繁忙期も過ぎたので久しぶりにバリエーション登攀へ。4月に入るとさすがの八ヶ岳も雪が少なくなり、真冬に登るのと比べてややグレードが落ちるのであまり胸を張って雪山行ってきました!とは言えないのですが…。

この時期になると美濃戸口から美濃戸間のダート道も雪がなくなり私のデミちゃんでもなんとか走行可能。ここの運転はハズに代わってもらい、がったんごっとん右に左に揺れながら進む。お腹を擦ることなく無事到着し仮眠。

ところが。起きる直前に一台の車が入ってきてちょうど私たちの後に停めた。4人ほどの若者らしい。仮眠せずに出発するようで到着してすぐに準備を開始したのはいいが、大きな声でしゃべる、エンジンかけっぱなし...うるさい。
なんだろーねー。周りへの配慮が皆無。街は24時間365日明るい状態だから山の中でも同じだと思ってるんだろうけど、やっぱり睡眠を取りたい人間もいるわけだし、どの車に人がいるか分からないのだから、そこを配慮して静かにすべき、と私は思う。だいたい、トランク開けっ放しにして準備するのにエンジンをかけっぱなしにする必要があるのか?

気分のいい目覚めでなかったが朝ご飯を食べていざ出発。
赤岳鉱泉小屋まで1時間20分ほどで到着。先月来たときにたくさん人が登っていたアイスキャンディーは融けて崩れて近接禁止。

10分ほど休憩し、さてここから大同心へのアプローチ。小屋から1つ目の沢を入って詰めていく。ありがたいことにトレースばっしち。30分ほど歩くと氷瀑に突き当たる。ここでアイゼンをつけて左手の稜を登っていくが、ここからトレースないので適当。先に行く二人がいたが、見失う。途中で少しやばいところに出たので、ハーネス装着。

壁が見えるルンゼに出たので、雪の状態もいいのでこのルンゼを登ることにする。先ほどの二人は左手の稜線を登っていた。ハイマツ帯で合流。お二人を抜かして大同心基部へ。アブミで正面雲稜ルートを登っている二人がいた。私たちはぐるっと右手へ回りこんで南陵の取付を確認。この取付は小同心クラックの取付への途中にあるのだが、その小同心への登りを6人が歩いてる。結構な順番待ちになるかなぁ?とちょっと時間に不安を覚えるが、南陵にいざ取り付く。

これまでは初めてのルートに対して、未知の世界ということで積極的にリードをしてこなかったが、今回からは積極的に先に登るということを密かな目標としていた私。どきどきするけど、先に登らせてもらう。

うちの山岳会の会長はトポ図は見るな、という人だが、やはり怖いので見る。でも結局、トポ通りに登っていない。うぅん、ちょっとトポと違うような…ま、でも天気は最高、見通し抜群、何も怖がることはない!ということでぐんぐんロープを伸ばして1P終了。その後、ハズが2Pを登り、3Pを私が…と思っていたら、ここでルート終了。へ?もぉ終わり?2時間からかかると思っていたのに1時間ちょっとで終わってしまった。
懸垂下降して取付へ戻り、小同心クラックの取付へ向かう。今回の目的は連続登攀でもある。

登り初めを確認して、再度私が先に登る。
ぽこぽこと丸い、ドアノブのようなホールドが掴みやすくて面白いほどすいすい登れる。途中、ぽこっと突き出た岩のようなものに左足を置き、左手で甘いホールドを持ち、右手は探っていい感じのホールドを持った瞬間、がくっ!と体が落ちた。左足を置いたスタンスは岩ではなくて泥の塊だったようだ。ソフトボールくらいの泥土の塊が落ちていった。幸いハズには当たらなかった。ひょ〜、びっくりした。一瞬、右手持つの遅かったら体ごと落ちてたよ。

2Pはハズ、3Pは私…で終了のはずが、2Pですでに終了状態。あれ〜、ここも2Pで終わっちゃったよ。面白くないなぁ。ちょっと消化不良。ここから細い尾根を歩いて、最後、横岳の頂上まで一応ロープを出してフィニッシュ!久々に頂上で終了!というルートを登ったような。

さてここから長い長い一般道歩き。日焼け止めのために顔に巻いてるバンダナで呼吸が制限されて少し苦しい。足が遅くなってしまった。申し訳ない…。
後から来た若者2人に抜かされ、鉱泉小屋に戻ったのは私たちが最後になってしまった。喉がものすごく渇いていたので小屋でジュースを買いごくごく飲み干す。おいし〜!400円の価値あるわ。15分ほど休憩して下山開始。車へ向かう。
片道1時間…のはずがショートカットへの入り口を見過ごし延々林道を歩くはめに。ここで15分ほどロスしてしまった。ちょっと辛かった。

何度も書くけど、真冬に登るより雪がない分、グレード下がってましたが面白かった。今度は真冬にいきましょね、とハズと話し合ったのでした。