さて2日目(8月22日)
朝5時に涸沢を出発。カールや涸沢小屋のテラスにはモルゲンロートを見ようと皆、吊り尾根方向を見上げていました。
ザイテン取付のところで一休み。な〜んか荷物が重い。そしてしんどい。体調が思わしくない。それでもなんとか登っていく。途中でこんな案内も。私は23分かかりました。
奥穂に向かう。途中のピッケルを刺した道標もまだまだ健在でした。いつかは朽ち果てるんだろうけど。槍やジャンダルムも綺麗に見えました。
ガスったり晴れたりの暑すぎないいい天気。途中で雷鳥の親子に遭遇。親鳥と同じくらいに成長した四羽の子供と一緒でした。子がはぐれないよう「クークー」というような鳴き声を絶えず発していた母鳥。手前が母鳥、奥に一羽の子。
今回の山行で、久しぶりにオコジョを見たいなぁ、と思っていた。20年近く前に連れきてもらった初めての穂高で歩いたのはこのルート。その時初めてオコジョを見た。
で、とある場所で休憩していると...
予測不可能な動きが可愛らしいこと!警戒しながらも50cmほど近くまで寄ってきては、すぐ横を走り抜け背後に回り、後ろからこちらの様子を見る、ってきゃー、かわいい。元気になるわ〜。
しかし「最低コル」から「紀美子平」までまたまた元気がなくなる。紀美子平でも前穂往復がなんだかとても辛いもののように思えて待ってる、と言ったら、それなら行かない、とダンさん。それは悪いなぁと思って登り始めたが、空荷でもほんとに足が動かない。
登り30分のところを40分ほどかけて登る。下り20分を40分近くかかってしまった。
核心はさらに続く。重太郎新道の下り。出発前からきっとしんどくなるだろうなぁ、と思っていた通りコースタイム2時間のところを2時間半かけた。とにかく膝を今以上痛めるのが嫌なのでハイステップをしたくない(できない)。足場を探し、しかも滑落しないようバランスを取るのにも時間がかかる。時々見える岳沢小屋の屋根も近くなるどころか遠くなっているような気になる始末。(たいていこういう場合は体力気力ともに限界を超えている)
到着しテントを張ったとたん寝込んでしまった。テントマットを膨らませてくれたダンさんには本当に感謝。ヒヤロンを首の後ろに当てて半時間ほど気を失ったように寝てしまった。
起きた後はかなり元気になったが夕食、ビール共に喉を通らず(いつものことだが)。
夜は7時半ごろ就寝。明日は上高地へ下りるだけだ。この日は夕立には遭わず。テントは10張ほどだった。