2023年3月15日水曜日

権現岳 東稜(八ヶ岳)

バリエーションルート登攀2日目。3月8日(水) 天気晴れ

入山日の様子はこちら

少し寒かったのと緊張があったのか、変な夢をみてよく眠れず。
3時に起きてラーメン餅の朝ごはん。最近のインタスタントラーメンはほんとおいしい。

午前5時過ぎ小屋を出発 前日のトレースをたどる

取付のルンゼに到着(6時)予定通り
ギアを装着、ストックをピッケルに持ち替えてルンゼを登る

樹林帯の中の細めの尾根を木登りをこなしながら進む

こんな感じでよっこらっしょ、と

だんさん撮影 さらによっこらっしょの私

上の写真から1時間くらい経つと、稜線が広くなり雪も深くなる
3月の八ヶ岳で腰の深さのラッセルするとは...

さらにラッセルして半時間ほど進む
権現バットレスが見えてきたけどまだまだ基部まで遠い

天気がいいのはありがたい 暑いくらいですでに中間着を
脱いで下着の上にアウターを羽織っている状態

基部まで来たけど、雪がなさすぎでいやらしい
ここからロープを出して50mいっぱい延ばす(10時10分)

この後、私がリード。この山行でリードをしたのはここだけ。
正直、どこが岩壁のスタート地点か、トポ図と照らし合わせてもどっち方向へ行ったらいいか迷う。長年の勘(?)を信じて目の前の草付き泥の段々を直上。バンドに上がって左を見ると立ち木にスリングの残置が!勘が当たる。

上記の立ち木にいる私。立ち木から10mほどトラバースすると
ペツルの終了点あり。ロープの流れを考えて一旦ここでピッチを切る
だんさん撮影(11時20分)

その終了点から次のピッチ、核心部を登るだんさん
時間が気になり出す
(11時30分)

核心ピッチ後、もう1ピッチ。ハイマツ帯でピッチを切る(午後12時50分)
横を向くと赤岳。この辺り草付き部分には雪なし。土埃にまみれてのクライミング

ここからコンテで進む。これが済んだら登山道に合流だ!

雪があると歩きやすい

が!上の写真の雪の部分を歩き切ったら登山道だと思っていたのに
さらに出てきたリッジ。しかも雪がない!無事進めるのか?
一瞬、ここで敗退?と考えるがいやいやいや、それは無し無し無し
ここは進むしかない(1時10分)

雪がついていないと崩れそうな足元に注意しながら進む
そして時間も気になる(1時20分)

登山道に合流(1時30分) ホッと安心 権現小屋がすぐそこに

権現岳頂上 いやぁあの岩登るの?すぐそこのような気もするが
結構時間かかるのか?遠近感が分からない
せっかくですがこの写真で頂上登ったことにする
この日は風がそこそこあって寒いけれどとりあえず行動食を口に入れる

さて、ここからがまだあるぞ。小屋に戻るルートは「ツルネ東稜」この尾根もバリエーションルートに分類されている。

1時40分。下山に向けて出発。暗くなる前に小屋に戻れるか?

有名な61段の「源治梯子」今回一番心配だったのはこの梯子
なぁんかアイゼンひっかけてしまいそうな嫌な予感がして...
結果オールライトでした(1時55分)

梯子全景 だんさん撮影
余談)最近、だんさんの方が写真撮影上手

目の前には旭岳(左)と赤岳 真ん中に小さく大同心

旭岳への登り
地図にある通り、なかなか複雑な地形で最低限の労力で
どう進むか?頂上は捲いた

旭岳を過ぎて振り返る
写真真ん中に小さく見えてる黒い岩が権現岳

緑色の矢印がツルネ東稜の下り口
まだ少しあるなぁ がんばる(2時35分)

3時過ぎになってしまいました
でもここまで来たらちょっと安心
休憩して下山開始(3時20分)

下っている間、写真を撮ってる余裕無し
すでにおりてきてしまいました(5時17分)

ツルネ東稜はどの情報にも尾根を左へ、左へ、と書いてあります。私たちもそのつもりで進んだのですが、2日ほど前に旭岳東稜を単独登攀した人が、ここを下りたという情報がありその人のトレースを追って行ったら右へ進んでしまった。でも、目印のテープがちらちらとあるんですよね。単独の人も左へ左へ、と知っていたはずですがやはりテープに惑わされてしまったんでしょう。

軌道修正して左の尾根を進みましたが、またしても途中で、右側にあるテープに惑わされる。なんであるのかな?尾根上部では、どんだけしんどくても、トレースがなくてもテープを気にせず左へ左へ。左の尾根は細いです。広い尾根(斜面)を歩いている場合、きっと違う方向に行ってます。

5時17分に地上に戻り、小屋に5時半ごろ、暗くなる寸前に帰着。
この日は誰も入山しておらず貸切。しんどかったけど、だんさんが火を起こしてくれて小屋内ほかほか。
5年ぶりの再挑戦できてよかったです。もぉ行かなくていい、という安心感。ほっ。