2023年6月19日月曜日

礼文島 岬めぐりコースハイキング

山行日 2023年5月30日(火)

この日は礼文島の北の端から始まる「岬めぐりコース」を歩きに行きました。
スコトン岬、ゴロタ岬、澄海岬(すかいみさき)の3か所をめぐるコースです。車で行くとあとで取りに行くのが大変なのでバスを利用。

キャンプ場の前にバス停はないのですが、道端で手を挙げると止まってくれるというのんびりしたシステム。朝7時10分ごろ、この日もなかなか風がきつくて曇り空の下、バスを待ちます。手を挙げると止まってくれました。

終点「スコトン岬」まで20分ほど。バスを降りると、天気もあいまって日本の北の端に来た感じがします。なんというか、荒れた日本海、寂しい北の町、と言った感じです。

最北のトイレ公衆トイレです。風が強い日は、扉で
指を挟まないよう要注意

売店もありましたが8時オープン。温かいものでも飲みたかったのですが、15分ほどを強風の中待つのは辛いので歩き始めました。

誰も歩いていない車道を歩いていくと道標が。どちらへ行っても結局合流するんですが、左側は行き止まり、みたいに書いてあったので右側、鮑古丹(あわびこたん)方面へ進みます。

スネくらいまで草が茂っている踏み跡がしっかりついた道。よく見ると、毛虫があちこちにいること、いること。寒いからか動かずにじっとしているのが救いですが、出発日前日に義理で岩登りに行ったら、毛虫の毛にやられてた私とそのとばっちりを受けただんさん。
この日、すでに1週間経ってましたが痒いのがまだ残っているやら、だんさんの首はひどい様相で、毛虫を見るたび毛が飛んでこないか、毛虫がズボンにくっつかないかハラハラ。

先ほどの道標から少し進むと鮑古丹が見える高台。ここから下って浜辺に出ます。小さい漁港でした。人が住んでいる家が一軒。煙突から煙が出てました。奥まった笹に囲まれた場所にお墓も立っていました。
最果ての地に人々の暮らしの歴史を感じる。

鮑古丹から上り道を上っていくと、姿を表す柱状節理。地層があっちやこっちを向いている。地球のダイナミズムを感じる。

雲が切れてきて青空が見えてきました。こうなると印象が変わります。ゴロタ岬到着。

ゴロタ岬から次の通過地点、鉄府漁港へ向かいます。ここを下り再び浜辺へ出ます。木の階段は潮風などでボロボロ。砂で足が滑るので慎重に。
写真では小さくて見えないですが、朝、同じバスに乗っていた女性が反対方向から浜辺を歩いてきてます。この後、浜辺に座って海を見ながら休憩。なんかいつもと違うハイキングやわぁ。

浜辺をてくてく歩いていくと、
なんかバラバラと揺れてるなぁと思ったら昆布でした。昆布乾燥中。

そしてちょっと行くと「監視中」という看板があって、柵がしてある場所に来ました。なんだろう?昆布の盗難防止?でも昆布ないしなぁ。と思って草むらをよ〜く見ると、
おぉ!レブンアツモリソウが自生しているではないですか!!気づかず先を行くだんさんに声をかけて、2人とも大興奮。こんな浜辺で見れるとは!花の時期は6月入ってからという情報が多い中、昨今の温暖化で5月末でも見られるかなぁ、と淡い期待を抱いてましたが、本当に見られるとは!

終わりかけの株が多かったので、本当に咲く時期が早まっているんだろうと実感。

時間をかけて写真を撮って漁港=船泊村へ到着。公衆トイレはありますが(とてもきれい)売店はありません。村を通過すると、車道を歩いてレブンアツモリソウ自生地へ向かう道と澄海岬へ向かう道の分岐点。私たちは澄海岬へ向かいます。

少し斜面を登ると、
きれいな海だなぁ。この崖の反対側が船泊村です。

ここからも笹野原を進みます。ゆる〜く登ったり下ったり。

振り返ると、ゴロタ岬から歩いてきた稜線、っていうのかな?丘と浜辺を一望。

もうちょっとで澄海岬かな?どこかな?どこかな?と岬のある西上泊村が見えても岬っぽい場所が見えないので不安に。まさか、あのむこーの方に見えてる突端まで行くんじゃないだろうな?と。

そしたら、神社のお社の前に出て標識が。右を見ると岬へ続く道が見えた。よかった。

澄んだ海と書くだけあって、そりゃぁきれいな海の色。日本の南の方ではなんとかブルーとかっていうけど、いやぁ、私はこの西上泊ブルーがすごいと思う。礼文ブルーとでも名付けましょうか。

観光用ポスターの写真にもなっている場所

写真右の奥にゴロタ岬

ここにもウミネコがたっくさん。目の前の岩の上に巣を作り、抱卵しているのが見えたり。
利尻や礼文では、カラスよりウミネコが多い。

ここで男女2人がやってきた。男性が着ていた上着の色が、ゴロタ岬から鉄府漁港まで私たちの後ろを歩いてきていた男女2人の男性の上着の色と同じだったので、てっきりこのお二人だと思い話かけた。するとどうも話が食い違う💦 ありゃ、人違いだった!と思ったけれど、山の話や熊の話で盛り上がる。このお二人は北海道、地元の方で日帰りで礼文島にハイキング&写真撮影(?)に来られたようだった。話が面白くて長く引き止めてしまった。ごめんなさい。でも、お話楽しかったです😀

さて、お昼時。岬の下に売店があったので入ってみる。さすがにウニ丼は手が出ないので、缶の甘酒とお芋さんを揚げた(お芋さんのアメリカンドッグみたいなの)を注文。これがおいしかった。しかし本当にボンビー旅行だな...ま、でも、礼文の後も旅は長い。あっちへこっちへ行かなくてはいけないので、さすがにこのハイキング中にウニ丼とか無理よな。うん。

売店を出て...そうそう。西上泊にも公衆トイレがあります。利用しませんでしたがここもきれいそうでした。利尻もそうでしたが、礼文も公衆トイレがとーーーってもきれい!ありがたいことです。

さて。売店を出て車道を歩き、キャンプ場へ戻ります。お日さんがカンカンと照り少し暑いくらいです。途中に、レブンアツモリソウ群生地があり、駐車場もあり観光客がいました。レンジャーの方がいて説明を聞くことができます。笹を刈り取ってアツモリソウが咲くように整地されていました。

さらにてくてく歩いていくと、鳥の鳴き声が。本州では見たことのない鳥がたくさんいます。
この全身真っ赤な鳥は「ベニコマシ」という鳥だそうです。全身赤いので調べがすぐつきました。手持ちの国語辞典によると、スズメと同じくらいので大きさで、雄は背が褐色,腹は白く,他は赤色、と書いてありました。ということはこれはオスやな。オスはいっつも綺麗やなぁ。メスは地味。

西上泊から1時間ほど歩いてキャンプ場(↓)に戻る。この日は本当にいい天気。
自衛隊の礼文分屯地の建物がきれいに見えた。

温泉(うすゆきの湯、フェリーターミナル近く)へ行く途中で、澄海岬で会ったお二人に教えてもらったレブンアツモリソウの自生地へ立ち寄る。
完全に個人のお家の裏手の浜辺で、お庭を勝手に通過して行くんですが、いいのかな?

で、そこに咲いてたレブンアツモリソウ。赤いのは普通のアツモリソウらしいです。白いのがレブンアツモリソウだということです。




ひょっとしたら見れないかも、と思っていたのでよかったです。ちなみに桃岩展望台コースですれ違ったレンジャーの人に、だんさんが聞いたところレブンウスユキソウは6月末から7月が時期だそうです。