2012年9月8日土曜日

マッターホルン登攀 その5

2012年8月15日(水) 晴
4日目 ブライトホルン、再び

5時に起き軽くご飯を食べ6時過ぎにアパートを出てロープウェイ駅に向う。天気がよくマッターホルンの先が朝日に照らされ赤く燃えていた。こんな山が見れるとは、と興奮気味だったが写真を撮り終わると顔が引きつっていることに気が付いた。自分でも分るくらいに引きつっている。この日の順応にも失敗したらどうしよう、その時は相方をどうするか?色々と考える。

この日は相方に先に行ってもらうことにした。コースタイム通りの時間で歩いてもらう。先日はコースタイムの半分の時間で頂上まで行って往復してしまったので今回はゆっくり行くことにする。

2日前と同じ様にこの日の朝も中高生達で混んでいた。2日前にもいた子を見たので1週間程滞在しているんだろう。だとしたらよほど裕福な家の子達なんだろな。

それはともかく。今までにない緊張感を感じながらロープウェイに乗り、マッターホルングレーシャーパラダイスのあるクラインホルンまで上がる。

2日前と同じ様にロープとアイゼンをすぐに着け歩き出す。「ゆっくり、ゆっくり...。」自分に言い聞かせる様にして歩く。

斜面の基部で休憩する。ここからが核心。ゆっくり、ゆっくり登って行く。片道1時間弱かけて頂上に到着。調子はすこぶるいい。が、ここを下りてからが問題となる。10分ほど休憩してこの日は登りと同じルートを下る。
晴れているが、雲が湧くのが2日前より早い。斜面と反対側に広がる雪原の向こうには、山ごと飲み込みそうな大きな雲がゆっくり動いている。日に日に天気が悪い方向へ向かっていることを感じる。山岳センターの人が言っていた、金曜は天気が悪くなるという言葉を思い出す。

マッターホルンにも雲がかかっている。とはいえ、今日も沢山の人が登っているんだろうなぁ。

下りもコースタイム通りゆっくり下る。ロープウェイ駅のトンネルでギアを外して町に戻る準備。この日はここまで戻って来ても頭痛がまったくない!おぉ、かなりいい感じ!食欲も多少あるが戻すのが怖いので行動食をそぉっと、少しづつ口に入れる。

この日は帰りもスキー合宿の子達と一緒になったのでロープウェイに乗るのに二巡待ち。でも標高の高い所にいればいる程いいので気長に待つ。

この日も一度乗り換えただけでツェルマットの街までノンストップで下りて行く。上がりは2回の乗り継ぎがあるのに。今、乗っているラインが朝と同じラインなのか違うのか、相方と2人、どうしても理解できない。ま、ええか。

そしてこの日は観光客も多くいた。インド系の人が多く、現地に住んでいるのかインドからの観光なのか分らないが日本にはない景気のよさを感じた。

ツェルマットまで下りてきた。頭痛は...なし!吐き気もなし!食欲あり!ということで順応成功。よかった。

いよいよ次の日に上がって2日後には頂上を目指す。2日後、頂上から下りてアパートに戻る時間が分らないので「登頂祝杯用」にビール、ワイン、チーズ、パン、生ハム、野菜などを買いに行く。その前に観光センターに寄って天気予報を確認する。土曜日まで晴れマークが並ぶ。これで、予定通り挑戦することが決まった。


← 前日にはこのオーバーガーベルホルンの山々が間近に見えるところまでハイキングに行っていたのだ。

ちょうど写真右下に見えるツェルマットの街の辺りから伸びている谷間を歩いていったのだけど。ちょっと小さい過ぎて分かりにくいかな。

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