2013年4月9日火曜日

"10年振りの再会”と“初めまして”

2013年3月

白馬にスキーに行った時、とある場所に立ち寄った。
今年の年賀状で、とても風情のある民家にぎっしりと書かれた文字。聞くと以前、スキーをしに通った白馬での宿泊先でお世話になった「まる七」という民宿のおじさんからだった。元気にしていますか?ご無沙汰していますがいつかまた遊びに来て下さい、というよう文面だった。その写真の民家にとてもひかれたので行ってみたい、と言っていたので今回、白馬にスキーに行った時にハズは10年振りに、私は始めてお邪魔することになったのだった。

宿泊は他ですると伝えていたはずなのに、前夜から待っていてくれたというおじさん、おばさん。大きな茅葺きの家で玄関を入ると土間が広がり、上がりがまちのすぐ横にいろりがあってとても大きな民家だった。なんでもおじさん今年御年87歳。おばさんは84歳。いやぁ、もぉ色々としんどくて、とおっしゃていた。

10年振りの再会に昔話に常連だった方々の話に花が咲く。あっという間に数時間が過ぎてしまった。そしたらおばさんがお汁粉食べるかい?と聞いてくださった。お汁粉、大好き。遠慮なくいただきます、というとまずはいろりでお餅を焼いてくださった。これがまぁ、つきたてかというくらいに柔らかくて美味しい。そしてお汁粉のお汁のおいしいこと!適度な甘さに、小豆に甘みが染みてほんとにおいしい。

実はこの冬、始めてお汁粉づくりに挑戦した。小豆をことこと4時間ほど湯がいたものの柔らかくならずにどれだけ湯がいたらええんじゃい!と適当に柔らかくなったところでギブアップ。甘みも上手く出せずに初挑戦はほぼ失敗、といってもいい結果に。
やはり民宿をされている、そして主婦としての何十年というキャリアのなせる技だった。

2人だけの生活の話などに耳を傾け、民生委員さんがいてくださるから助かってるとはおっしゃるものの、その民生委員さんも60歳ぐらいだとか。え、私世代ではないのか?と、私の親世代が祖父母世代を支えるという白馬といえども少し奥まったところにある農村での現実を聞いた気がしてなんともやるせないようなせつないような気持ちになった。これが今の日本の現実なんだなぁ、と。

次の日はハズも私も仕事なので、この日、まる七にて泊まることは叶わず、また来ますね、と言って大阪に向けて出発した。帰りに一冬を雪の下ですごした大きなキャベツと大根、そしてじゃがいもをたくさんいただいた。もぉうれしくてひゃ〜ひゃ〜言ってると、そんな私を見て野菜をあげてそんなに喜んでくれる若い人はおらんよ、と喜んでくださった。

家に帰ってキャベツをいただくとまぁ、甘いのなんのって。春キャベツの比じゃないくらい甘い。雪の下で一冬保存したら、とは聞いていたもののここまで甘くなるとは!
大根はぶり大根にしていただいた。ちょっと味が薄かったけどおいしかった。

次は野沢菜の収穫時期にお邪魔できれば、という話になっている。夏が過ぎるのはすぐなんやろうなぁ。時間が過ぎるのは本当に早い。

めちゃくちゃおいしかったお汁粉、長芋とウドとイカの酢の物など、どれも美味だった。

マル七のおばさん このお餅がとっても柔らかくておいしかった

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