2015年3月22日日曜日

2週間前の八ヶ岳での話

すっかり春の陽気、ですな〜。お山では氷に雪にとどんどん融けていってるんでしょうなぁ。はぁ、悲しい。寒い季節が行ってしまう...。

2週間前に行った八ヶ岳での話、なんですがね。
3月8日に滑落事故があったんです。ちょうど私達が16時前後だったかな?ジョウゴ沢から帰ってきて、小屋の玄関で靴脱いだりしてた時に、小屋の人が県警に電話して救助要請があったんですが、とお話されてました。なんとなしに聞いていると、私たちのいる小屋から、まぁ、歩いて4時間位離れたところで事故は発生したようで。ま、この事故自体は翌日、無事に見つかって病院に搬送されてそないに大事にいたらなかったようでよかったんですが。

私の話はここから。
翌日、月曜にゆっくり下山して美濃戸口が近くになったときに、頭上をヘリコプターが飛んでいく音が聞こえて、あぁそういえば事故があったとか言うてたなぁ。大丈夫なんやろうかぁ?とハズと二人で話しながら美濃戸口に到着。するとあらら、美濃戸口の小屋の前にテレビのアンテナみたいなんを付けた四駆の車と報道の人っぽい人が数名いる。そうか、この数週間前にも別の事故が同じ場所であったから取材に来たんやぁ、と思って素通り。一旦車に荷物を下ろしコーヒーを飲みに小屋に戻ると呼び止められた。

おそらく山のことはほぼ知らない様子の取材の人。天下のとあるテレビ局の人だった。いつから何しに入山していたのか、気温や雪の状態などを一通り聞かれた後、昨日、遭難があったんです、と言われ、あぁ、それなら小耳にはさみましたよ、でも私たちがいたところとはかなり離れているのでそちらの方の雪の状態とか分かりませんね〜、と言いコーヒーに行こうとすると(コーヒーが飲みたかったのだ!)、どうしても「絵」を撮って帰ってこいと(上司に?)言われている、と。なので今の話をもう一度カメラを回すので話してもらえないか?と。

ハズが「ぴん!」と来た。私たちの言うたこと=遭難場所の状態、としてもちろん100%イコールで結びつけて放送しないだろうが、なんとなしにそういう状態だったというような内容のニュースにしてローカルだか全国版だか知らんが、放送するつもりではないだろうか?と。私も同じ考えだった(とはいえ、どっちかというと山での汚い顔が写されるというのに躊躇した、という方が大きいけど。ま、元々そないにきれいなお顔はしておりませんが)。

で、もっちろんお断りいたしやした〜。そんなんほいほいテレビやぁ〜、とか言うてぺらぺら話してみぃ、テレビ見てる人の大多数の人はおそらく山のことなんて知らんやろうから、画面地図上1センチのところが、実際は数キロ離れてる、しかも標高も数百メートルから違うなんて分かる人おらんからそのまんま私らの言うたことが鵜呑みされる可能性大やし〜!

報道の人が意図してこちらの言うたことを歪曲する訳じゃないけど、いやぁ、ちびっと怖いわ、と思たできごとでした。でもさぁ、取材に来るなら山の中になんという名前の山小屋があって、周りにある山の名前とだいたいの標高くらい勉強してから来てよね〜、とも思ったのでした。

2011年2月に撮影したもんですが、向かって右の山の頂上を向こう側に
下ったところで今回の事故があったみたいです
ってことで、今回、私らが遊んでいたところと現場との距離感がこれ
あんな遠いところの状況、分かるわけないやーん

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