2015年9月8日火曜日

北海道山行 幌尻岳(2052m 日高山脈)

2015年8月29日(土)〜30日(日)

初めての北海道山行。ず〜っと昔に札幌に行ったことがあったけど山を始めてやはり登りに行きたいと思っていた北海道の山。

父ちゃんの計画をこの春頃聞きそれなら私も行きたいと同行することに。今回の山は幌尻岳とトムラウシ山。

関西からの移動は、お金はないけど時間はあるということでフェリーでの往復。往路は敦賀から苫小牧。復路は小樽から舞鶴。山へのアプローチ道はダート道が多いということで現地でレンタカーを借りることはせず父ちゃんのSUVを持って行くことに。フェリーでの往復がそれぞれ一昼夜かかるという長旅で、あらためて日本って国は狭いようで移動に時間がかかるのだな、と感じた。


そしてとにかく出だしが色んなことがあった。すったもんだの幌尻山行だった。
まずは台風15号と16号の進路の関係で予定を2日ずらすことを余儀なくされた。北海道は特に台風の影響はなかったようだが、フェリーの航行が心配で計画を変更した。2日ずらして出発したものの津軽海峡を航行し太平洋側に出た途端、おそらく温帯低気圧に変わった元台風16号の影響でだろうか、ものすごい揺れでもう少しで下船というところで2人とも船酔い。気分が落ち着かないまま素泊まりする宿に行き翌早朝から登山開始。

主な登山コースは2つあるが今回取ったルートは19キロの林道歩きを強いられる新冠ルート。先だっての予習で折りたたみ自転車を持参して新冠ポロシリ山荘まで行く人があるということでその方法を取ったが、途中で地元山岳会の人とすれ違い時に説教をくらう。その内容、私の反論などはここでは書かないが、とにかくこの林道は北海道電力社の敷地内で「一般車両通行禁止」だそうでこの「一般車両」には「自転車」の「軽車両」も含むということだ。ということで、以後このルートを取る方は自転車乗り入れ禁止だそうなのでご注意を。

で、山荘に到着するが父ちゃんのスリッパが片方なくなっていることに気付く。どこで落としたのか?スリッパないと不便やなぁ。でも仕方ない。

荷物の整理をして外で宴会開始。簡易トイレの臭いが結構きつい。風向きによってあっちにただよったりこっちにただよったりするのでどこに座っても同じなので我慢する。
山荘横に流れている沢で持ってきたビールを冷やす。半時間ほどでいい飲み具合に♪

宴会と夕食を済ませ、翌日に備えてさぁ寝ようかと山荘の2階に上がると、最後に到着したとある旅行会社の10名ほどのツアー客達がすでに寝てる人がいるのにその横で円陣組んで宴会してるではないか。酒は入り声もでかくなり宴会マックスに。やれやれ。まぁお客さんのせいではないのだけど。添乗員とガイドがしっかりすべきだとは思う。

そして翌朝まだ暗いうちに行動開始。この日のうちに下山してしまおうと父ちゃんと決める。小屋の中で一番に出発する。しかし、船酔いの影響がまだあるのか、それと前夜の宴会で喧噪であまり寝れなかったのか父ちゃん調子悪そう。天気がいいのが救いだ。コースタイム通りで頂上に到着。360度のパノラマ風景が広がるーと言っても初めての北海道山行。しかもマニアックな幌尻岳ということで北アルプスのようにあれが何山であっちが何山で...とか分からない。

そして頂上に登ったのに、こんなにいい天気やのに私の気持ちは少し重い。前日までの色んなことが初めての北海道山行にケチがついたようで気持ちが晴れない。思っていたより北海道の山は面倒だなという気持ちが頭の中をぐるぐる。父ちゃんは、というと他の登山者の人と話し込んで楽しそうだ。本来の調子を取り戻したようだ。父ちゃんが満足そうなのでよしとするが「うぅん、こんな感じかぁ、北海道の山って。」というすっきりしない気持ちは居座り続けた。

20分ほど頂上で過ごし下山開始。小屋に到着後荷物をまとめて脱出開始。今夜もあの団体と同じところで寝るなんてまっぴらごめん。しかもこの夜はもっと騒ぐぞ、みたいなことを言っていた。ひえ〜。逃げろ,逃げろ。

15時頃駐車スペースに戻る。すると父ちゃんのスリッパの片方がゲートのとんがったところにかかっていた。ここから入山した人はここに戻ってくるのは分かっているからここに置いといたら絶対見つけられる、と誰かが拾ってここまで持ってきてくれたのだろう。どなたか分かりませんがありがとうです。

この日の宿は取ってなかったのでとりあえず新冠町の中心まで出て飛び込みで入った温泉宿で最後の1部屋に泊まれた。温泉入ってきれいさっぱりビールもおいしくいただいたのでした。

  林道にあった熊の糞 作業車両も通る林道にも出てくるんやぁ〜、ヒグマ

新冠ポロシリ山荘 管理人さんはいません 
銀マット、毛布などはありましたがテント以外の宿泊装備、食料と調理器具は要持参
1人1泊500円の協力金を備え付けの箱に入れて利用 
左側の小さい箱はトイレ 黄色い箱は使用済み簡易トイレ廃棄箱(多分)

 宴会スタート!虫除けスプレーはもちろん、蚊取り線香も必須持参装備
歩く間もザックに付けて歩いてました ブヨ、蚊、アブなど多し
 水はもちろん要煮沸 沢水でも、です

 8/30(日) さぁ頂上へ。途中で「見晴台」と書かれたプレートがあったので振り返るが... 
地図を見ても地形が複雑で山の名前が分からない!
 途中で水場があります ここで頂上までのルートの3/5くらいでしょうか?

 その水場、です。流れてますが煮沸した方が無難かと。
上方には頂上がありますしキタキツネもおりますゆえ...

 「大岩」と言われる岩が近づいて来ました ここまで来るとあと少しです

 頂上に到着!もう1つのルート振内コースからの登山者もたくさんいて大賑わいでした


 笹藪の中を小屋に向けて下山してます
昨夜小屋に泊まった人+この日に入山してきてそのまま登ってきたという
数名の超人とすれ違いました

 小屋を出て1時間ほどのところで見たキタキツネ
するどい目をしてこちらを伺っていました
前日は全く見なかったのにこの日はこの後、たくさん遭いました
やはり沢水は煮沸した方がいいですね

 温泉宿で打ち上げ〜♪北海道限定札幌ビール
生ビールでしたがあっさりすっきりの味わいでした
苦みもそないになかったですね
他にも北海道限定の缶コーヒーがありました

今回のルートの起点となる町は新冠町なんですがこの町には「サラブレッド銀座」と
いって多くの名馬を生み出している牧場が並ぶ道があります
翌日、洗濯をしにコインランドリーへ行くと人の服を洗う横にこんなランドリーがありました
本州でも行くところに行けばあるのでしょうが、初めて見て珍しさに写真を撮ってしまいました

さて2日間の移動、観光をへて次は大雪山系トムラウシ山へ...