2016年1月8日金曜日

15~16年 年末年始山行 前穂高岳北尾根

さて、2日目、12月30日。29日の夜は月明かりだけでトイレに行けるほどの晴れた夜で、徳沢は底冷えの夜でした。最近、ギアの選択ミスが続き、夏頃新調したサーマレストのシュラフマットが思いの外、冷える、というか暖かくない...。大枚はたいたのに。

今回は合計7人の参加者。雪山経験の少ない2人と少々ある1人、経験者4人。
雪山経験少ない二人を含む4人と残りの3人と2組に分けての行動。テントも2張。昨夜は入山日か、19時頃までわいわいやってましたが、周りはすでに静かになっていたので、こちらが寝るタイミングで声をかけて静まる。

さて、12月30日。予報通り、予想通り天気よし。前穂のてっぺんに浮かぶ月を見ながら出発。

しかし気は重い。歩き出すとまた色々と考え始める。新村橋までの歩きが思いの外長かったのを忘れていて、あ、まだ橋か...と少しがっかりするが、雪は少なくトレースもあるので歩きやすい。



日が昇り、辺りが明るくなり視界がきくようになったころ奥俣又白谷の堰堤に到着、っていうか堰堤、めっちゃ出てるや〜ん!!ほんまに雪少ないなぁ。

慶応尾根に取り付く。早稲田尾根から取り付いたという記録を聞いたことがないので、やはり冬の前穂はこの慶応尾根から取り付くのが一般的だと思う。NさんとYさんのトレースか。ものすごくはっきり残っていて歩き安いが、尾根にのっかったところでなぜか皆止まっている。「わかんつけんの?」と聞くと、新人の一人が飲み物を飲んでいる。おい、ちょっと待ちぃなぁ。20分ほど前に下で休んだばかりでもぉ休憩か?私の一言で彼女を残して他は先に進み始める。この調子じゃぁ、下手したら八峰届かんぞ。

出発前のケンケンガクガクを思い出しながら、心の中で大きくため息。来るべきだったのか?自問自答。


 樹林帯を登り、少し視界が広がってくる。左前方に前穂高岳が見える。

しかし一回の休憩が長い。天気がいいからって、15分以上も取っていたらいつまで経っても八峰に着かへんで。


森林限界を越えた。下界は雪が少ないとは言え、やはり3000m近くになるとそれなりに雪はある。しかし、なんというか、重たそうな雪だ。写真やや右よりの少しまぁるくなったところが幕営地となる八峰。




心配したけど、八峰に無事到着。槍ヶ岳から南岳、大キレットは隠れているけど北穂高岳の稜線が見える(上の写真)。下の写真は涸沢カール。一昨年はガスっていてこの景色は見れなかったので、ちょっと嬉しい。涸沢小屋が少しだけ見えている。涸沢ヒュッテは完全に雪に埋もれている。しかし、今にも落ちてきそうな斜面の雪。


なんだかんだと考えながらここまで来てしまった。テントを張り、水を作り、夕食の準備をする。谷をはさんだ向こう側は常念岳から蝶ヶ岳へ続く稜線。山岳会の去年入った二人があの稜線上を昨日まで歩いていたはず。大丈夫だったかな?天気がよかったから大丈夫だったかな。
静かな夕暮れ。平和だ。


0 件のコメント: