2017年10月2日月曜日

丸山東壁 緑ルート登攀 その1

2017年9月23日(土)〜25日(月)

ずっと気になっていたけど、多分登ることないかなぁ、と長年思っていた丸山東壁・緑ルートへ行ってきました。
23日の天気は、少々雨上がりが遅れ、扇沢からトロリーバスに乗って黒部ダムに到着した時も小雨がぱらついてましたが雨具を着るほどでもなくそのまま出発。山深い場所ですが、アプローチは1時間半くらいという近さ。

黒部ダムの放流を見ながら(放水によって霧雨になるというのが、距離あるのにすごい水圧なんだなと改めて感じる)内蔵助谷出合にむかって水平道を歩きます。土曜日ということで数人は同じ方向へ進んだようですが、クライマーの姿はなく...。

丸山東壁通称丸東の緑ルートは今時の若い人はあんまり登らないだろうなぁというアブミルート。なのでそんなに人もいないだろう、と思っていたら実は、1泊2日でホテル丸山泊まりのパーティがいらっしゃいました。

テン場は出合から思いの外すぐの場所にあり、重たい荷物を下ろして早速テント設営。その後は、水を取りに行き翌日登るアプローチ道を偵察に。沢には釣りをする人が結構いて、これまた驚き。8年前に水平道から日電歩道を歩いた時には、そんなに釣りをする人に会った記憶がない。

一ルンゼを詰めていきます。目の前に早速、丸東が見えますが、一ルンゼを上部まで詰めてしまうと、南東稜の取付へ着いてしまいます。緑ルートの取付へは、途中から藪漕ぎ(あぁ、再び!)です。

取付への道を探し出し、到着すると3人パーティが登ってました。リーダーの人は、同じ山岳会の人のご主人で、この日は別の山岳会で登りに来ていたが、近々こちらの会に移籍されるとのことでした。翌日、登攀途中に壁ですれ違いお話しました。

取付を確認しテン場へ戻ると、あら、珍しいお客様。というか私らがお客さんか。クワガタの雌です。こんなん見るのほんまに半世紀ぶりくらいです。

さて、昼からは時間があるので早速宴会開始。夜ご飯を食べたら6時半には就寝。翌日は3時起きです。

予定通り3時に起き5時に出発。6時半には取り付いておりました。12時間後、明るいうちに再びこの取付地点に戻っていることを考えて...。

2P目をフォローするハズ。小さいですね〜。取付の台地がすでに見えなくなっています。壁は寝ているので登りやすいです。苦手なアブミの一段目に立つこと、ほとんどなくアブミの掛け替えで高度を稼ぎます。

3P目には、下部壁の核心である三日月ハングが。ハング越えはすべてハズに任せました。その代わり、ぐいぐい登れる私担当のピッチは高速モードで時間を稼ぎました。

三日月ハングを越えたところでハンギンビレイ。これ、結構腰が痛い。私もがんばってフォローしてます。小さいオレンジの点が私です。取付は、写真の真ん中よりやや上、壁際にちょん、と見える白いところです。高いところにおるわ〜!

さっきと変わってへんやん、と言われそうですが、先ほどの写真よりも約100m進みました。ここのピッチ切りをちょっとミスって時間のロスが生じたのが反省点です。

この後、意外と悪い草付きを登り中央バンドに到着です。1本休憩を入れて、いよいよ上部の大ハング、このルート核心部にトライです。

上部岩壁登攀はこちら