2018年3月4日日曜日

南アルプス 鋸岳

山行日 2018年2月25日〜26日
なんでかうちの山岳会で定期的に登っている鋸岳。
1泊2日で登れ、またヒロケンさんの本に「積雪期にこそ登ってみたい南アを代表する岩稜」と書いてあるのでそれでは、と行ってみた。

この時期、ハズは仕事が繁忙期なので出発が夜中近くになった。仮眠を取りながら車を走らせるが、結構辛い。
結局、数時間の睡眠で登山開始。

25日(日)晴

戸台川河原の駐車場。冬期は、南アルプス林道が閉鎖になるのでここに駐車し、戸台川沿いを歩くことになる。
小屋に設置された登山届け箱に計画書を入れて出発。2人だけかと思ったが、福井から来られた4人パーティもいて、日〜月曜山行が重なるのは珍しいなぁと思いながら出発。

目の前には甲斐駒ヶ岳の稜線から登る朝日。
この後、堰堤を2つ越えたところで渡渉、階段がある3つ目の堰堤を越えると左岸の奥にピンクテープが見えたが、なぜかハズは右岸にこだわり、歩きにくい大きい石がごろごろした河原を歩く。
角兵衛沢が右岸にあるからだが、ここは素直にピンクテープに従って夏道を歩いた方が早かった。この後、角兵衛沢の入り口が分からず、ちょっとうろうろする。コースタイム2時間のところ、3時間かかっており、少し焦りが出てくる。結局見つかったが。

角兵衛沢に入ると樹林帯が続く。夏は暑そう。ところどころにブリキのこんな標識が(↑)。「角兵衛沢一合目へ」と「〜へ」と書いてあるところが萎える。一合目までの距離がどのくらいなんか...。とはいえ、いつのまにか過ぎていた。樹林帯ののち残雪のあるガレ場に突入(↓)。トポ図にある「角兵衛沢大岩」というのも結局分からず。岩というより壁はあったけど。

時々、脛の中ほどになる雪の深さ。ラッセルが続きます。福井山岳会の方たちと交代でラッセルをしながらコルを目指します。が、1日目の目標だったコルにたどり着けず。樹林帯が終わるあたりで、福井山岳会の方の横でテントを張らせてもらう。風が時々吹き、小雪もちらついたが、思ったほど天気は崩れずよかった。

26日(月)晴
出だしから急登。コルを目指して登る。
コル直下のガレ場(↑)。右端に雪がついているところを行く。雪がなかったから結構いやらしかった=歩きにくかったと思う。

振り返ると、南アルプスの女王「仙丈ヶ岳」が見えた。

コルから第一高点へ登る途中からの景色は最高で...
第一高点からの眺めは360度のパノラマ。中央アルプスと右側に御嶽山


八ヶ岳。この方角から見える赤岳が雄々しくてカッコいい


頂上から北アルプスも見えて...

いやぁ、きれいでした。すばらしかったです。この冬は天気の巡り合わせが悪かったので、これだけの景色を見ることができてよかった。


第一高点から、第三高点、第二高点へ向かう稜線の奥に甲斐駒ヶ岳の勇姿が。右手奥に尖った頂上を持つのは北岳。その奥の少し丸い頂上を持つ山は間ノ岳(のはず)

この後、小ギャップへの懸垂、第三高点へのきわどい登り、大ギャップへの下りに、第二高点へのラッセル登りが続きました。下の写真は第三高点辺りか。真ん中には甲斐駒ヶ岳が。しかしあそこまで行くのは遠いなぁ。行く人おるんやもんなぁ、しかも夏に。

第二高点到着後、中ノ川乗越へ下り熊穴沢をひたすら、ひたすら、ひたすら下る。ここでもラッセルあり。天気よく暑いくらい。水分に限りがあるので、衣類調整をして体を冷やす。
樹林帯に突入=雪がなくなる辺りで福井山岳会の人たちは、ラストスパートをかけ先に下りて行かれた。私達もがんばって下り、なんとか暗くなる前に車に、いやせめて渡渉地点を通り過ぎたい(=ピンクテープがなくて迷いやすいのよ、この辺り)と思っていたが...。

結局、またヘッドランプ歩行になり、駐車場に戻ったのは19時。
第二堰堤を越えて渡渉してからの、ほんのわずかな距離でうろうろしてしまった。ところどころ残っている雪の上についた人の足跡があったので助かった。雪のないところでは土を蹴った跡を探して第一堰堤へたどり着いたときは、あぁ、これで帰れる、とほっとした。

この後、さらにお風呂を探さなくてはいけなかったが、運良く仙流荘が営業中でさっぱりできて本当によかった。ありがと〜!
しかし最近、ほんまヘッドランプ多いよなぁ、とハズとちょいと反省しました。

時間 25日(日) 7時40分 駐車場〜10時55分 角兵衛沢出合〜16時半頃 幕営
   26日(月) 6時40分 幕営地発〜8時10分 第一高点(頂上)〜
         10時20分 第二高点〜13時 中ノ川乗越〜16時20分 熊穴沢出合〜
         19時 駐車場

お風呂 仙流荘 日帰り入浴大人1人500円 21時まで営業。20時半頃受け付け終了。
        宿泊施設は冬期休業中のようです。