2018年10月15日月曜日

槍ヶ岳・北鎌尾根 その2

槍ヶ岳・北鎌山行その1はこちら

さて、大天荘ヒュッテで大休憩をして、北鎌沢出合を目指すべく貧乏沢を下ります。ヒュッテから15分くらいで貧乏沢のコルに着きます。北鎌に興味なく、槍ヶ岳を目指す人はおそらく素通りしてしまうかも。とはいえ、入り口には、朽ち果てた「貧乏沢入口」の看板が置いてありリボンもぶら下がっています。

午後1時20分 入り口。小さい坂を登ってハイマツ帯に突入です。


おっと、意外としっかりとついた踏み跡に拍子抜けです。いきなり二手に踏み跡が分かれますが、どちらに行ってもすぐに下で合流します。左側の踏み跡を行きましたが、こちらの方が歩きやすいのではないかと、合流地点で右側の踏み跡を見上げて思いました。

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20分ほど下りると、ハイマツ帯が終わり涸れ沢に入ります。

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涸れ沢が続きます。踏み跡はなさそうなので、涸れ沢の中を歩きやすそうなところを見て下ります。

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今年は台風が多かったからでしょうか。右の斜面から根こそぎ倒れた木が沢を覆っていました。

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とはいえ、目の前に広がる紅葉にホッとしたり。

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またまたエライな倒木に道を阻まれたり。沢の左側に踏み跡を探しますがなさそうなので、倒木帯を突破。おっとと、とバランス取りながら進みます。右側の斜面は傾斜がきついので右側には踏み跡はありません。出だしは少々傾斜が緩いので、踏み跡っぽいものもありましたが、進入しないように。

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貧乏沢を下る人には重要な通過ポイントである通称「牛首の滝」。10年前の11月頭に、冬の北鎌山行の下見で高瀬ダムから入山、先天出合やP2への登り口(テン場)を確認して、貧乏沢を登ったことがある。あの時は、冬山装備に沢装備を持っていたのでおそらく荷物は20キロくらいになっていたと思う。登るのに5時間かかったと個人記録にあった。あの時もこの滝が正しい場所を登っているという目印になったなぁ。

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滝から下は水量多く沢の中を歩くことはできないので、左側に踏み跡を探し進む。ところどころ沢を渡渉する。
このルートファインディングに時間がかかるようでは、北鎌挑戦は難しいだろう。
素晴らしいリーダーに付いて行くだけだ、と言ってもリーダーについていける体力、自分の足を置く場所の瞬間的な判断力は必須。そうでないと楽しむこともできないと思う。


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お助けロープのあるとこ。どこかなぁ?知らん間に通過したんかなぁ?と思っていたらでてきた。一枚岩はほんのり湿っていて&苔が付いていて、ロープをつかんで下りても足を滑らせてしまった(私が)。いてて😣
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さらに沢を渡渉したりして、ロープのところから半時間ほどで天上沢との出合に到着。やっと着いた。貧乏沢入り口から2時間半かかりました。

この後、天上沢の左側を歩いて北鎌沢出合を目指します。伏流水になるところで水をプラティパスに汲みましたが、ここで事件が!
今回、軽量化を考え、メーカー自称50リットルのザックを使うことに。雨蓋やその他不要なパーツを切り取ったりして軽量化を図ったものです。で、水を入れたプラティパスをザックの一番上、バックル付きストラップで固定(怪しいとは思っていたが)してザックをかついだら...。ザックを回転させた反動でプラティパスがすっ飛んで河原に叩きつけられ穴が開いてしまった!翌日、予備の水を各自持って上がるための水筒が1つなくなった。

こういうことに詳しいハズが俄然張り切る(ありがたい)。持っているものはガムテープとテーピングテープ。どちらも「う〜ん」ということだったがとりあえずガムテープを、と試したが案の定水がにじみ出る。テーピングテープも水がにじんでダメだろう、ということで残った1つでなんとかすることにした。ビニールテープがいいだろうということだったが、あいにく持ち合わせていなかった。

4時半ごろ北鎌沢出合に到着。テントは、私たちのをいれて5張。下見に行きたかったハズだが、4時半にもなると薄暗く、あっという間に暗くなるのでやめといた。とはいえ、すぐそこの北鎌沢出合まで見に行く。一人で上流を眺めていた男性が「右俣はどこですかね?」と2万5千地形図を見せながら話しかけてきた。「正面に見えるこの沢やと思うんですけど」というと「いやぁ、あれは左俣じゃないかな」と。「うちらも初見なんで。分からないです」「そうですかぁ。いやぁ、あれは左俣じゃないかなぁ」と話は終わったが、さて明朝どうなるやら。

暗くなってか空を見上げると天の川が見え、貧乏沢の上にカシオペア座が見えていた。それと、不思議なものを見た。方向でいうと、西岳の上空だから南東、南南東方面の空。オレンジ色でぴよん、ぴよんと上下運動する星のようなものが空に浮いていた。流れ星のように動くわけでもなく、上下運動をその場で繰り返すだけ。あれはなんやったんやろうか?

北鎌山行その3はこちら



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