2019年5月14日火曜日

白馬主稜

2019年のGW休暇は白馬主稜に行ってきました。GW連休が終わってかなりの時間が経っているので、さらっとした記録です。

実は私、山を初めて14年(+ハイキング歴数年)、白馬岳に行ったことがない。あれだけ有名、人気のある山なのに。槍・穂高には何度と行っているのに。もちろん後立も。それなのに白馬に登ったことがないという...。
過去、白馬主稜に行きたい、と山岳会で提案してみたがなぜか却下の連続。夏は大雪渓が大崩落することがあったりして、避けていたのも確か。
なので、白馬に登るなら主稜から、とハズと話をしてた。

去年は雨で中止。今回も、当初4月29日早朝出発の予定を、天気のせいで1日ずらし、1日ずらし、と結局5月1日から3日の予定で入山した。

5/1(水) 関西→猿倉駐車場→白馬尻
5/2(木) 白馬尻〜主稜登攀〜白馬尻(早ければ下山&帰宅)
5/3(金) 白馬尻→猿倉駐車場→帰宅   という予定

1日。白馬尻まで約1時間の歩き。猿倉荘で下りてきた3人の人とすれ違った後は誰ともすれ違わず。1時間だけの歩きなので、各自2.2リットルの水を持って上がる。他に山専にお茶、ペットボトルの水も持って上がる。もちろんお酒も🍺

白馬尻に到着。唖然。デブリがすごい。雪崩となって滑り落ちた雪が大雪渓の側面から盛り上がっている。ものすごいエネルギー。
恐々、デブリの横(離れているけど)にテントを張る。私たちの他に2人パーティのテントとスキーヤーさんのツェルト1張。合計3張。

2日 雨のち晴
1日の夜は早めに寝た。夜中1時頃、雨が降り出した。結局この雨は翌朝7時半頃まで降り続き、止んだ後も主稜上部は濃いガスがかかり見通しが悪いので計画変更。一旦、白馬村まで美味しいものを買いに下山。

夕方、テントに戻るとこの天気。きれいな青空。翌日の天気に期待して寝る。

3日 晴
2時半起床。トイレにテントを出ると、八峰直下にすでにヘッドランプが動いていた。ソロの人のようだ。早いなぁ、動くの。満点の星空。主稜の後ろに北斗七星が輝いており、ソロクライマーと北斗七星。かっこよかった。

4時20分 テント出発。うっすらと明るくなってきている。取り付きは、正面の急な斜面のようだが、なんだか気持ちが悪い斜面だったので、右側、本当の主稜の末端=なだらかな斜面の基部から取り付いた。前方を見るとすでに登っている人(パーティ)がたくさん見えた。先ほどのソロクライマーさんか?すでに頂上直下の雪壁を登っているソロクライマーも見えた。

トレースはばっちりある。この歳になってラッセルしてファーストラインを引こうなんて欲はない。トレース様々。ありがたい。

日が昇ると暑い。とりあえず八峰まで上がって衣服調整。ガイドパーティ、スキーヤーパーティ、どんどん登くる。この後、抜きつ抜かれつで進む。

いぇい〜!頑張るぞ!

晴れ!青空!白い稜線!あぁ、気持ちいい!楽しいなぁ。
稜線のほとんどは雪稜。気をつけて歩けば大丈夫。ロープを出すところも特になし。ただ、ピッケル&アイゼンを十分使え、使用に慣れてる人でないと行くべきでないバリエーションルート。

八峰以降どこが七峰なのか分からず。↑多分、六峰かなぁ。左側に見える峰々で、一番後ろ、白い峰が頂上。その手前の半分茶色い峰が二峰。

あれよあれよというまに頂上直下に到着。4時20分にテントを出発して8時40分。頂上に正午、遅くて午後1時くらいに到着できたらいいかなぁ?と思っていたので4時間ちょっとで来たことに正直びっくり。
ここで30分ほど順番待ち。待てない人は、右からどんどん登っていくけど、怖いなぁ。落ちたりしないでね〜。

せっかくなのでハズと私、それぞれリードをしよう、と(わざわざ)2ピッチに分けて登る。待っている間の先行パーティの人との会話が楽しかった。

右側の赤い人がハズです。左側の人は長いロープで1ピッチで後から登ってきた人。いいのだけど、こちらのロープをよける、自分のロープのラインを確認するなど、もう少し気を使うべきですよ。あなたも危ないのですよ。

終了点=頂上に出たら、向かい風がすごかった。一気に体温下がる。頂上で記念写真を撮って急いで小屋に向かう。建物の陰で休憩してからいざ大雪渓へ。

長い長い大雪渓。その名の通り「大雪渓」。天気がいいのでスキーを担いだたくさんの山スキーヤーさんたちが大汗をかきながら登ってきていた。その情熱に感服です。

1時間ちょっと下りてやっと見えてきた我がテント。ってどこに?って。そう、そのくらいスケールが大きいのだ。

この後、テントを撤収、下山して帰宅。充実したGW山行だった。