2019年8月23日金曜日

中ア 将棊頭山(2730m)

日時 2019年8月11日(日)晴
コース 桂小場→馬返し→大樽避難小屋→西駒山荘→頂上(同ルート下降)

この夏は、北アの雲の平周遊を計画していたが、台風10号が来そうだったので計画を前倒し、中アと北アの二座をはしごする計画に変更した。結局、台風10号は西へ大きく逸れ、中国地方を通過。中部地方は直撃しなかったものの、予定していた日程の後2日は雨だったようで、計画を変更してよかったと思った。

ロープウェイで気軽に行ける宝剣岳、木曽駒ケ岳のちょっと離れた隣にある将棊頭山。ロープウェイを使って千畳敷経由も計画したが意外と遠い。この山に登るルートは多々あって考えた挙句、駐車場があり一番所要時間が短い桂小場ルートを選んだ。

土曜の夜に出発。小黒川PAで仮眠して早朝に登山道へ向かう。最近はスマートETCが新設されているので、遠いインターチェンジで高速道路を降りて戻ったり、下道を長時間走る必要がなくなってきているのでありがたい。

たくさんのテントが張ってあった小黒川渓谷キャンプ場と信大の演習小屋を通過し、林道最終地点付近まで進むと左側に駐車場がある。思ったよりたくさんの車が駐車してあった。


「熊注意」の看板のある登山口から入山。
15分ほど行くと最初の水場「ぶどうの泉」が出てきた。冷たい水が勢いよく流れていた。

傾斜のゆるい登り坂を歩く。道はとてもよく整備されていて歩きやすかった。笹を刈った跡があったので、シーズン前に役所または小屋関係の方が作業してくれたんだろう。ありがたい。
道の脇にはいろんな花が咲いていて見ていて楽しい。
ホトトギス

ソバナ

1時間ちょっとすると、登山道が下向きに変わった。あれ?ずっと登りのはずやのに。間違えたかな?話をしながら歩いていたので分岐を見落としたかと思い少し戻り確認するも分岐はなかったので進む。少し下ると2つ目の水場「野田場」に着いた。道は合っていた。
ここも豊富な水量。先ほど追い抜いた、木曽駒で一泊するというカップルが到着。男性が一泊にしては大きなザックを持っていた。先に出発し「きっとなんか美味しいもんがたくさん入ってるんやで」とハズと話をしながら歩く。

この後、分岐がたくさん出てくる。どれも北側から登ってくる道に続く。



白川分岐から20分ほどで開けた場所に出た。一瞬どちらに行こうか迷ったが、奥に屋根が見えた。大樽の避難小屋だった。
きれいな避難小屋でトイレは小屋の裏側にあった。ここのトイレは袋式だった。これは後ほど西駒山荘で体験した。

このあと急登が始まる。ここは標高2000mくらだが、1700mあたりで急に空気がひんやりしたのを覚えた。ここも休んでいても暑さは感じないが、急登になるとさすがに暑かった。

この後も、信大演習道や行者岩〜茶臼山に続く分岐があったりと分岐がたくさんある。

やれやれ、と思っていると、開けた場所に出た(↓)。分水嶺だった。
この頃、どうも大きな声で叫びたいと思っていたので、ここらで思いっきり「ヤッホー!」と叫んでみた。すっきりした。

画角が上の写真と変わりないようだが、20分歩いて西駒山荘に到着。こじんまりしたかわいい小屋だった。隣には、新田次郎の「聖職の碑」の元になった大正時代の遭難事故の後に建てられた岩小屋がある。

小屋の裏手にはコマクサの群生地が。ほとんど終わりかけだったが、かろうじて咲いていた一株。燕方面のコマクサより色が濃い。久しぶりに見たなぁ。

ここから将棊頭山の頂上を目指す。事前に入手した情報では「1つ目の分岐を右に入る」とあったので、それらしき分岐を右に曲がりハイマツ帯に突入。またこんな感じか?とハイマツをかき分けて進んでいると、先ほど小屋周辺で見かけた女性二人が笑顔で談笑しながら目の前を歩いているではないか!むむ。これはひょっとして、と思っていると踏み跡が薄くなった、とハズが言うので一旦戻る。そして普通の登山道をも少し進む。大量遭難事故の碑が出てきたら行き過ぎだが、出てくるまでとりあえず進むことに。すると数十歩行ったところで「将棊頭山こっち」の標識が出てきた。とほほ。

分岐から歩くこと15分くらい。到着〜!
少し雲が出てきた。見晴らしがそんなによくなかったのが少し残念。ここから先に続く踏み跡があったので、好奇心旺盛なハズが行ってみたいというので行くことに。結局、この先は、先ほどの分水嶺の広場に続いており、冬季ルートだということが分かった。無雪期でも進めないことはないかもしれないが、急に切れ落ちていてもいけないので戻り、来た道を下ることにした。

西駒山荘でトイレを使う。先ほど「袋式」と書いたが、何かと言うと、高分子吸収体(オムツの水分を吸収する部分と同じもの)が大きな袋の中に貼り付けられていて、この袋を便器型の椅子(?座るところって言うた方がいいか?)にセットして袋の中に用を足す、という仕組み。終わったらなるべく空気を抜いて口をしばり、トイレの建物内にあるドラム缶に捨てる。自分の排泄物を入れた袋を触るのはどうも、と言う人がいるかもしれないが、結局は自分の口から入ったものの不要な部分を自分で処理するだけのこと。直接触れなければなんら汚いことはない。ちゃんと手洗いの水も用意してくれているし。トイレは綺麗だし臭いもなくとても清潔だと思った。ただ、涸沢とかものすごい人数が来る場所ではちょっと難しい処理方法かな、とも思ったけど、バイオトイレ同様これは推進してほしいトイレ処理だなぁ。

下山開始後、行者岩に行ってみたい、とハズが言う。あらら、また好奇心爆発。
時間と空模様が気になったけどせっかくだし行ってみようか。25分ほどで着く。

茶臼山方面から来たカップルとすれ違う。こちら方面から登るのも静かだろうなぁ。
この後来た道を取って返し、駐車場まで下山を続ける。
高度を下げると蒸し暑くなってくる。水分は結構必要だった。大樽避難小屋で少し休憩。頂上付近ですれ違ったご夫婦に追いつかれる。この後、順調に歩き駐車場に到着。ほどなくして先ほどのご夫婦も到着。すごい健脚ぶり。私らもいつまで山歩き、岩登りしたいなぁ。

話変わるが隣に駐車していた熊谷ナンバーのフィットの車内灯がつけっ放しだった。出発時に気が付いたが、車はもちろんロックされておりどうにもすることができなかった。私たちの下山時間でまだついているということは、上で一泊以上する人だと思う。ハズ曰く、心なしか朝より明るさが落ちてるような...。
ヘッドランプだとつけっ放しだと、エンジンを切ると警告音が鳴るが車内灯は鳴らない。くれぐれもみなさんご注意を。

この後、お風呂「みはらしの湯」(大人500円、https://www.ina-city-kankou.co.jp/miharashinoyu/)でさっぱりして次の目的地、小谷村へレッツラゴー。