2021年4月7日水曜日

笈ヶ岳(1841m)石川県 2008年4月12〜13日

さて、今回の昔話は石川県の笈ヶ岳(おいずるがたけ)です。
メンバー 
4人(会長、Hさん、Yさん、私)
ルート 
中宮発電所→ 山毛欅尾山(ぶなおやま)→冬瓜山(かもうりやま)→シリタカ山→笈ヶ岳 同ルート下降

山行記録を読み返してみると、この山行は私が提案したもののようだ。参考にした本は、昭文社が発行している200名山の本。ただ、購入したのではなく、なんとなくぶらっと出かけた本屋で立ち読みして見つけたようだ。

4月12日は曇り時々晴れの天気。この日(というか、帰りも同ルート下降なんで翌日も、なんですが)辛かった部分は、ここ↓
中宮発電所の長い長い作業用階段。何段あったんだろう?とにかく長かった〜。

10時ごろ、1060mのピークあたりでカモシカを見た。見るとなんだかほんわか〜といやされる。「ブリタニカ国際大百科事典」によると「ウシ科(ここはよく知られたところ)。地方により体色が異なり、本州南部産はこげ茶色、本州中部さんは灰茶色(私が山でよく見る毛色だな)、東北産は灰白色で、背の正中線に航路げを混生する。」とあります。子を産むのは4〜6月で一頭だけのようです。現在は、日本の特別天然記念物に指定されています。


昼からはガスが出てきて少し迷った。先に進むと崖やらシュルンドやらが出てきて、この状態で前進するのはやめとこ〜ということで、適当に安全なところでテントを張った。

当時は、スマホもまだそんなに普及していなくて、メンバーの誰も持っていなかった。GPSといえばガーミンという高級ガジェットのみでもちろん誰も持っているわけはなく。紙の地形図とそれまでの経験をたよりに初めての山域にも踏み込んでいたわけだが、多少迷うのは仕方ない、というもの。私にとってはそれは当時も今も変わらない。紙の地図と自分の感覚と入山前の予習、これで山を進むのが楽しいのだ。多少迷っても、まさか北に向かうのを南に向かっている、なんてことはよほどパニックになっているなどの緊急事態で自分の状況がおかしくなっていない限りまず起きない。

最近、その辺の山でもスマホを見ながら歩いている人をよくみる。おそらくデジタル地図を見ながら進んでいるんだろう。山道はどれだけ踏まれた道でもある程度のでこぼこはあるものだ。スマホを見ながら歩いていると蹴つまずいて怪我するよ、と毎度のことながら思う。あと景色を見ずして山を歩いて楽しいのか?
とはいえ、これは個々の趣向の違いなんだろう。山に登るのに私たちのように岩壁を登るという方法と一般の登山道を歩いて登るという方法があり、どちらのスタイルが好きかまたはどちらの方法で山に登りたいか、という趣向の違いだろうと思う。要は、予習をして分からなくなった時や確認の時だけ地図を見るか、地図を見てその通りに進んでいるのを楽しむか、の違いだろう。
個人的には、スマホ(携帯電話)やGPSは緊急事態用であり、歩く時には思う存分景色を楽しみながら登りたい、というのが私の趣向で、同じ考えを持った人と登るのが理想だ。

翌日13日も晴れ時々曇り。
この日は、まず冬瓜山へ。4人でいっぱい、いっぱいの小さい山頂。ここでアイゼン装着。アップダウンを繰り返してシリタカ山、笈ヶ岳山頂を踏んで踵を返す。

テントを撤収して下山を開始。前日見えなかった斜面にデブリがあるのが見えたりして、意外と危険地帯が存在する山だった。

山毛欅尾山過ぎたあたりから雨が降り出したが本降りになる前に車に戻れたのでよかった。

この山行、私はあまり楽しんでなかったようだ。ちょっと自分のしたい山行と違う方向に行ってるなぁ、と思い始めていた頃だったか。

コースタイム
12日(土) 
08:00 駐車場スタート→08:19 水道管の下(中宮発電所内)→08:44 貯水池→10:00 1060m付近→
12:20  山毛欅尾山~冬瓜山の間1217mの下り→14:46 冬瓜山(1418m)付近→15:45 テント設営

13日(日) 
4:00 起床→5:30 テント出発→6:04 冬瓜山頂上→6:52  シリタカ山頂上→7:50  笈ヶ岳頂上→10:20 テント場到着〜撤収→13:30/40 山毛欅尾山→14:40 貯水池→15:20  駐車場戻り