2019年1月23日水曜日

山で出会った人 in 六甲

先日、金曜に西おたふく山に行きましたが、その時に出会った人について書きたいと思います。

先々週行った時(1月11日西お多福山)、両手にストックを持った男性を追い抜きました。ちょうど沢の、水が流れる音が大きい場所で、私の気配が伝わらず、なかなか追い抜くことができず、なんと声をかけようか考えた挙句、驚かさないよう「おはようございます」と挨拶をしてよけていただいた方でした。私も好きなライペンのザックを担いでいらっしゃる方でした。

この日は、私に気づいてくださり「少し先の広いところまで行くからちょっと待ってな」と言ってくれました。堰堤の手前の広いところで立ち止まっていただいたところで、思い切って話してみました。
「毎週登ってはるのですか?」というと「いやいや、毎週じゃなくて毎日や」ということでした。「いや、先週もお見かけして待っていただいたものですから...」と不審者と思われないよう話を続けると、「そうでしたか」と警戒心を解いていただきました(笑)。
どのルートを歩いてらっしゃるのかなどなど話をしていると「86まで高いところに行っててんけどな」とおっしゃるので、私のモットーでむやみに歳は聞かないようにしているのですが、ご自身からおっしゃったのでお歳を伺うと「90...ちょっと過ぎたところ」とおっしゃる。えぇ〜!80歳代と思っていた。しかも聞くと、86まで登ってらっしゃった高いところというのは八ヶ岳連峰で、高いところ最後となった八ヶ岳は車山からの南ヤツの南端までの縦走だったということだ。しかし、この山行の後、風邪をひいて肺炎にかかってしまい、回復したものの体力が落ちてしまい高いところは登れないようになった、とのことだった。でも、六甲なら、ということで毎日登っていらっしゃるということだった。
ありきたりの一言だけど「すごいなー」。登ろうという気力と山が好きという情熱。思いがけず出会ったすごい人に元気をもらった。

次に出会った人は、どこぞの国から来られておそらく在住されている外国の方。西おたふく山の鉄塔に続く作業道のゲートを出て県道を歩き始めると、こちらに向かって歩いて来た背の高い男性。チラチラとスマホを見ながら歩いている。一応、ハイキングの格好はしているがちょっと不安そうな顔。「迷っているのかも」と思いつつ、声をかけずにすれ違う。振り返ると私が出て来た作業道を見ている。「迷っているな」と思ったその時、声をかけられた。「英語しゃべれますか?」と聞かれて「待ってました!」とばかりに「うん」と答える。どこから来たのかまで聞かなかったが、自分がどこに向かっているかわからない、という。この道歩いていたら町に戻れると思って、という。この道は東西に走っているので町に戻るのであれば南に向かわなくてはいけない。私が歩いて来た道と六甲ケーブルを使って町に戻る道を教えてあげた。私の歩いて来た道に対して「ず〜っと歩かなあかんの?」と聞くと「うん、このルートはずっと歩く道」と言うと「う〜ん」という顔。ハイキングに来たんとちゃうんか〜い!
多分六甲ケーブルを使ったやろうなぁ。無事町に戻れたことを願っております。

どこへ続くのか?...不安そうに見ていた西おたふく山の鉄塔へ続く作業道のゲート