2025年8月17日日曜日

農鳥目指したけど暴風で下山後...

さて、続きです。

とその前に。バス停でだらだらしていると、笹山ダイレクトが降りてきた登山者が、奈良田ダムの吊り橋を渡るのが見える。すんごい遠目ですが、なんだか楽しそうなんが伝わってくる。くっそ〜、やっぱり行けたんや。あぁ、やっぱり進んでおけばよかったとこの期に及んで悔しくなる私。

気を取り直して。
下山後のお風呂ですが、駐車場から近いところに2軒あります。とりあえず今回は(ほぼ確実に「次回」もあるはずなので)安い方の「女帝の湯」へ行きました。

駐車場からちょっと歩くのが筋肉痛と猛暑の中、辛かった。大門沢小屋に泊まった韓国人のおっちゃんパーティとすれ違う。風呂上がりでスッキリした顔してはりました。

なんで「女帝の湯」と言うか不明ですが、大きな古民家の中にあるのは驚き。以前は個人宅やったのかなぁ?

「女帝の湯」

チケット買って、電車の駅の改札口のようなゲートを通ってお風呂に。気持ちよかったです。

お風呂のあとは同じ館内にある食堂で。そばを食べたいと前日、歩きながら思っていたので迷わずざるそば。ざるそばだけでは足りないので、天ざるそば。だんさんは、天ざるそば定食。ご飯に小鉢が2皿ほどついていてボリューム満点。

天ザルそば定食 あれ、全容が写ってない💦

天ざるそば もうちょっとネギ欲しい

高台にあり窓が全開になっていたので、時折入る風が気持ちよかった。前日すれ違った登山者の人もいて、登山者御用達なんかな?

お土産も買うていざ帰宅。一座も踏んでないから、なんか残念なんですがね。達成感もないし。

山行の記録はこちらへどうぞ。

2025年8月15日金曜日

農鳥岳手前までの山行記録

 山行日 2025年8月5日から6日

百高山制覇を目指して南アルプスは、農鳥岳から仙塩尾根にある安倍荒倉、新蛇抜、北荒川の三座を目指す計画を立てましたが、天気予報に翻弄され、結局一座も登らずに帰ってきた、という残念な山行記録。

8月4日(月)の夕方、関西を出発。途中、中部横断自動車道(個人的には、南北に走ってる道のなので「縦断」自動車道ではないかと思っている)の一部で通行止めがあったりなんかしたが、無事、奈良田の駐車場に到着。平日の割に車が多くて驚き。そして意外と寒くて熟睡できず。

日の出前に起床してちょこっと食べる。広河原までのバスに乗る人が多いらしく、起きてすぐの状態でバス停に向かう人多し。私たちは、大門沢を目指すのでバス利用はなし。帰りに利用する予定でしたが。

駐車場の簡易トイレはちょいとうっ、なので、8分ほど歩いたところにあるバス停のトイレを利用する。ペーパーがなかったので要持参。ま、山屋ならトイレットペーパーはみなさん持ってるでしょう。

色々と整ったところで出発。車道を半時間ほど歩き、奈良田第一発電所から林道へ入る。半時間ほどさらに歩くと、本当の登山口。

奈良田第一発電所のとこ 左方向へ進む(5:45)

登山口にある森山橋を渡ってちょっと行くと休憩所(6:30)

3年前、笹山ダイレクトを歩くためにこの道を使ったけど、今回、Wi-Fiも使える登山者用休憩所が設置されていた。ただし、工事稼働日の作業時間内だけやけど。

ここから標識、表示に従って進む。で、出てくるのが1つ目の吊り橋(↓)
斜めになってる (6:45)

登山道、3年前に比べてピンクテープが増えてる。途中で、外国人のお兄さん2人組が抜かしていった。どうやら外国からの登山客が多くなったからか。

大古森沢の丸太橋 (7:20)

曇っていたけど、木々の隙間から晴れ間が見えるようになってきた。

八丁坂では重さ14キロの荷物が肩に食い込む。重たい。ここら辺りで下山してくる人とすれ違うようになる。皆、雨具を着てたり、ザックカバーを使ったりしてる。ちょっと嫌な予感。
外国からの人も多い。

水が流れる登山道 (8:35)

丸太橋を渡り...(8:50)

また渡る (9:10)  さっきのとよく似てるけど違う橋

小屋に到着

大門沢小屋で大休止。稜線から下りてきた人に
、だんさんが上の状況を聞く。暴風、強風、雨は降ってないけど霧で濡れてくる、という状況。あちゃー、風が強いって予想してなかったなぁ。

先ほどの外国人の人がいて、スマホ見ながらまだこんなとこだ、みたいな話をしてる。思い切って、どこまで?と聞いてみると農鳥小屋までというので、私らも、と返して、またあとでね、と別れた。ま、足が長いので一歩一歩が広いので速いわなぁ。しかも体でっかいから体力あるやろし。「がんばって」とか言われたし。

オレンジの缶ジュース飲んで喉潤す。あぁ、おいしい。
さて、このままここにいるわけ...もなく、とりあえず今日の目標、農鳥小屋まで行くべく登山再開。

半時間ほど行くと小さい沢を渡る。

小屋から1時間ほどで、樹林帯を抜けて見晴らしのいい支尾根の先端に出る。富士山がうっすら見えてる。

涸れ沢を渡り、支尾根に乗る。狭くなった登山道に落ちてた看板。試しにスマホの機内モードを解除したら、アンテナが4本ちゃんと立った(iPhone 12mini)ちなみに大門沢小屋は圏外。

ここら辺で北岳方面から歩いてきた人たちとすれ違いが多くなる。みな、稜線は暴風、爆風、気をつけて、の3語を言って下りていく。風に吹かれたのがしんどかったのか、10時半ごろですでにかなり疲れた顔をしてる人もいた。

どーしよー。確かに上空見ると灰色の雲が出てる。

上に進むと次から次へと下りてくる人。そのうち、男女ペアに詳しく話を聞くと、どうも翌日笹山方面へ行く計画だったようで(多分)、この日、農鳥小屋で泊まる予定にしてたらしいが、小屋の人に翌日天気が悪くなるけど。下りますか?と言われたとか。小屋の人がそういうなら本当に天気が悪くなるんだろう、ってことでこっち方面に下りてきたと言う。確かに風はきつかったけど...、と残念そうだった。

この後、再度樹林帯に突入。この樹林帯がなんかしんどかった。いつまでも経っても樹林帯を抜け出ない。稜線まであと◯分って言われるけど、なんかそれがほんまにそんな時間で稜線まで行けるのか?という時間やったし、それに比べると自分の足が遅い気がして、はよ歩かなという焦りも出てきて、気持ち的にほんとしんどかった。

稜線に出る直前で、北岳から来た単独男性とすれ違う。この方も風が強いですよと。5分ほど話をしてすれ違った。
他にも農鳥沢を上がってこちらへ来たと言う男性とだんさんが話をしてたけど、風が強過ぎて手がかじかむので、着替え用の乾いたウールの靴下を手にはめて歩いてきたと言ってたらしい。
笹山ダイレクトを登ってきた人もいて、この人も稜線は風、景色は何も見えない、修行でした、と言ってた。

どうしようか。行くか戻るか。っていうてたら、韓国人の男性5、6人パーティが農鳥方面からやってきて、稜線の鐘のところで、奇声を上げて盛り上がってる。こんな風でも盛り上がる精神力。

雨具着ていざ出陣。ぼぼぼぼぼ。ひょー、前に進まれへん。一旦退散
写真じゃ分かりづらい風の強さ

翌日以降の天気、農鳥でテントを張るか、小屋に緊急宿泊するか、その場合、持ち合わせのお金は足りるか、などなど総合的に2人で考えるが、一番大事な、というか、肝心なお金の持ち合わせが心許ない。
例えば、この日、農鳥小屋に泊まったとして。農鳥のお金はあるが、最終日、広河原まで下りることができなかった場合や最終バスに間に合わなかった場合のお金がギリギリか...。でも、なんとかなるか、なんとかしようか、とういうことで、農鳥小屋まで進むことに。それにだんさんはこのくらいの風なら行けると思うと言うし。

もっかい稜線に出る。体が斜めになるものの、ガスが薄くなる瞬間があって、行く方向は分からんでもないし、斜めの状態で歩くことはできる。逆になんか、ザックが浮いて軽くなる感じがあって行けるかも〜って思い始めた瞬間(50mほど進んだか?)だんさんがやっぱり止めよう、と言うた。

だんさんが無理だと判断するなら無理かなぁ、と引き返すことに。

暴風でも一応鐘は鳴らす🔔

稜線から離れると風がおさまるからやっぱり行けそうな気がするが

大門沢方面に戻っても、往生際悪くどっかでテントが張れないか。翌日天気が良くて農鳥まで行くとしたら稜線に近いところで寝た方がいいわけで。
ところが、テン場となるいい場所はあるのだけど、水が取れない!どんだけ寒くても水は必要。水のありかはだいぶ下。樹林帯を抜けて、見はらしのいい支尾根のあたりで、大門沢に水が流れてるのが見えるが、水を取りに行ける道がない。

ってそんなこんなで結局大門沢小屋まで下ることになった。これはほんまに疲れた。

テントの受付すると小屋のお兄さんが明日はもっと悪い、という。ほんまかなぁ?私の見立てでは、2日目はそこそこいいはずやねんやけど。3日目は悪い。悪い中を歩く覚悟で来てるけど、翌日、この日以上に悪くなるんかなぁ?とお兄さんの言うことに懐疑的。

翌日は、帰るということで、ちょっと遅くまで飲み会をして寝た。

夜中、テントにポツポツ水が落ちる音がしてた。雨とは思わんかったけど、雨降ってたみたい。

翌朝起きると、霧雨。そんな中でも農鳥まで行く小屋に泊まった人が数人。
ほとんどの人が下山の人。お兄さんはボッカで農鳥小屋まで荷物を担いで上がっていった。

いつものことながら、最後の出発。6時半。雨は止んで、町の方は青空。上空は確かに風きつそうやけど、雲が流れるのが早い。時々うっすら青空見えるやん。やっぱり行けた。行けたで。くっそぉ〜😩

結構、下ってきたけど、ほら、青空。やーっぱり行けたで。あぁ、またこの道登らなあかんのか、と精神的ダメージが。

この写真の直立してる木、よく見ると、2本の根返りしてる木が寄りかかってる。なんとか支えてるけど、いつかは倒れて登山道をふさいでしまいそう...。

標高が下がると気温も上がり暑い、暑い。スポーツドリンクがどんどんなくなる。

登山者休憩所のある河原工事の場所。俯瞰すると大がかりな工事だなぁ。

奈良田第一発電所から駐車場までの道は、リニア電車の工事車両が行き来するので歩行に注意が必要。数十メートルおきに警備員さんが常駐していて、無線で「登山者2人下りていきま〜す」と連絡を取って安全運行に努めている。暑いのでご苦労様、と思う反面、なんだか登山者に媚びてリニア工事に反感もたれないようにしてるJR東海の思惑を見るような気もする。

駐車場まであと10分弱のバス停のトイレに立ち寄ったところ2人とも気が抜けたのか、自販機で飲み物買ってまったりする始末。そこへ、下山途中で抜かしたテント泊の2人組の男性が空荷で走ってきた。どうやら、女性の方は温泉で待ってるから、荷物置いて車取ってきて、という話になったよう。うちもそうしようかなぁ、と言うてみたら快く、いいよ、とだんさん言うてくれるけど、この猛暑の中1人で行かせるのは悪いので、気合を入れて最後、駐車場まで歩いた。

あぁ、また行かなあかんか。辛いなぁ〜。

2025年8月2日土曜日

錫杖岳 注文の多い料理店

登攀日 2025年7月23日(日)

あっちゅう間に2週間も経ってしまった。

23日は注文の多い料理店へ登りに行きました。クラック登攀ということで練習しておらずちょっと不安はあったものの、他の人の記録を見てるとクラックを使って登るというより支点はクラック、登りはフェース、という感じだったのでいけるかと思ってましたが...。

朝5時半前にテン場出発。昨日と同じアプローチ。前日夕方に雨降ったので、沢登り状態のところあり。
1時間ほどで取付へ到着。いらんものは置いていくことに。私はリードする自信ないので、だんさんに全てを委ねる。1ピッチ目。なんとなしに登り始める。

ダンさん、ちょっと迷い始める。雨のせいで完全に乾いてるとは言い難い。草もついててちょっと湿ってる感じが気持ち悪そう。


この写真(↑)撮った後、左側の北沢大滝で突然大きな音がした。見ると赤ちゃんくらいの大きさの岩がごーんと落ちてきた。げ、と思ったけど、うまい具合にすぐそこの滝の上で止まったけど、また落ちてこないか気になって見てたら、今度はこっちの上から「あ!」って声がしたので、見ると、ダンさんが逆さになってぶら下がっていた。

これまた、げげげ。「あ!」という声に反応してロープ確保したからよかったけど、ハーケン1本で支えてる状態で...。とはいえ問題ないようで、身軽にくるっとひっくり返って正体になる。ちょっと落ち着いて再び登り始める。なんていうか...。精神力強過ぎ。

2ピッチ目 クラックでヒーヒー
2ピッチ目出だし。完全クラック登りやん。私はフォローなんでフェースのホールド使いながら登ったけど、ダンさんは結構苦労してた。

2ピッチ目終了点。練習不足否めない。軽くしたはずの荷物も重たい。ということで、今回はここまで、ということで降りることにした。

コントレールが青空に 夏山〜って感じ
この日もポコポコ雲が湧いてきて、早いことに10時ごろにゴロゴロと頭上で鳴りだした。

岩棚でいると、大滝のあたりからイワツバメが出てきて、日の当たる場所を飛び回る。人を人と思っていないのか、目の前30cmくらいのところを飛んでいくツバメもいる。ツバメの羽音が聞こえるってこんな岩のところにいるからこそやなぁ。

よぉ考えたら、イワツバメの羽音を聞いたのはここに16年前初めて来た時やったなぁ。そもそも鳥の羽音っちゅうのを生まれて初めて聞いたんやったなぁ。

テン場まで戻る途中に、なんか変な大きな声が聞こえたからクマかと思って熊鈴を鳴らしたものの、その後、「うぉ〜!」って聞こえてきて、別のルートをトライしてる他のクライマーの雄叫びだったと分かり一安心。人騒がせ〜。

下山後の温泉は「ひがくの湯」で。受付で並んでたら、外国から旅行に来た家族が、言葉通じずに困ってる様子。ダンさんが「助けてあげたら?」というので、見てみるとお母さんがスマホで通訳アプリを使おうとしたものの、なんかうまいこと行ってないので声をかけてみた。そっからスムーズにことが進んで、温泉の人にお礼ってことでキンキンに冷えたスポーツドリンクをもらった。
喉が渇いていたので、はしたないかと思ったけど、その場で開けてぐびぐび飲んでしまった。


ノンアルビールで下山祝い
ここのノンアルは、ジョッキで来るから
ほんまにビール飲んでる感がある

単品ざるそば&かき揚げ注文 お腹いっぱい

今回は完投できませんでしたが、もっかいクラック練習して再挑戦したいです。
今度は秋に行くのがよいなぁ。もう少し軽量化できるし。